第14話 叩いて♪直して♪
『スイ、ユキいくぞ!!』
スパッ、カァーン!!
<果物ナイフを破壊しました。これにより魔鉄の槌の効果により複製可能になりました>
淡白な声が脳に直接聞こえてくる。
『よっしゃ!成功だな!それにしても1発で叩き壊せるのは以外だなまぁ正直果物ナイフを複製した所でいいことは無いんだよなー. . .』
今になってそんな初歩的なミスに気づく。
「主よ、あと何回くらいすればいいのだ?」
ユキが素直に聞いてくるが俺にも分からないので答えれない。まぁここは正直に言うべきだろう。
『それが分かんないだよ、俺のヲタク知識のテンプレだとこういうのは数をこなすか、レアリティが高い武器を複製さえ出来れば上がりやすいはず!うんはず. . .』
そこからは脳死作業だった。
俺は日本では色々なゲームに手を出しており
ソシャゲなどの脳死周回が必要とされるゲームにも手を出していた。むしろ集中した時は1日あれば100周は余裕だった。その感覚で壊して直しては楽だった。
『叩いて、直して♪らんらんらん♪♪
あっ、もう一本!叩いて、直して♪らんらんらん!』
その歌を聞いていた2匹の毛玉達はこう語るのだった。
『「主って、脳死作業?する時心が死んでるからか?無意識に歌ってて恐怖を覚える!」』
そんなことを思われてる事も知らずケイは作業を続ける。
叩いて、直してを繰り返すこと1万回。
やっとカンストすることが出来た。その他にも
鍛冶師を含め料理人と召喚術士のスキルも入手できた。
新規鍛冶師スキル
・効率強化 ・筋力増強 ・熱耐性 ・武器作成
・鑑定 ・創造神の恩恵
新規料理人スキル
・故郷料理作成 ・栄養調整 ・スタミナ増強
・刃物作成EX ・レシピ作成・料理神の恩恵
新規召喚術士スキル
・魔力強化 ・鉱物召喚 ・食材召喚 ・眷属召喚
・召喚神の恩恵
ということだった。全くもって分からん!
スキルの詳細を見ると○○神の恩恵は色々と便利なスキルが使えるとのことだ。
試さないと分からないな。
刃物作成EXはスキルLvがカンストしたらしい
これを鑑定でステータスを見れるヤツが現れたらある意味驚くかもしれないな。
たしか最初から<隠蔽>のスキルがあったよな
やっと出番だぜ!
『スキル隠蔽!!』
そう言うと俺はステータスを隠し召喚術士だけのスキルだけ他人には表記されない。らしい
『主...?もう大丈夫か?』
そう聞いてくるのはスイ
何故そういう事を聞くのか不思議でたまらない。きっとスキル確認の事だろう。
『あぁ、いっぱい有能なスキルをゲットできたぜ!これで少しは強くなれるよ!』
俺はそう2匹に伝えるとユキがあることを伝える。
「主、気づいてないのかもしれないけど
ずっと作業してる時怖かったよ. . .
目が死んでて変な歌まで歌って、心が死んでたよ. . .」
『そう言われてもなぁー、記憶ないんだよ
そこら辺、ずっと同じ光景が広がるわけじゃん?だから覚えてないんだよw』
今度はスイが言ってくる。
「主はもう少し休もうね、一応1万回同じことしたんだからね?僕達が面倒見るから」
『そうだな、それじゃ俺はもう寝るよ
女将さんの所行けばご飯は貰えるらしいから
お腹空いたら行ってきてね。それじゃおやす
m......』
そこからは一瞬で寝てしまい記憶が無い。
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