第8話 『人質?』 その2
『あのですね。ぼくたちは、犯罪者として、この星に、送られたわけですよ。』
ぼくは、みためくまさんに、話していました。
そんなこと、分かっているわけです。
しかし、自分達の状況を、整理しておきたい、と、思ったわけです。
焼き鳥おじさんは、黙って聞いています。
『しかし、ぼくたちは、この、地上に降りてはならないと、されているわけ。まあ、地球でいえば、監獄から、脱走した、と、いうわけです。この場合、宇宙ごきから、お仕置きされるだろうな。ほんとは、地球ごき軍団と合流して、地球に帰るはずだったわけです。』
『参考に言うと………』
焼き鳥おじさんは、付け加えました。
『その、ケースは、さらに厳しい、残酷な宇宙刑務所行きが、だいたい、相場だ。ここみたいな自由は、ない。地獄みたいなものらしい。』
『なるほど。』
『なる、くま。』
『しかし、面白いことに、自力で、地球に帰った場合は、おとがめなしなわけだ。だから、今回の計画を練った。宇宙ごきは、その点、非常に、ユニークなところがある。』
『な、わけですよ。しかし、このさき、もし、ここの、みためくまさんから、宇宙ごきに引き渡されると、非常に、まずいわけなんだ。』
『そう、だから、それは、避けたい。それには、どうしたら良いか? それが、課題な訳なんだ。悪いが、あんなのが、居るとは、思わなかったな。』
『うん。分かったくま。なんとか、村に連絡できればいいくまなあ。』
『通信機、取られたからなあ。』
『あの、ねこママ、という、不可思議な存在が、なにか、さくってないか?』
『さあ。ママは、わからないです。まあ、はっきり言って、ママは、地球ごきのアドバイザーであり、また、宇宙ごきの、情報屋でもあるようです。しかして、その正体は、のらねこ女王でして、最近、各地ののらにゃん組織が合体して、新しい、『地球のらねこ連合会』ができたらしいけど、そこでも、会長になったみたい。だから、3重スパイみたいな感じ。でも、それが、すべてではないと思います。ママは、ちょっとしたきっかけで、未来人と、取引があり、未来につながる窓の管理者でもあります。でも、ぼくは、ややこしいから、絡んでないですよ。未来と関係するなんて、やはり、いやだもの。』
『そりゃ、もったいない。』
焼き鳥おじさんは、言いました。
『でも、未来との、取引は、すごく、タブーがたくさんありまして、下手に巻き込まれると、それこそ、地獄行きみたいな現象もあるのだとか。つまり、次元の隙間に落ちるとか。』
『チャンスは生かさなければ。もし、地球に帰れたら、おいら、正式に、紹介してほしい。ねこママに。未来で、焼き鳥を売りたい。』
『はあ。まあ、いいですよ。こうなったら。でも、なんだか、ここの、みためくまさんは、かなり、強情そうだしなあ。』
そう言ってるところに、みためくまさんの、兵士が、やってきたのです。
そうして、焼き鳥おじさんは、連れてゆかれました。
『まあ、心配するな。』
おじさんは、そう、言い残したのです。
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