107話目

「何の為に生きてるの?」


 何度も投げられてきた罵倒。

 分かる訳が無い。

 全部否定して全部踏み躙って、理由なんて奪われたのだから。

 苦しみも悲しみも哀れみも同情も、全部忘れて耐えてきた。

 そうしないと生きていられなかった。

 そして偽りの幸せを知った僕は、ただ無作為なロボットと何が違うのだろう?

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