239.女神様の真実

 ソフィアのおかげで、カナンの町の土台がすぐに出来上がった。


 現在は、町の中心になる『女神教会』を建設中だ。


 魔法を使って建てなくても、うちの職人隊だけで、物凄い速さで建設が進んでいる。


 うちの職人さん達……やる気に満ち溢れているね……。


 ソフィアの出番も終わったようなので、僕達は屋敷に帰って来た。


 そんな僕は、何故かお母さんとセシリアさんに連れられ、執務室のソファーに座らされた。


 そして、女性陣全員で僕を囲った。




「え……えっと……ど、どうした……の?」


 お母さん!? その笑顔は怖いよ!?


 誰か助――あれ? みんな視線を逸らさないでしょ……。


「クロウくん? そろそろ、本当の事を教えてくれてもいいんじゃないかな?」


「えーっと、どの本当の事……ですか?」


! ある事無い事、全部話しなさい~!」


 ええええ!?


 無い事はどうやって話すの!?


「もしかして……女神様の事?」



 実は戦争が終結した日。


 僕とリサは天使姿で戦場に降臨した。


 リサには『女神クロティア様』の代わりに喋って貰ったけど、女神クロティア様って…………僕だ。


 何故、そうなったのか――――。




 ◇




 ◆リサと戦場に降臨する前◆


 教皇――――だったあの魔族のエデンを倒した時、僕はレベルが上がった。


 レベルが六十だった。


 本来ならレベル六十九で一度止まって、上限解放には条件が必要なんだけど、何故か上限に引っかからず、そのまま条件突破をして、レベル七十に上がった。


 そして、レベル七十の時に得られた新しいスキルで、その条件を納得した。



 - 技『神格化』が使用可能になりました。-



 レベル七十で得られた新しいスキルは、スキルではなく新しい技だった。


 技『神格化しんかくか』。


 この技……名前が凄い。


 名前だけで既にとんでもない事を言っているようだった。


 今回驚いたのは、この技、メティスの解説があった。


 メティスの解説に寄ると。



 まず、最初に、使えるのは僕にしか使えない。


 僕自身がこの技を発動させると、僕は何故か『女神化』する。


 何故…………女神なんだろう?


 僕……男なんだけどな……。



 一度発動させると持続時間は三時間。


 発動が終わったり、自ら止めると、そこから次に使えるまで三日必要だ。



 『神格化』状態になると、得られる効果の一つ目。


 ステータスが、元のステータスとは別枠で増える。


 何となく、物凄く強い神々の楽園アヴァロンだと思う。


 と言うか、神々の楽園アヴァロンのステータスが上書きされる。


 神々の楽園アヴァロンが最大三万に比べて、『神格化』で増える量は全ステータス二十万だった。



 『神格化』状態になると、得られる効果、二つ目。


 背中に羽根が生えて、空を飛べるようになる。


 飛行魔法と何が違うのか。


 飛べる速度が全然違った。


 飛行魔法だと、向かい風の影響を受ける感じだけど、『神格化』は一切そういう影響を受けない。


 歩くような感覚で飛べる感じだ。


 更に、飛ぶ速度も比較にならない程、速い。


 帝都グランドから戦場まで、飛行魔法だと三十時間近く掛った。


 『神格化』で飛ぶと、三十分程で到着出来た。



 『神格化』状態になると、得られる効果、三つ目。


 これが一番大きな効果なんだけど、僕が『神格化』状態の時に限って、僕が神々の楽園アヴァロンを掛けている人に限り、『神格化』状態にしてあげる事が出来る。


 『神格化』となった人は神々の楽園アヴァロンの数値が強制的に十万ずつ上がっていた。


 メティス曰く、これを『眷属化けんぞくか』と呼ぶそうだ。


 僕の『神格化』が終わるか、切るまで持続する。





 あの日――何でもすると言ってくれたリサに、早速『神格化』して『眷属化』して貰った。


 あまりにもいきなりの出来事でアタフタするリサが可愛かった。


 僕達はそのまま、戦場まで飛び向いながら、飛んでる間に色々説明したら、リサにめちゃ怒られた。


 ――でも時間が無いって言ったの、リサでしょう!




 ◇




 『女神様』の正体を皆に話した。


 反応はそれぞれで、大半が笑っていて、レイラお姉さんはまた目がハートに……。


 そして、リサは真剣な表情で――――











 ――――「ねえ、くろにぃ……その……『女神化』したときの…………胸って本物?」


「そ、それは言わないでよぉおおおお!!!!」


 『神格化』中は、ちゃんと身体・・も女神様になっていた。








 名前 クロウティア・エクシア

 年齢 14歳(男)

 種族 人族(神々の楽園の加護)

 職能 アザトース

 レベル 70

 HP 400×10=4000

 MP 800×50=40000

 力 700×10=7000+30000

 素早さ 700×10=7000+30000

 器用さ 700×10=7000+30000

 耐性 700×50=35000+30000

 魔力 700×300+5000=215000+30000

 精神 700×300=210000+30000


 [従魔] 『アルティメットスライム』ソフィア,『ガーディアン』ヘレナ,『アクアドラゴン』リヴァ


 [レジェンドスキル] 叡智ノ神 ,全能ノ神,異次元空間魔法,精霊眼,神獣の加護,奇跡の大地

 [魔法系統スキル] 全属性魔法,中級回復魔法,転移魔法,影封印,飛行魔法

 [スキル] 神言能力,痛覚無効,睡眠無効,言語能力,魔法超強化,多重魔法発動,魔法調整,魔法無限固定,魔力高速回復,魔力超上昇,魔法高速演算,MP消費超軽減,超手加減,自動収集,自動魔法,魔眼耐性,対魔眼封じ

 [技] MPドレイン,神々の楽園アヴァロン,神格化,エリクサー,ソーマ

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