第48話 遭遇期⑬ 閃き
ダサイドン。見かけはダサい。しかし電気タイプにはこいつ以外の選手はいないって程、相性が良かった。
なるほどな、確かにあいつは電気タイプだわ。作戦をゲームで例えるわけね。バッチコイ!僕はがぜんやる気が出てきた!漏らさず理解してやるよ!とーちゃんの名にかけて!!
ネネちゃんが持ってきたお茶のペットボトルにリンクラインが巻かれてあって、それを何回も僕の足元にそーっと転がしては戻しを繰り返している。
はたから見ると、メスでボロボロになった僕のペットボトルの代わりに、新しいペットボトルを僕に渡しているだけだった。ただ妙に慎重に転がしている。
セビエドは僕に切りかかりながら、たまに自分のパーカーの尻についたスイッチを蹴り上げ、バチバチ感電させようとしてきたが、結局いくらか僕に切り傷を喰らわすことの出来た単純攻撃に切り替えてきた。
「お前もしかして!?攻撃を予見してるのか?予知系は死んだはずじゃ・・・。エーセブン!!どう言うことだ!!」
エーセブンは五月の警棒をボコボコに折り曲げて優勢だった。さっきまで液体だった金属が警棒より硬いのか??
「ワカラナイ。 俺たちの知る【トリガー】と【エンド】は3歳までの情報だが、生きるのは絶望的だったと聞いた。もしそうならばそいつは【ブレイバー】よりも捕獲する価値がある。まぁこんな状況だ。取りやすい方を
声だけで背筋が冷たい感じのゾクゾク感、武器もヤバいがこいつもかなり強い。
五月さんは肩を押えて「学生の前でこんな所、見せたくなかったなぁ。」と言っていた。
そしてエーセブンに向かって「お前たちはこの子らに勝てない。そっちの二人は佐井寺兄妹か、双子だな顔が似てる。苦労してきたそうだな、最近知ったよ。イチゴサイダー達よ。これからよろしくな!だから今は死ぬな!
五月さんの言葉は僕らに確かな勇気を与えてくれた。何で僕らを知ってるのかはわからなかったが、きっといい理解者になれる。うわべだけの言葉に留まっていなかったんだ。
セビエドは「なんだよ!言葉だけで強くなるわけじゃねーのに!まてよ、逆に言うと俺はエーセブンの言葉だけで俺は好きな一匹を先に殺していいって事だな?やりやすそうだ。」とニヤリと笑いながら言った。
ヒカルが「カガミ!!新しい武器だ!先端のキャップに爆弾が詰めてる!!気を付けろ!!」
「え~!?!ペットボトルのお茶だろっ!!」ついついツッコんだ時、ヒカルは嘘を付いた時によくやる【目が泳いでる】感じがした。 なるほど信じ込ませる為の慎重な扱いか 爆弾は【ハッタリ】でいいんだな??
僕は転がされたペットボトルを拾う事に成功した。あくまで爆弾として慎重に。
「おいおい!!防具として使えないじゃん!!!」と言うと
「バカガミ!そりゃ
セビエドは攻撃しながら
「コテ??なんだそれは?!お前らはこの間に爆弾を作るのか?
僕は竜二に「や!でもこれって!!
・・・
OK竜二!ここまでわかった!
竜二がまた叫ぶ
「ダサイドンが準備出来たら、俺が
「竜二!お前感電するぞ!!!ダメだ!!ゲームじゃない!!今は【ダーク
竜二は「俺はいい!!ネネちゃんたちが助かれば!!」今のは本音だ。竜二、自己犠牲は頼む、やめてくれ。僕でいいんだ。
無条件にツッコむ僕に竜二は歯がゆさを隠せない苦笑いをしていた。ごめんごめん例えだったな。
攻撃をいなしながら考える。
【すてみタックル】。パチッとモンスター縮めて【パチモン】の技だな。ダサイドンもパチモンのキャラだ。
ダサイドン特性 【ひらいしん】!!ヒカルの後ろまで伸びてるこのリンクラインは避雷針として使える!?
つまりこうか。
僕が
↓
竜二が分かりやすい【すてみタックル】!
↓
避雷針で無効化された100万ボルト(仮)
↓
そのリキャストタイム長くて約5秒、そこで僕が【
武器??パーカーごと脱がすのか??と言うかまず、感電しない為にはどこにリンクラインのリングを当てればいいんだ??
と思って渡されたリングをペットボトルから外してチラ見したら、リングの周辺にむき出しの電極がアルミたわしの様に花咲いていた。
まさか突き出してきたメスにリングをひっかけて電気接点を作るのか??曲芸じゃん。
そう思って竜二を見たら、焦ってるくせに期待を込めた笑顔で
「スーハミで発売されず、書き換えサービスでしか世に出なかったゲームはなーんだ??」と言ってきた。
もうそろそろ学習したぞ!声には出さない!そのゲームはボクシングゲーム【リングで駆けろ!】だ!! はいはい。突き出したメスに
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