第6話「昼飯と食材に関して」

今日のご飯は何だろうな

ご飯屋さんに入った俺はそわそわしながらメニューを見てみた

パンとご飯とは別れてるが基本的には定食屋のようなメニューだな


問題は種類が少ねぇ…


○○肉と野菜の炒め物

○○魚と野菜の炒め物

○○鳥と野菜の炒め物


揚げ物も無く、煮物も無い、蒸し物も無いだろう


料理レシピを増やして食の街とか言わせてやんよォ!

とか妄想にふけっている前に店員さんにオーダーしなければ


ナオ「すいませーん、ランチ定食ご飯大盛りで」


看板娘「はいはーい、ランチご飯大盛り1つはいりまーす」


今日のランチを敢えて聞かないで頼む勇気!

俺にはまだあります!


いやーしかし炒め物オンリーは辛いなぁ…

焼き鳥にしろ焼き魚にしろ焼肉にしろ好きだけどさぁ


たまには別の味が欲しくなるでしょうよ!ねぇ?


贅沢なのかもしれないけどなー仕方ないよなー

ファミレスにすら焼肉以外にもハンバーグやらパスタやらあるのに…あれ?そういや麺料理もない事になるな


まさかこの異世界には麺料理がないかも!?


たまらず娘さんに聞いてみた


ナオ「お姉さんこの辺って麺料理ってないの?」


看板娘「麺ですか?聞いた事無いですね」


ショックである…


今日のランチは特大ステーキとご飯

昼間からステーキ定食かぁ

これは中々大変な食生活かもしれない

とりあえず食べてみるか…


肉柔らか!

ナイフがスっと入り切り分けて1口パクリ

なんじゃこら!?美味すぎやろー


思わずにっこり

看板娘さんも俺を見てにっこり


味的にビーフ、感覚的にはランクAを超えたサーロインだな


塩多めの胡椒で素材の味が引き立ちます

別皿で塩で食いたいやつだな


ご飯と別々に食っていたが半分程食べた所でご飯の上にお肉、丼風にしてみた


うっま!ステーキ丼! うまっ!


美味すぎて止められない止まらない

ガツガツと食べてしまいました


食べ終えた所でお姉さんにお肉を聞いてみた


ナオ「お姉さん今日のお肉は何の肉だったの?」


看板娘「今日は乱水牛のお肉でした、美味しそうに食べて頂いて私も嬉しいです」ニコ


ナオ「美味しかったよ、ありがとう」ニコ



お代は昨日と一緒で銀貨1枚

ランチでお値段以上ニコリだった

乱水牛美味しい、俺は覚えた


時計を見て時刻は13時

うーん、この世界の食べ物にも興味が出てきた


食文化を調べに俺は商人ギルドに行く事にした


レシピがあるか、食材は何があるのか

手っ取り早く調べるなら商人ギルドだろう


店を出て再び商人ギルドへ

ギルドに話を取り付けてくれた受付嬢に話しかけた


受付嬢「ナオ様こんにちは、どうなさいました?」


ナオ「レシピの確認と食材を見せて欲しいんだが出来るかい?」


受付嬢「はい、それでは少々お待ち頂けますか」


ナオ「わかった」


と受付嬢はカウンターの奥へ

商人ギルドの受付は広く多い

またギルドの建物自体もとても大きいので物の管理もしそうだ


受付嬢「すいません、今担当の物が出払っていてレシピの確認と食材の深い説明が出来ません。

簡単なので宜しければ私で説明させて頂きますがどうしますか?」


ナオ「あぁ、それでいいよ。レシピもあるかどうかよりこの辺で食べられているかどうかだしな」


受付嬢「ありがとうございます」


ナオ「いえいえ、それじゃ1つ目は麺料理はあるかい?小麦を水を加えて薄く伸ばして切ったりするやつなんだが」


受付嬢「麺料理は別の地方⋯主に西の料理ですね、食べ物のレシピは料理となります。

例えば麺料理なら

○○の素材で作った麺

その麺を使った料理名です


西のパスタ、スパゲッティは有名ですが南のこの辺りでは作っておりませんね」


ナオ「なるほど、それじゃあ食材に関してなんだがひき肉とかは使われないのか?」


受付嬢「ひき肉ですか⋯いえ、聞き及びませんね。 肉料理は肉の厚さで分けられるくらいでひき肉にしてしまうと味が落ちやすい為に見かけません」


ナオ「なるほど、ありがとう。それじゃ食材で卵や乳はあるかい?」


受付嬢「はい、卵も乳もあります、が高級品となっておりますね。

辺境でしたら卵1個で銀貨2枚、乳は牛やヤギが主流になっていますが日持ちがしないのでこれらもお高くなっております」


ナオ「あぁ、場所の問題もあるのか。

ちなみに塩や胡椒はいくらぐらいで取引されている?また購入は可能かい?」


看板娘「塩は10キロで銀貨1枚、胡椒は1キロで銀貨2枚となっております。

商人ギルドでも取り扱いはしておりますがあいにくお店用の大口売りのみで個人用でしたら量り売りされているお店で購入した方が良いかもしれません。

商人ギルドでは塩は100キロから胡椒は10キロからとさせて頂いております。金貨からの購入ですね」


ナオ「なるほど、ちなみに塩や胡椒を挽くための道具はありますか?」


受付嬢「ミルですね。スパイスミルがございます。ただし少々お高くなっております」


ナオ「ミルはあるのですね、わかりました」


受付嬢「魔法で挽かれる方が多いので需要が少ないのです」


ナオ「ここに来て魔法か…わかりました、ありがとうございます」


まさかの魔法かー、完全に予想外だった

後もうひとつ確認の為に聞いておかなければ


ナオ「そう言えば収納術があるのですけど日持ちしないのですか?」


受付嬢「収納術だと普通よりは日持ちはしますがおおよそ普通の倍程度ですね、ナオさんは収納術をお持ちなのですか?」


ナオ「ええ、ステータスプレートには収納術とありましたので使えると思います。まだ使った事が無いんですけどね」


受付嬢「そうなんですね、スキルレベルで容量が変わりますが1で一部屋くらいの容量がありますのでもしお仕事が無くなりましたら商人ギルドで働きましょう」ニコニコ


ナオ「あはは、考えておきますね。それではここらで失礼しますね。ありがとうございます」


受付嬢「はい、またお待ちしております」


収納術は便利そうだな…ギルドからの勧誘が来るとは思わなかったぜ


一部屋あれば車が収納出来そうだな…帰りに取りに行こうと決めたナオだった

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