第4話 一年そしてまた一年
MP枯渇状態を繰り返し実行してから一年が経った。
その間、MPも沢山上がったが、スキルのレベルも上がった。
名前 クロウティア・エクシア
年齢 1歳
性別 男
種族 人族(幼)
職能 未開花
レベル 1
HP 3/3
MP 650/650
力 10×0.1=1
速 10×0.1=1
器用さ 10×0.1=1
耐 10×0.1=1
魔力 10×0.1=1
精神 10×0.1=1
『レジェンドスキル』
#&$% 、#!$&
『魔法系統スキル』
下級回復魔法
『スキル』
痛覚軽減レベル10、感情無効(呪)、言語変換(聞)、魔法強化レベル1、睡眠耐性レベル9
MPがなんと650にも上がっている。
この世界は12月が1年になっており、一か月が30日、計360日で一年になるらしい。
この一年間、懸命にMPを上げた。
しかし、上がれば上がるほど、MPを使い切るのが難しくなり、MPが650までしか上がらなかった。
ここ最近では1日で1ポイントをあげることすら難しい。
MPが上げづらくなったが、一つ嬉しいことがある。
なんと! 座ることが出来た!
まだ立てないが座ることは出来て、座っていた俺を見たメイドさんが吃驚していた。
メイドさんは大急ぎで両親を連れて来て、座っていた俺を見た両親は、左右からすりすりしてくれる。
そして、もう一つ変わったことがある。
その両親の後ろからこちらを覗く瞳があった。
エクシア家の伝統と言われている碧眼の、お父さん似の綺麗な黒髪の美少女がいた。
彼女は俺より一年早く生まれた姉だ。
お姉さんは2歳になり、最近では屋敷を歩き始めていると、周りのメイドさん達が噂をしていた。
その日が、俺とお姉さんの初めての出逢いだった。
◇
それから更に一年が経った。
3歳となったお姉さんは屋敷を縦横無尽に歩き回っていて、7歳と5歳になるお兄さん達がどうやら剣の稽古を受けているらしい。
5歳になったお兄さんが『剣士』という職能を授かったとメイドさん達が嬉しそうに話していた。
『剣士』
剣士系統下級職能。
剣に関するスキルを取得出来る。
『職能』
種族(幼)が終了時に与えられる。
職能により得られるスキルや恩恵が変わる。
職能は生まれつき決まっており、天の恵みと言われている。
一度開花した職能は別職能への変更は不可能だが、進化する場合がある。
種族により、与えられる職能の種類は決まっており、種族によっては得られない職能も多数有。
メイドさん達の噂話も加味すると、この世界は職能開花によって人生が決まるくらい大事な事だそうだ。
上お兄さんも職能は『剣士』だそうで、下級職能でも侮れないらしく、立て続けに剣士が生まれるってとても凄い事のようだ。
家では下お兄さんの職能開花お祝い状態だった。
そして2歳となった俺は、少しずつ歩く練習をして遂には歩けるようになった。
周りにはバレないように練習していたので、2歳になってもまだ歩けないと思われていて、まだ歩けないなかったり声を出していない事を不安がっていた。
未だ一言も発していないから、屋敷内では声を出せない子供だと認識されているようだ。
下お兄さんの祝いも終わり、数日後、遂にその時は来た。
今日は家に貴族様が挨拶に来る日で、お父さんもお母さんもみんなその対応に忙しそうにしている。
実は年に何度かこういう事が起きて、家の雰囲気でそれを何となく察する事が出来た。
だから、今日はとある作戦を実行することにする。
――――それは書斎にあるという魔法の本を探す作戦である。
まだ魔法がよく分かっていないので、お父さんの書斎にあるという魔法の本を読み、魔法を上達させたいからだ。
両親やメイドさん達が慌ただしく部屋をあとにした後、俺は自らの足でゆっくりと書斎に一歩一歩踏み出した。
しかしその時、とある瞳が俺を狙っていた等と俺は知る由もなかった。
◇
◆セレナディア・エクシア◆
なんとなく
でも
あたしの
いつもいつも
お
くろうてーあの
あれ? あのこがいないってどうして?
とても
くろうてーあも
ずっと
くろうてーあが
すぐに
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