第9話 モチ、初めての銭湯①
暇だからよちよち夜散歩をしている。
こうやってこの時期、春にお散歩をしているととても桜が綺麗だなぁと思うけれど公園などの桜の木の下は酔っ払いがたくさんいてうるさい。何を大人があんなに騒いでいるのか...でも酔っぱらっているからしょうがないか。
こういう風に色々考えながら散歩をするのがボクは好き。
随分長い間こうやって散歩をしていると何だか目の前に煙がうろついて良い香りがしてきた。
(モチ)「ふぁ?」
気が付けば大きな建物に人間たちが出入りしている。ああ、ここは銭湯か何かだろう。入ったことないけど。
(モチ)「まあせっかくだし暇だから入ってみようかな」
そうブツリと呟くとボクはその建物の中にトボトボと入っていく。
最近ボクは何故かわからないけれど気がだるい。
(スタッフさん)「いらっしゃいませー」
ボクは入ったもののいいけれどまず何をしたら良いのかわからない。そう悩んでいると、スタッフさんの声が聞こえてきた。
(スタッフさん)「まずは受付で名前の記入をお願いします」そっか、受付か。
早速ボクは受付へ行った。
(スタッフさん)「はい、次の方どうぞ~」
(モチ)「あの、すみません、ボクは下にいます」そう言ってボクはピョンピョンした。
(スタッフさん)「あ、え?」
(モチ)「し、た、ですっっ!」うわっ、ボク声大きかったな。
でもスタッフさんは下を見てくれた。
(スタッフさん)「あ、ちっちゃ...って、すみませんでした。用紙、そこに持っていきましょうか?」
(モチ)「はい、お願いします」そう答えるとスタッフさんが、(ボクにとっては)大きい紙とペンを、ボクの目の前に置いてくれた。
(スタッフさん)「ペン、持てますか?」
(モチ)「頑張ります」
(つづく)
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