エピローグ 寝ぼけの朝


 地球に戻るまで、二つの惑星へ寄って、オシャレでメカオタクなユキは新しい服や珍しい電子部品を大量買いして、マコトは珍しい食材や、ユキが選んだ新しい服をやはり大量購入。

 地球のネクスト・アトランティスに帰還したホワイト・フロール号からは、大型のコンテナが私物としてを搬出される。

「うむ。ご苦労だったね」

 クロスマン主任への報告を終えて、二人は久々の休暇を貰った。


 そして翌朝。

 いつも通り、マコトは早起きをして、朝食の準備をする。

「んん…まだ少し 眠いな」

 朝食を食べれば、頭のシャキっとするだろう。

 全裸で眠ることが当たり前になってしまっている二人だけど、流石に一日の始まりは軽くでも着衣をして、マコトはエプロンを身に纏う。

「ふんふんふん~♪」

 軽やかな鼻歌交じりで朝食を作るネコ耳ボーイッシュ美少女の姿は、献身的な美しい王子様のようだ。

 朝食が出来て、解いたエプロンを椅子の背もたれに引っかけて、お寝坊なパートナーを起こしに行く。

「ユキ 朝だよ。起きなよ」

「んん…」

 細くて白い指先で、柔らかいほっぺをプニと突かれたウサ耳媚少女が、ボンヤリと瞼を開けて、全裸の肢体をノロノロと、うつ伏せにして起こした。

「お早うございます マコト…あら」

 幼馴染みの姿に、ユキはイタズラっぽく、頬を染めて微笑む。

「マコトったら…私を 誘惑しているのでしょうか?」

「? ああ!」

 言われて、自分の姿を見たら、着衣していたのはいつものようなタンクトップとホットパンツではなく、先日までステージで着ていた、紐ボンテージだった。

 巨乳も巨尻も秘処も隠さない、全裸よりも恥ずかしいボンテージ姿。

「な、なんで? あ、寝ぼけて…っていうか、どうしてこのスーツが ここにあるの?」

 約二週間もの潜入捜査で習慣化していたのも手伝って、寝ぼけ頭で、つい着衣をしてしまったらしい。

 カーテンが開けられている窓から、朝の陽光が差し込んで、マコトのボンテージ裸身を艶やかに輝かせて、魅惑的に魅せていた。

「劇場から 戴いてまいりましたわ。折角の記念ですし♪」

 オシャレが大好きなユキだけど、まさかこんな恥ずかしい衣装まで手に入れてくるなんて、マコトは思ってもいなかった。

「マコト、その衣装 とても似合っておりますわ♪」

「嬉しくないし、あ、別に誘惑とか してないから」

 ボンテージは古式ゆかしく、背中のジッパーで留められていて、一人では脱げないスーツだ。

「私はマコトのその姿…とても背徳的で 魅力的だと感じますわ♡ 劇場で熱い眼差しを注いでいた男性たちの気持ちも よくわかりますわ♡」

 そういわれると、男性客たちの視線で高ぶっていた身体の熱が、ジン…と蘇ってしまう気もするマコトである。

「もう…ユキのイジワル。脱ぐから、手伝ってよ」

 困惑するパートナーの美顔が、ユキは楽しい様子。

「それでは本日は、一緒に その衣装で過ごしましょうか」

「え?」

 言うが早いか、ベッドから起き上がった裸のユキが、マコトのボンテージの背中をシッカリと留める。

 更に自分も、劇場で着ていた色違いの紐ボンテージを、素早く着衣。

 マコトよりも体が柔らかいウサ耳媚少女は、一人で完璧に着衣を完了した。

 何も隠さない二人のボンテージヌードが、朝の眩しい太陽に照らされる。

「もう、外に出る時 どうするのさ。また着替えるの?」

「あら、この上に服を着れば 済みますでしょう?」

「そんな大胆な下着…?」

 楽しそうに微笑むパートナーに、マコトは今日一日、この恥ずかしいスーツで付き合わされる事を覚悟した。


                    ~エピローグ 終わり~

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SF ねこうさ ゆりボイン4 八乃前 陣 @lacoon

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