文学少女
本作の存在を知ったきっかけは「このライトノベルがすごい」でした。
白状するとタイトルを見たときはこれっぽっちも関心がありませんでした。
本を食べちゃうほど大好きな少女の話、みたいな紹介を皆がするのがいけない。
本作は悲しい過去がきっかけで物語を書けなくなった少年が、本を愛する文学少女と、様々な事件に巻き込まれる中で、過去を乗り越えていく、哀と再生の物語です。
タイトルだけは穏やかなのですが、物語はヒリヒリしています。
そして巻を重ねるごとにその「ヒリヒリ」は強くなっていく。
少し昔のファミ通文庫特有の空気感を持った作品です。
物語や構成にはちょっと無理があるのですが、
メインシリーズを全て読み終えたときの感動は胸に残っています。
少年の再生の物語をぜひ、体感してもらいたい。
本作で受けた影響は下記になります。
・主人公のトラウマと物語のリンク
・胸の痛みに重点を置いた空気感
■主人公のトラウマと物語のリンク
本作の主人公は心に大きなトラウマを抱えているのですが、
物語を引き金に主人公のトラウマが抉られる場面が多々あります。
こうした物語が主人公の心とリンクするところに、影響を受けました。
■胸の痛みに重点を置いた空気感
本作は読み進めていくと、胸が痛くなり、ハラハラさせられます。
こうした緊張感のある作品を自分の書きたいと思わされました。
【随想集】ライトノベル夜話 月丘ちひろ @tukiokatihiro3
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