第6話 n+1日目

N+1日目(※Nは自然数とする)

ケ・博士・終電「できた!!時空なんたらかんたら装置の設計図(です/ケ)(だ/博士)(や/終電)!!」

レ「やるじゃん」

ケ「でも、現在の科学では、まだこれは作れません」

博士「未来の誰かに作ってもらうしかないようですね」


サ「じゃダメじゃん。今日みんな死ぬんやぞ」

ケ「いや、ミティリさん。あなたが生きて、この設計図を未来の誰かに託すんです」

終電「ってことは、俺らオワオワリやんけ!急いで脱出するぞ!」

ケ「いやいま脱出してもサーヴァリア軍に見つかるだけですよ。それに、未来が変われば、終わらない。そして、言ってしまえば俺たちは時間上の水疱みたいなものです」

博士「そうさ。未来が変われば『この僕たち』は消える。そして、待っていてもここで死んでしまう。だからどのみち同じなのだ。ならば管理主義の未来の犠牲となろうではないか。さて、研究中の最新ステルス宇宙戦闘機の実験機が一機がある。昨今のサイバー攻撃に備え、有人飛行も可能だ。これに君が乗りなさい」

レ「いやだ!レイニエちゃんだけ生き残るなんていや!!」

ケ「とにかく、あなたが生きていないと、物語は終わらないんですよ」


(電話)

ル「もしもシオン(アオン・シオン)。俺だけど?」

アオン「どうしたんだ。」

ル「かくかくしかじかでさぁ」

ア「信じるわけねーじゃんwwww」

ル「だよなぁ。だから、ヴェオン・レギトが爆発したら、信じてくれ」

ア「は???ヴェオン・レギトが爆発????」

ア「いいよ!www」

ル「爆発したら、ヴェオン・レギト軌道上にステルス実験機があるから探してくれ。頼んだぞ……サーヴァリア軍に見つかるなよ。絶対な」



レ「いやだ!みんなといたいの!!」

サ「黙れ、お前だけが未来なんだよ」

ル「ヒェルニエについたら、どこかの研究所で冬眠状態にしてもらえ。そう、俺たちは時間上の水疱。また会えるさ」

サ「ビビビ(テープでぐるぐるまき)」

レ「うーいいううあうううおーー(どーしてこんなことするのー)」


サ「よし、じゃあ、あとコレをそいつに載せますかね」

博士「実験機体は陸軍研究所内だ」

サ「縛りあげるの早かったか」

レ「ウウー」


陸軍研究所内

◇◇◇

終電「通せ」

警備ロボ「シューデン博士認識しました。それ以外の人員には侵入許可がありません」

終電「お前の管理権限者は?」

警備ロボ「あなたです。シューデン博士」

終電「電源オフ」

警備ロボ「……」


ケ「行こう」

……


レ「ウウー」

博士「自動操縦セットした!!」

サ「頼んだぞ!!未来を!」


☆☆☆

ドカーン


      「だから、ヴェオン・レギトが爆発したら、信じてくれ」


ア「ジヴェジルス……」

ア「俺が友を信じていれば……うわああああああああ!!」


ア「ガヴァマ。全軍に命じてくれ。サーヴァリア軍の撤退次第、生存者の探索だ」

プロ「わかった。俺も……つらいよ」

ア「親友を、友達を、みんな失った。俺のせいだ、俺が、信じなかったから!」

プロ「お前のせいじゃないさ。お前の言っていた『アレ』がヴェオン・レギトにいたあいつらの希望なんだ。探せば何か見えてくるはずだ……」


こうして、レイニエちゃんと設計図は回収された。レイニエちゃんは生命維持装置を付けられて、冬眠状態で惑星ヒェルニエに埋められた。


N百年後

☆☆☆

ア「ふう。サーヴァリア領ヒェルニエに潜入するのは大変だった」

ア「ご苦労だったな。お前の任務はもう終わりだ……未来は変わる」

ア「俺の友達が、そっちへ向かうよ」


そういって、黒ずくめの男はレイニエちゃんの生命維持装置の電源を落とした。


レ「ハッ……また……始まるの??」

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