第251話 20万円までの責任

 この国は低賃金で人を働かす上、常に人手不足という……おもしろい雇用体制である!!

 その為、賃金が安いのに、仕事が常に倍以上有ると言う、摩訶不思議な環境だ!?


 数日前に、痛ましい事件が起きてしまった……

 原因はヒューマンエラーで有るが、普通なら起こらない事件で有る。


 だが、事件は起きてしまった。

 手間を惜しんで起きた事件で有るが……どうして、手間を惜しんだのだろうか?


 ☆


 上記でも書き記したように、この国の賃金は他国と比べて安い。

 それなのに、仕事は数倍以上有り、仕事の責任は著しく重い!!


 些細なミスでも、公開処刑になる!!

 最悪、引責辞任だ!!

 いや、それだけで済めば、まだマシな方か……


 更に、上役に成れば成るほど、責任だけが重くなるが……賃金は比例して上がらない。

 この国の企業や団体は、労働者を低賃金で働かせ、何か問題が起きたら『責任を持って、腹を切れ!』と、平気でのたまう国で有る。


 ”金と責任は同等”と、言うことを忘れている!!

 仮に、高品質なサービスを受けたければ、それだけの金額を支払うべきで有る。


 今回の事件は……人手不足から起きた事件で有る上、更に低賃金環境で起きた、責任の投げ合いだと考察する。


 所詮……20万円程度の賃金で、面倒くさいことはしたくない!

 これが……50万円の賃金だったから、仕事に誇りを感じて、責任の投げ合いが起きなかったかも知れない。


 その分、末端に負担がのし掛かるが、安全を求めるならそれ位の、意気込みが必要では無いだろうか?


 ☆


 良いサービスや安全を求めるなら、それ相応な出費は必要で有る。

 それに、仕事に見合った賃金も必要で有る。


 誰だって……低賃金できは使われたくないし、余分な仕事や責任を負いたくない。

 この問題を解決しない限り、今後も似たような事件は起きてしまうだろう……


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