第26話 接触期② 洞窟探検隊
「今、世間でテロ活動をしてる【ハイドラ】って過激派集団知ってる?」ヒカルのその言葉に
僕らはまた一緒になって次は首をぶんぶんと横に振る。
「はいどら?」
「日本ではあんまり聞かないけど今アメリカやカナダ・ヨーロッパで活動してて、昔は何かの宗教団体だったらしいけど
「さっき カガミのお母さんの考えで 【カガミのT-SADだった事を病院以外の何者かから隠したい】って予想を言ったの覚えてる? その思い当たる節ってのがこの事だよ。」
僕たちは顔を見合わせた。ヒカルの話は難しい。
「ハイドラのもしくは他機関の実験用に息子を取られたくないってのが、お母さんの心配してる気持ちなんじゃないかな?」
「もしかしたらネネも何らしかの薬が生まれる可能性があるのかもしれないけど、逆に僕にはもう新しい薬は
「じゃあ俺も対象者か。」竜二はちょっと怖がって小さな声で呟いた。
「え?と言うことは僕も実験対象?!」
僕からはどんな薬が生まれるんだろう!?ワクワクするなぁーー!
寝ずにゲームが出来る体力が上がる薬とか?
あ、大福の味がわかる様になる薬とか??!
いや、この際、人類を救う最後の希望の薬とかも良いなぁーー!そしたらメッチャモテたりして。あは。アハハ。
話が全く【コワく無い】僕は買ってきたシャボン玉を開けて一人で フ―って吹きながら明後日の方向を向いてニヤニヤしてしまった。
「あ、どうぞ。久しぶりにすると面白いよ。もう1セットシャボン玉あるから
「カガミ。大丈夫か?」
「カガミ君はすでに妄想力が膨らむホルモンを自分に出してる可能性があるよね〜。」と竜二とネネちゃんが言ってきた。
あ~お二人さん。僕は【君たちの為】に買ってきたんだぜ!中学生にもなって公園でシャボン玉するなんて思ってもみなかったけど、2人の為に赤い絨毯の花道を作ってやったんだ、何故なら!二人で使うのにストローは
今日も今日とて竜二の恋のカーペットになってやったんだよ!キューピッドだっけ? 感謝しろよな!
2人は状況を把握して顔を赤くしていた。もう恥ずかしいんだから!
「ちなみに父さんの話によればその過去って言うのは西暦1700年代だ。」
ヒカル真面目だね。僕は小さなシャボン玉を風の方向を計算してヒカルに向けて放った。
「ちょっと!やめてくれよ!カガミ!」
「ヒカルさんはこの程度も避けれないのかい?まだまだだね。」僕は避けれるよ。
「え?1700年代って300年以上も前の話?それってもはや伝承とか昔話に近くないか?ホントの情報なのか?」と竜二
「わからない。でもその間の歴史にT-SADは確認されていない。本当にネネが狙われるかすらわからないし昔の宗教団体とどれほど今の【ハイドラ】が同じなのかも分からないけど、父さんの話は参考にして損はないと思うよ。まぁ、あくまで可能性の問題だ。心配し過ぎも良く無いね。」
公園のセミは昼近くになってくるとやや鳴き声のボリュームを落とし、代わりに太陽が葉っぱの隙間からじりじりと木陰にいる僕らの肌を焦がしてきた。
「で別荘の件だけどお邪魔していいなら行きたいいんだけど、いつ行くの?と言うかどんな所?」
「私達の誕生日前後に毎年行ってるから来週だと思うよ。場所は海の近く!」
僕は「やっほーい!
「それ前にも言ってたな。」って言ってきやがった。いいじゃん減るもんじゃないんだし。
「え。2人の誕生日って8月だったんだ!」と竜二
「そうだよ!竜二君とカガミ君は?」
「俺は6月!カガミは10月だったか?」
「はい。」ネネちゃんが僕に興味無い事を理由に無駄に話さなかった。そうだ友達として竜二の恋路を陰ながら見守ってやろう。
いや待てよ、もう僕の応援なんていらないか、竜二は既に
「カガミ君、ちょっと顔怖いんだけど・・・。」
「ナンデモナイヨ。」嘘です。2人を応援します。はい。
「とりあえずその別荘行くのは母さんに確認してからだよ竜二。」と話を切り替え、
そのあとは別荘の行けた時の話をうにゃうにゃ話して昼前に一旦、解散する事となった。
「じゃあね~ばいば~い!ご飯食べたら14時に暑いから図書館で集合ねー。」
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