第5話「商人!ギルド!で何をする?説明!」

三日目の朝がきた


ナオ「ふぁーあ、時間をそんなに気にしないのは楽だなぁ」


今日はそのまま裏庭に移動

井戸で顔を洗ってから朝食を食べに食堂へ


今日も全粉乳入りパンにシャキシャキトマトレタスサラダ、ゴロゴロ野菜の出し入り塩スープの朝食だった


卵あるのかな?とは思ってたがそこら辺はもう少し落ち着いて話が出来る人を探そうと思う

異世界で卵高かったりするもんな


この辺境で養鶏なんかしてる人がいるかと言われたらいない可能性が高い、何故なら領主様は貧しい辺境の地と言ったからだ


あるとしたら小麦、季節の野菜、米か

小麦と米は備蓄出来るからな


となると動物性タンパク質が不足しそうだが昨日の感じだと肉はあるみたい

昼食の時にオーク肉出てたし牛っぽい肉もあったから魔物肉なんだろうなぁ


そんな事を考えながら朝食を食べていたら無くなっていた、やっぱ素材が良い


朝食を済ませてチェックアウトを済ませる

ついでに商人ギルドの場所を教えて貰った


いざ!商人ギルドへ


割と直ぐに着いた、縦横に大きい施設だったので目立つなぁ

看板は天秤か

商人ギルドで商標登録や著作権を聞きに来ました


商人ギルドの中に入り受付の方に話を


ナオ「すいません、ここが商人ギルドであってますか?」


受付嬢「はい、ここが商人ギルドのクーン支部です。どのような御用でしょうか?」


ナオ「物作りの為の著作権や商標登録の事を聞きに来たのですが」


受付嬢「著作権と商標登録ですね、すいませんがお名前とご職業をお願いします」


ナオ「はい、ナオと申します。職業は⋯迷い人ですかね」


受付嬢「なるほど⋯わかりました!私からでも説明出来ますが一度上司にお伺いを立てたいのですが宜しいでしょうか?」


ナオ「構いません」


受付嬢「それでは少し失礼します」




そう言って受付嬢は部屋の奥に行った



待つ事5分くらいして受付嬢が帰ってきた


受付嬢「ナオ様、ギルド長が説明をして下さるとの事ですのでこのまま応接室の方にお願い出来ますか?」


ナオ「わかりました」



そのままギルドの奥の応接室に案内されて受付嬢がドアをノック



「どうぞお入りください」



と中から声がした、商人ギルド長は女性かー


受付嬢「失礼します、ナオ様をお連れしました」


ギルド長「ありがとう、では貴方は引き続き業務をお願いしますね」


受付嬢「わかりました、では失礼します」


ギルド長「お待たせしました。どうぞおかけ下さい」


ナオ「ありがとうございます、失礼します」


ギルド長は女性だったのに驚いた

領主様も女性だったしこの世界は割と男尊女卑ではなく実力主義なのかもしれないな



ギルド長「私の名前はマリン・フィールドと言います、この街の商人ギルドのギルド長をしています。宜しくお願いしますねナオさん」




ナオ「丁寧な説明ありがとうございます。私の名前はナオと申します」




マリン「ではまず受付嬢に話をした事から説明していきましょう。

商標登録、著作権についてはこの地でも有効です。

著作権がある、商標登録されている物を作ろうとすればお金がかかり逆にこちらに申請すれば使う時にお金を手に入れられます。

また商標登録しているかいないかの判別は商人ギルドの魔道具で確認可能です。

何か確認したい道具がありましたか?」


ナオ「ええ、私は滑車があるかお伺いしたい。

この街に井戸があったのですが滑車はありませんでした。

馬車があったので技術はありそうなのですが…」


マリン「滑車とはどのような道具なのですか?」


ナオ「滑車は簡単言うと1つの滑車で荷物の荷揚げに使う力が半分になります。2つ3つと取り付けると更に軽くなりますね」


マリン「ええ!?ちょ、ちょっと待ってください!それは商人ギルドにとって物凄く恩恵に授かれるのでは?」


ナオ「商品の上げ下ろしには使えるでしょうね、なのであるのか無いのかをハッキリさせておきたいのです。

無ければ商標登録して頂ければと思います。

この街の井戸での運用や商人ギルドでの荷揚げの補助になりますね」


マリン「ちなみにそれは私共でも作成可能ですか?」


ナオ「車輪を作る技術があれば対応可能ですよ。」


マリン「でしたら手続き致しますね。形状や使い方を教えて頂けますか?」


ナオ「紙…はなさそうですね…書くものがありますか?図解での説明のが早いと思います。

それを元に商標登録して頂ければと思います」


マリン「わかりました、すぐお持ちしますので少々お待ちくださいね」


ススス、ガチャ⋯

ダッダッダ⋯


走ってったなオィ!


しかし

滑車の技術が無いとは…

車輪があるなら滑車風車水車とかありそうなのになぁとは思ったナオだった


その後、マリンが羊皮紙と羽ペンを持ってきたので図に荷と車輪の組み合わせ方、ヒモのかけ方と動車輪と定車輪の組み合わせ方法を教えていった


ちなみにヒモ一本でも力がかからない物の荷揚げは可能でこちらも教えておいた


マリン「うふふふふ、これは私どものギルドでは重宝する技術ですわ!商人ギルドら物を運ぶのもに1つの仕事ですもの。

それらを軽減出来る技術は値千金!流石は迷い人様です!」


ナオ「あはは、私はこの街の井戸に滑車を使って使いやすくなればと思いました。

水の上げ下ろしは重労働ですしこれなら取り付けるのも作るのも時間はかかりませんからね。

水については他の方法もありますが滑車なら鍛冶屋さん次第でこの街の井戸に取り付けても1週間もかからないでしょうしね」




マリン「なるほど!わかりました。

滑車を商標登録させて頂きます。

この方法でしたら他の街の商人ギルドにも使わせて頂けるよう使用料を払わせて頂ければと商人ギルドでは考えております。

上げ下ろしに使う時間の短縮や人員削減に繋がりますでしょう」


ナオ「構いませんが、使用料等はどのようになりますか?」


マリン「ナオさん次第ではありますが、商人ギルドに滑車の作成取り付けを一任して下さればと思います。

滑車を作成、取り付けでの工事料に使用料を含めて頂けたらスムーズに使うことが出来ますし、井戸に取り付けとしても各街の井戸なんかは1000や2000では足りません。

最低数万、しかも商人ギルドだけではなく他のギルドでも使われると思います。

使用料自体は銀貨3-5枚で設定し小型の物で3枚大きい物で5枚にすれば良いかと思われます。

王都にいるグランドギルドマスターに話を付けさせて頂ければ世間一般的にはとても拡まると思いますよ」


ナオ「なるほど、使用料、著作権登録についてはお任せします。宜しくお願いします」


マリン「はい、了解しました。

それではこの説明に使った紙にナオさんの名前と今日の日付と確認の為のサインをお願いします」


ナオ「はい、サラサラサラっと」


マリン「はい、大丈夫です。それじゃこの部屋にある魔道具で登録しますね」


ナオ「はい」


と棚にあった機械っぽい受け皿と水晶を持ってきた


マリン 「起動、それではナオさん登録しますので」


ナオ「おお、ファンタジー!」


マリン「使用者マリン・フォード、商品を登録、著作権を設定、ナオさん手を乗せて下さい」


ナオ「はい」


マリン「魔力登録を確認、引き続き図面を登録、それではサインした紙をこちらへ」


ナオ「はい、どうぞ」


マリン「図面を登録、設定終了。

はい、これにて終了です。

ナオさんのステータスプレートに使用料の振り込みが出来る用に致しますのでこちらに預けて頂けますか?」


ナオ「はい、どうぞ」


マリン「それでは失礼しますね」


そう言ってマリンは先程の棚にある別の水晶で作業を始めた

ステータスプレートがぼんやり光り収まるのが見えた


マリン「これでこのステータスプレートに貯金が出来るようになりました。

宿や他のギルドではそのままステータスプレートでのお支払いができ、商人ギルドでは預け入れや引き出しが出来るようになります」


ナオ「便利ですね、ありがとうございます」


マリン「いえいえ、それではお仕事がありますので申し訳ありませんがここで商談は終わりという事でよろしいでしょうか…また何かあればご連絡ください」


ナオ「はい、色々お手数かけました。ありがとうございます」


マリン「ナオさんのお持ち頂いた滑車で商人ギルドはさらに繁栄するでしょう、こちらこそありがとうございました」


そうして自分は商人ギルドを後にした…


滑車でどのくらいの利益が出るのかわからないけどこれでこの街の井戸が使いやすくなるなとナオは安堵していた


実際にはナオの手元には予想を遥かに超えたお金が入ってくる様になるのだがまだこの時点では気づいていなかった


そしてお昼である


米が食える、ナオはウキウキしながらご飯屋さんを目指して歩いて行くのであった!

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