第5話ご先祖様、神様、仏様
ひかりは幼稚園時代、キリスト教に触れていた。
それは、俺達がその場を通じて、ひかりに神様や、祈る事を知ってほしかったからで。
卒園して、普通の学校へ行こうが、
俺達は、ひかりに次々と、
「神様」「仏様」「ご先祖様」
こちらの世界。。。
目には視えない。。。
でも、存在する世界。。。
俺達がいる、この世界に触れさせていた。
その1番の先生となっていたのが、
ひかりの祖母である。
ひかりは幼稚園の頃、この祖母に預けられていた。
ひかりからみた祖母の姿は、、、
普通の優しいおばあちゃん。。
神様にお祈りするおばあちゃん。。
神様に何か呪文みたいな言葉を言いながら、シャンシャン!と何かよくわからない楽器みたいな物を鳴らす、
いつもとは、違ったおばあちゃん。。
ひかりからは、当時不思議な姿だったに違いない。
それから、少しずつ、成長し、小学校の高学年になると、
祖母の話す、目には視えない世界に耳を傾け、何となく理解していく。
また、年齢を重ねていく度に興味すら抱くようにもなっていった。
お不動様「ふむふむ。。。
少しずつ、理解してきた
ようじゃな。」
シヴァ「まぁな。。。
だけど、神も仏も、ご先祖
様も、意味は皆尊い者、
だけど、全て同じだな。」
中筒「その辺りは、後々、知って
いけばよいであろう。。」
「ひかりは幾つになったのだ?」
住吉邸の居間に年配風の神が入って来る。落ち着いた紺色の和装にたたずむその姿からは貫禄すら感じられる。
この神の名は。。。
大物主大神様
又の名を
三輪明神様
俺達は、三輪様と呼んでいる。。。
住吉低のこの居間にいつも神仏が集まる。主に来られるのが、俺達の他に
この三輪様である。
三輪様は「大神神社」に鎮座される神で、その背後にそびえる、山の神でもあるのだ。
三輪様「ひかりは幾つになったか?
順調に歩んでおるか?
ちと、様子を見に来た。。」
中筒「はい。三輪様、今、高校生で
あります。。歳は17歳になり
ました。」
三輪様「そうか。。。17か。。
よくそこまで。。よく頑張
っておるな。」
お不動様「はい。。私もそう、思い
ます。
通常ならば、もう還る頃
又はそろそろかと。。」
須佐之男命「そうだよな。
いつも短命だったからな
今生は長いよな。
で?、、どうするんだ?
これから。。」
三輪様「その事を話に皆の元へ来た
のだよ。
ひかりの祖母の与えられた
時間も永くはないのでな。
それまでに、今後の細かな
方向をな。。」
底筒「俺達の意のままでは、かわい
そうだから、ひかりの気持ち
それも、大事にしたい。」
シヴァ「もちろん、そうだ。。が
。。。」
俺達は知っていた。
ひかりは自分の意思を持つと言う事
が難しい事を。。。
普通ならば、簡単な事かもしれないが。。。
言ってみれば、ひかりの課題の1つなのかもしれない。。。
「ひかりちゃん、この漫画よんでみて! 面白いから!」
仲良しのクラスメイトのりえちゃん。
彼女が手にし、ひかりに差し出した
その単行本を俺達は見て、???
な、なんだ?普通の今までとは違う。
三輪様との話もそっちのけで皆、見ていた。。。
それは、「天使」と「悪魔」「天界」
俺達は、中を読まずとも、息をのむ。。。
この本。。。
まるで神かがりなそんな雰囲気だった。
俺は上を見上げる。。
もしや、、、
あの方が笑みを浮かべ、俺達をみている。。。
シヴァ「ミナカヌシ!」
「そうだよ。僕たちが用意したんだ
ひかりに読んでほしくてね。」
この神は
アメノミナカヌシ様
一体、何を考えているんだ?
ひかりにこれから、何をさせる気なんだ?。。。。
こりゃ、、前途多難か??、、、。
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