第27話 接触期③ 図書館にて
一度帰宅して。母さんが茹でてくれた
僕は猛烈に悩んでいた。そう。新しく買ったスマホで父さんからのQRコードを読み込んだその先にあったサイト。その名も【
母さんは13歳になったらスマホを買ってくれる予定だった?みたいな事を言ってたから、もしかして父さんと相談してたのかなぁ。だったら13歳で見てOKなサイトか?それとも18歳に父さんは見せたかったのか?悩んでいても始まらないのはわかっちゃいるんだけど、、、
ヒカルと竜二に相談してみようかな?昼から図書館にも行くし、みんなバラけてネネちゃんが居なくなった時を見計らって聞こう。
「あ、ついでにアザレア教についてもわかる事あるかなぁ。調べてみよっかなぁ。」
ぼーっと考えていると体が勝手にゲームを起動していて、終盤のボスにまた負けてしまった。ここまでのストーリーは中々面白くって結構ハマったんだけど、ハマりすぎて終わるのが寂しいくらいだった。
「どうやっても勝てないんだよなぁ。あっ!やべ!!時間じゃん!」
約束の時間に差し迫っていた。僕は急いでスマホを持って携帯ゲームをリュックに入れ竜二の家に寄った後、2人で隣の校区と境目の場所にある図書館に向かった。
「何とか間に合いそうだな!」小走りで並走しながら竜二が話してきた。
「うん。ごめんね。ちょっとボス戦で苦戦してて、時間忘れちゃったよ。」
「それってあのゲームか?カガミが手を付けてなかった赤色の」
「そうそう!竜二はクリアした?」
「したよ!面白かった~ネタバレ言っていい??」
「それはダメでしょ?ファーストインプレッションが大事なストーリーもあるんだから!」
「何それ?ふぁー」
「第
「いんや付けない。場合によるんだけど。ハイフンを付けるのは形容詞の単語の前に使う事が多いかな。句読点みたいなもん。」
「ふーん。じゃあ I-(ハイフン)
「・・・もしかしてだけどカガミさぁ、【私はSです。】って訳しちゃう人?」
「そ、そんな事ねーよ。」
「はいはい。それだったらなんかの略語の可能性があるんじゃない??後でヒカルとネネちゃんに聞いてみよう!」
竜二、まさかネネちゃんの前で僕を変態呼ばわりしねーだろうな!?もうネネちゃんに対しての残機が無いってのに!
図書館に着いた時には汗がびっしょりだったけど館内のクーラーで体が冷えてきた。
奥に進むと既に本を読んでいる美男美女が並んで座っていて絵になってて竜二はちょっと見とれてたけど僕はスタスタ寄ってって二人の死角から
「ワッ!」って脅かした。
するとどうだろう。
授業中にだけよくかけてるメガネを置いて、全く驚かずに「うるさいよ。」って言われてしまいました。ゴメンね。
ネネちゃんも「ビックリするし、他の人にも迷惑だよ。」って言われました。ネネちゃんもメガネなのね、目は【超視覚】のせいでメチャクチャ良いはずなのに授業中も使ってるし、なんでだろう?
竜二も聞きたかったのか
「ネネちゃんのメガネってかわいいんだけど必要なの?」って声のトーンを落として聞いてて
ネネちゃんは へ?って顔してその後恥ずかしそうにしながら
「これはね、骨伝導の収音機能付きメガネなの。」と小さな声で言った。
二人して「「スゲー!」」と漏らしちゃった。
ヒカルが
「話せる所に行こう!」とネネちゃんと立ち上がって僕らはついていく形に。
前から ヒカル ネネちゃん 僕 竜二 の順番だ
ジョブで言うと 勇者 僧侶 馬車 戦士 かな?
早く転職したいけど
おや?馬車って転職できたかな?
図書館に集合した理由はただ一つ、涼しいから。じゃなくてT-SAD関連の情報は無いかみんなで調べに来たんだよね。
スマホをマナーモードにして、場所を手分けしてしらみつぶしとはいかないまでも、まぁまぁ探しました。
でも全く無かった。そうだよね300年前の病気だし。
僕は諦めて単独で「アザレア教」の本を探して回って宗教のジャンルの「あ」最初の場所で何だか凹みが激しいから奥をのぞき込んでみると何と!
そこには
一旦とるのをやめてみんなにも言おう。と思って連絡し、会話スペースに集まった。
「皆さんにご報告です。ええ、テスト前の勉強会の日、僕たちは巨に・・、じゃ無かった佐井寺家のメイド春日さんにおうち迄送ってもらいましたよね?」
「たしかそうだったね。」とヒカルとネネちゃんが顔を合わせてうんうんとしてた。
「そこでうちに来て母さんと雑談してたんだけど春日さんも父さんと面識があって、過去に父さんが佐井寺家に来た時にその大事な【本】の名前を聞いたらしいんだ。」
そこで話を区切ってみんなの理解を待とうとしたが僕より頭のいいこいつらは待つ必要ないなと思って続けた。
「その本は【
「裏?なんだそりゃ?表もあるのか?」竜二は混乱気味。佐井寺兄妹も初耳だったみたいで話の流れを掴もうとしている。
「実はそうなんだ。それでさっき見つけたんだけどアザレア教聖典って付箋が貼ってあった。たぶん日本語じゃない。どうする?」
ヒカルは悩んでいる。ネネちゃんは兄を見てどうするか委ねてて、竜二は「みよーぜ!」って言ってきた。
ヒカルが口を開き「カガミは凄いね。ひとまず、一度見に行こう。
一番上の棚の「あ」段の標札に隠れて奥の方にある本を見に来たんだけど、バーコードや管理シールが見た感じ貼って無かった。
「ヒカルの指示通り見たけど、明らかに浮いてる。
「いったいどういう事?」とネネちゃんが聞いてて、僕は相談して良かったと思った。
竜二はまだわからなさそうだ。
ヒカルは「図書館から出よう。」と言ってきた。
あまり話さずとことこ先を歩いてるヒカルに「どうしたんだ?」と竜二が話しかけて、僕は
「とりあえず、もう少し歩こう」と言った。ヒカルが目を合わせてうなずいてくれた。
午前中にいた公園についてヒカルは耳を澄まして小さく「よしっ。」と言った後
「ネネ、誰かに付けられたり見られたりはしてないよね?」と確認する。
竜二が「どうしたんだ??何のこと言ってる?」と疑問爆発寸前だったけどネネちゃんが竜二の手を掴んでリンクした。
竜二は「あ、ごめん別に怒ってるわけじゃないんだ。」って言ってすぐ離した。
離されたネネちゃんはチョット気まずそうだったけど
「誰にも見られてないし付けられてないよ。なんなの教えて?」と兄を睨む。
ヒカルは情報整理しているのか言葉を選んでいたが
先に僕が思った事を口にした。
「ハイドラが
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