109話目
「また同じだね!」
「離れちゃうの寂しいなぁ」
新学期になり、様々な声が聞こえてくる。
私は教室の隅で、何も考えないように窓の外を眺める。
でも無意識に彼のことを考えてしまう。
「また隣だね」
掛けられた声に振り向くけば、大好きな微笑みがあった。
それだけで一層恋に落とされる、単純な私だった。
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