第22話 模擬戦

「さて、ローズ君」


ray-Dに乗り込んだタスクが話しかけてくる。


「ええ、手加減はしませんよ」


「勿論だ」


「それじゃあ始めるよ!」


シズが急遽審判をすることに。


「…始め!」


ローズはリベリオンのエアーブースターを全開にして突撃する。


「やるね!」


避けるが直前でエアーブースターを逆噴射させブレードで攻撃する。


「くっ!」


なんとかブレードで受け止めるが。


「甘い!」


ローズの足技が炸裂する。


「なっ!?」


足を攻撃され膝をつく。


「そりゃあ!!」


九郎に教わった体術を決める。


「くっ!」


タスクは体術によって大きく吹き飛ばされる。


「まだまだ!」


エアーブースター全開で殴りかかる。


「くっ!手も足も出ない!」


防戦一方のタスクはどうすることもできない。


「降参ですか!」


「くっ!まだだぁ!」


タスクは被弾覚悟の突進をかます。


「やりますね!」


「負けてられないからね!」


攻防戦が繰り広げられる。


「くっ!流石タスクさん!機体性能の優劣では勝敗は決しませんね!」


「それは同じだ!ローズ君!君も

リングを離れてからとても強くなってる!」


互いの実力を確かめあい続け…


3時間が経過した。




「はぁ…はぁ…」


「はぁ…はぁ…」


両者肩で息をするほど疲弊していた。


「…勝負あり!引き分け!」


シズがこれ以上は危険だと判断し、

引き分けにした。


「シズ…まだ終わってないぞ」


「うるさい、審判に従いなさい」


「…はい」


「ふふ、ローズ君が珍しく腰が低いね」


「こいつには敵いません」


「それは女性という意味でかい?」


「はい、女性という意味で」


「どういうこと!?それ!」


「つまり、君には勝てないって事だよ」


「いや、私戦ったら負けるし…」


「家庭的な意味でね?」


「か、家庭的な…」


「…ローズ君はここで彼女を手に入れたのかい?」


「彼女?居ませんけど?」


「…そ、そうか」







司令室


「さて、僕はそろそろ帰るとするよ」


「そうか、また来るといい、なんならうちに所属しても良いんだぞ?」


「ははは、気が向いたらで」


「お気をつけてくださいね、タスクさん」


「ああ、ローズも元気でね」


タスクはリングへ戻っていった。












ローズの自室


「…はぁ〜、疲れた」


ローズはベッドにダイブし眠りについた。









「よ!陽炎」


「じいちゃんか」


「おう!」


「なんか久しぶりだな」


「そうだな、それは置いといて…俺がお前を呼んだのは理由があってな」


九郎は陽炎に近づくと。


「そろそろ地下に行け、そこにお前を強くする『モノ』が眠っている」


「その『モノ』ってのは?」


「それは見てからのお楽しみだ」


「わかった、だが地下ってどうやって行くんだ?」


「エレベーターがあるだろ?」


「ああ、たしかあったはず」


「階層のボタンを1から順に押していくんだ」


「ほうほう」


「そうすると地下に行ける」


「わかった」


「よし!じゃあいい夢見ろよ!」


辺りは眩い閃光に包まれた。

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