第2話 ここからは気持ち悪い描写あり

外に出ると、辺り一面がオレンジ色の光で覆っていた。

周りは静かで人がおらず、不気味な雰囲気を醸し出している。

目の前に道路が横たわっており

歩道が道路の端に敷かれている。

僕は左に曲がり、歩道に沿ってジャックに話しかけながら歩いた。

「ジャック、久しぶりの外だぞ。」

「気持ちいいだろ?今度、遊園地に連れてってやるからな」

「そうだ、お前とはじめて出会った場所に行こうか」

そうやって、ジャックと他愛もない話をしながら歩いた。

「あら、こんばんは」

近所のおばさんだ。

中肉中背で歳のせいか、少し老けている。

上には紫のコートを羽織り、黒のズボンを履いているが少し窮屈そうだ。

おばさんとは、近所に住んでいるだけあり

道で出会ったら挨拶をするくらいには仲がいい。

「なんで…ナイフなんて持ち歩いているの…?」

「そうだね、ところでおばさん。フェラチオして。」

僕は突拍子も無い事をいう。今すぐ訂正しなくては

「フェラチオしないとジャックがお前を切り刻むぞ!」

訂正が恐喝になってしまった。

「きゃっ!?」

おばさんは慈愛の笑みで受け入れてくれた。なんて優しい人なんだ。

僕はおばさんにジャックを咥えさせた。




「やめっ…て!やっ……」

おばさんの口の中は赤い精液で満たされている。

ジャックが射精したんだろう。それにしてもジャックは早漏だ。

「おばさん、あんたおかしいよ。」

冷静になってみれば外でフェラチオなんて狂っている。

普段は、清楚で男に興味を示さなかったに

なんでこんな外でフェラチオをしているんだ?

いいや、僕はジャックに嫉妬しているんだろう。

フェラチオさせてもらっているジャックに羨ましがっているんだ。

「ジャックばっかりずるいよ。」

「僕もいいよね?」

「…」

おばさんの返答がない。




「使わせてもらうよ。」

僕は動かなくなったおばさんの股を開かせ、邪魔な衣類をはがし、

僕のペニスを挿れた。

そういえば手元にジャックがいない。

「まだフェラチオさせてもらっているのか…」

ため息まじりに言った

おばさんの口の中にジャックが刺さったままだ

刺さった…?

なんでそんな表現を使ったのだろう。

そんなことより、おばさんが白目を向いている。たぶん絶頂したのだろう。

手元が寂しかったのでおばさんの首を両手の親指に力を込めて締める。

「いっ!」

自分の左手に視線を向けると親指に血が流れていた。

視線をおばさんの首に戻すと喉を貫通するジャックの姿があった

「ジャックなんでそんなところにいるんだ………?」

ジャックは僕の絶頂を邪魔しているんだろう。

僕はおばさんの口から右手を入れて喉にいるジャックを取り出し

おばさんのとなりに置いた。

「そこで見ているんだな」

ジャックを尻目に腰を動かした。



第3章

「うっ…」

どうやら僕も早漏らしい。数分後に射精してしまった。

「ごめん、おばさん…気持ちよすぎて中に出しちゃった…責任とるよ…」

「…」

おばさんを怒らせてしまった…なんてことだ…

「結婚しよう。これは運命なんだ。これから仲睦まじい家庭を作っていこう。」

「…」

おばさんの返答はYESだった

「ありがとう!」

おばさんが慈愛の笑みで受け入れてくれた!なんて優しいんだ!

「じゃあ、僕の家で一緒に暮らそうね!」

おばさんはきっとセックスして疲れているのだろう。まったく動かない。

おばさんを引きずって僕の家に持ち帰った



おばさんと結婚して何年がたったのだろうか。

おばさんと僕の間に子供が生まれた。

名前はジャックという。

ジャックは男の子で7才だ。

ジャックは甘えん坊でいつも僕の手元にいる。

ジャックはいつも僕にこう言っていた。

「人を切りたい」と



「そうだね、ジャック」

僕はジャックと共に玄関へと進む。

「次は誰を切ろうか!」

玄関を出ると辺りは鎮まり返っており、月が僕たちを見ていた。

目の前には道路が横切っており、ほとんど車が通らない。

左に曲がり、道路に沿って歩いていたところに人が立っていた。

暗闇でよく見えないが、少しして歩くとなんとそこに立っていたのは


あのおばさんだった。


思わず私は跪いて、その場で跪いてしまった

「おばさん!許してくれ…許してくれ!」

この男は懇願した。

この男の少しの理性が、

おばさんを殺し、

死姦していることを知っていたのである。

「許せ!許せ!私を許してくれ…ぇ」

おばさんに這い寄り、足首を掴み懇願する。

「や、やめてください!」

そう言って、おばさんが逃げ出してしまった。

「生きてて良かった…あれ、

僕はなんで許しを乞うたんだろう?」

もう一人の男が、戸惑った。

「僕」はなぜ、懇願しているのか?

「私」が言う。

「お前は、人を殺したんだぞ!」

僕も言った。

「違うんだよ!プロポーズをしたんだ!」

僕は理解ができない。

私は理解できない。

「この男は誰なんだろう?」

僕と私が言った。



家に帰る。

包丁を手元にとり、

それの反射で映る自分に問うた。

「お前は、俺だ。」

この男は、新たな自分を作ることで混乱を免れようとしている

「この包丁は、ジャックって言うんだよ」

僕が教える。

「お前は、おばさんを殺し、死姦したクズだ。」

私が教える。

「その男は、俺として生きる」

「決心した男は、満ち足りた笑顔で右手を切り落とした。」




「はっ!」

目が覚めた。汗びっしょりで気持ち悪い。

「はぁ…」

酷い夢を見た。酷い夢だ。まったく。

もう思い出したくない。

「顔を洗おう。」

有言実行。

「顔を洗おう。」

二度口に出す。特に意味はない。

そのまま洗面所に向かった。

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