第11話 座敷わらしフューチャーバンク
犬坂「お金が無い所から無限に湧いてきてるんじゃあないんです」
犬神「じゃあどこから来てるの?」
犬坂「未来です、過去の善行に対する未来からの感謝の気持ち、謝礼金なんです」
犬神「へぇ」
犬坂「例えばノーベルにありがたいと思った事はないですか?過去の誰でもいい、偉人に善人に感謝の気持ちを伝えたいと思った事あるでしょう?」
犬神「あるねぇ」
犬坂「それを実現したのが座敷わらしです」
犬神「そんな大金が集まるもんなん?」
犬坂「未来に人類が何人居ると思ってます?無限に居るんですよ?」
犬神「無限なの?」
犬坂「今から100年後、
西暦2121年地球に何人居るでしょう?
まあ100億人としましょうか、
この100億人は更に100年後全員死んでます、
ざっと『100年ごとに100億人』くらいは別人が生きてる、
それがみんな謝礼金をくれると考えたら、、」
犬神「なるほど無限にお金が集まる、善行をやればやる程お金がループする?」
犬坂「そうです、座敷わらしは科学、経済です」
犬神「ほんまかい!」
犬坂「そう言いたくなる気持ちもわかります、別に信じてもらえなくても構いません」
◼️
地下大阪城に里見が合流した。
里見「おはよう」
犬坂「おはよう」
犬神「おはよう」
里見「名簿の悪人も斬り終わったし次はテロリスト?」
犬坂「そうですね、里見ちゃんイスラム文化の勉強はしてますか?」
里見「予習したつもり」
犬神「俺も一応」
犬坂「では問います、令和の剣で斬ったムスリムのテロリストは同胞を裏切るでしょうか?」
里見「裏切るわ」
犬坂「聖戦とテロは違うとわかっている?」
里見「テロは良くないとわかってやってるはず」
犬坂「では戦争している兵士を斬ったら戦闘を止める?」
里見「え?」
犬坂「戦争とテロの明確な分類が出来ない時もありますよね?」
里見「戦争が正義かって事?」
犬坂「斬られた者が兵士ならどうなるんでしょう?」
里見「撃っていいのは、、ってやつね、民間人に犠牲がでるような戦闘には参加しない?」
犬坂「参加したくないでしょうが一兵卒が戦闘放棄するだけです」
里見「今度は軍隊が相手って事?」
犬坂「はい、平和な日本でヤクザを斬るのとは違いますから、戦争する覚悟は有りますか?」
里見「そこまでは無かったわ」
犬坂「では何人斬ればテロリストを壊滅出来ると予想してます?」
里見「えぇ?大阪で100人位斬ったから1000人?」
犬坂「恐らくもっと、一万人とかかもしれません」
里見「そうなの?」
犬坂「中東が平和になるまで戦い続ける覚悟はありますか?」
里見「そこまでは無かったわ」
犬坂「うまくテロリストだけを壊滅出来たとしても戦争が終わる訳では無いでしょう、戦争が続けば新たなテロリストが生まれないとも言いきれない」
里見「そうね」
犬坂「戦争状態の町で、軍の駐屯地で、悪人を探さなければならない」
里見「そうね」
犬坂「その覚悟が出来たら教えて下さい」
里見「わかった」
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