第28話 二人で
いつしか桜も散り、また暑い季節が始まろうとしていた。僕は晴れて大学生になり、憧れのキャンパスライフを送っていた。
その、僕の隣には遼悠が歩いている。僕らは同じ大学に入学した。総合型選抜、つまり推薦で合格したのだ。スポーツが盛んな大学で、遼悠はピッチャーとしての実力で合格した。僕はマネージャーとしての経験と考えをアピールし、スポーツ科学部に合格。結果として僕と遼悠は同じ大学の同じ学部に入学したのだった。
そして、やはり二人とも野球部に入り、僕はマネージャーとして、遼悠はピッチャーとして、相変わらず部活動に励んでいるのだった。
「なあ、瀬那。明日デートしようぜ。」
「え、明日?いいよ。どこ行く?」
「そうだなぁ。映画、とか?」
「ふっ、ベタだなー。」
「べ、別にいいだろ。」
「いいけどね。何か観たいものがあるのか?」
「いや。お前に任せる。」
「またそれかよー。」
そんな会話をしながら、大学からの帰り道を歩いていた。高校生の時とは違い、少しは部活以外の生活も楽しむ僕ら。映画館では、おそらく手をつないで・・・。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます