第4話 ブーストが起きやすいレビューの書きかた(実例付き)

 これ、書いていいものなんだろうか?


 そう思いながらも書いてみます。


 今日は「ブーストが起きやすいレビューの書きかた」これです!


 これから長々と解説しますが、だからといってですよ「ここに紹介した方法で書いてくれ!」という意味でもないんです!


 この記事の利用方はですね、ただ単に「はー、そんなレビューあるんか!」と、おもしろがって読んでいただければオッケーなんです。


 それにレビューは「おもしろかった!」のひとことでもいいんです! レビューや感想なんて、その人の思うがままでいいんです! 読者が楽しむためのものですから。


 そんななか、もし「ブースト起こしてみてぇ!」って思った時はですよ、ぜんぜん無断で勝手にここからの方法をパクッてください。


 さて。


 こういうのは実際にブーストが起きたレビューを見ていただくのが一番です。


 今日、実例としてあげますレビューは「勇者カカカの冒険」という作品のレビュー。


 この作品、レビューブーストが起きた回数は実に八回。


 ブースト八回が多いのか少ないのか、それはほかの作家さんたちと話したことがないのでわかりません。ですが、僕の作品のなかでは二番目に多い。


 ブースト回数が一番多かったのは「アトボロス獣王記」なんですが、あの作品、異世界転生ものではないんです。なので「勇者カカカ」のレビューのほうがわかりやすいと思い、こっちのレビューを取りあげてみます。


 実際に人が書いたレビューをここで紹介するわけですが、そもそも「レビュー」というものが他者に読ませるために書かれているので、気分を害されるレビュワーさんはいないと想定しています。


 もし、


「い、いや、おれっちのは取りあげないでくれよぅ」


 というかたがいましたら、すぐにその部分は削除するのでこっそり感想なりツイッター(X)のDMなどでお知らせくださいませ。


 ではいきます。


 ます最初にブーストを起こしたレビューがこれ!


 タイトル:「すごく楽しい!」


 懐かしいゲームをやっているような感覚。すごく楽しいです! パラメーターの数字も絶妙。


 このレビューで少しブーストが起きました。


 このかたのレビューでブーストが起きた原因を書きます。これ僕は商業ライターをやっているので、こういう分析が得意だったりします。


 このレビューの強さは「ハッキリ言いきっているところ」これです。


「これはイマイチだけど、ここはいい」みたいな書きかたではない、ということです。


 もうこれは商品の説明文をライターが書く時に注意していることと同じなんです。ズバン! と言いきるパワーが人をきつけます。


 そしてこのかたは、短い文章のなかに作品の特徴を盛りこんでます。めっちゃ文章うまい。


 あっ、そうそう。ここで「勇者カカカ」のレビューを取りあげていきますが、それと「勇者カカカ」という作品がおもしろいかどうか、これは別です。


 作品がおもしろいかどうかは、読むかたの好みによりますし、それよりなにより、書いてる側は自分の作品がおもしろいかどうかなんて、わかんない!(笑)


 なので作品のことは置いておき、この記事では質の高いレビューだけをお楽しみください。


 んじゃ次! 二番目にブーストを起こしたレビューがこれ!


 タイトル:「小豆島@異世界でスローな冒険ライフを」


 いわゆるVRMMOをプレイしたら異世界に転移しちゃった系です。面白いのは、元ゲームはグーグ○マップ連動で実際の地形がゲームの舞台になる設定。


 主人公は小豆島在住で、異世界の島に生まれ変わった小豆島を舞台に、小さなクエストを日々こなしながら住人との交流を深めていきます。


 作者自身が小豆島在住?らしく、そこから生まれる地元感がたまらない。理想の田舎暮らしの雰囲気バッチリです。


 冒険者で不安定だけど。主人公も元会社員のド素人で、それがド素人なりに経験を積んで、モンスターだけど仲間も出来て……という、「これならオレにも出来そう」という等身大の感覚も素晴らしいところ。


 そんな主人公もだんだん強くなってきて、強者とは言えないまでも格好が付いてくる。そこでまた大きな事件が起きて、という構成もお見事。


 あなたもこの作品で、スローな冒険者ライフを味わってみてはいかが?


 以上です。


 このときのブーストは大きかったです。


 そして、このかたはおそらく、レビューの大ベテラン。


 僕のほかの作品でも、このかたは何度かレビューブーストを起こしてます。


 このレビューの注目点をふたつ解説したい。


 ひとつ目は、ボリュームがあること。


 やっぱり法則として、長文のレビューがブースト起こしやすいです。


 これも商品と同じだと思います。商品説明って、やっぱりきちんと書いてないと買おうと思わないじゃないですか。


「長いレビューって、読まれないんじゃね?」


 そう思ったかたいませんか? 僕も最初はそう思ってました。でもそれ完全に逆だったんです。


 レビューは「新着おすすめメニュー」というトップページのコーナーに載りますと、前に解説しました。


 ここがミソ。ここを読む人は「おもしろい作品」を探しているベテラン勢なんです。カクヨム初心者はまず「注目の作品」または「累計ランキング」から入ります。


 なぜ初心者は「注目の作品」または「累計ランキング」から入るのか、それはカクヨムがそういうデザインをしているからです。チラシの導線とかと同じです。


 話がそれました。つまりレビューを見るのは、ほとんどが「おもしろい作品」を探すベテラン勢。ということは、レビューなんてどれだけ長くても読みます。むしろ情報が多くてありがたい! ってな感じだと思います。


 ひとつ目が長くなっちゃいました。ふたつ目の理由。


 それは、あらすじが書かれてあること。


 何度もレビューブーストをいただいてわかったのですが、この「あらすじが書いてあるレビュー」って、けっこうな高確率でブースト起きます!


 んーさて、どうしよ。


 上質なレビューを取りあげていくと、レビューって文章がうまくないと書けないんじゃないか? っていう気分になりません?


 文章のうまいorヘタ、これはあまり関係ないんです。そのレビューを見て、作品を読みたくなるかどうか。そこにちょっとコツがあるんですが……


 おっと、ありました!


 上記ふたつのレビューにはない特徴を持ったレビュー。


 短いレビューなので大きなブーストにはなりませんでしたが、でもPVがドカンと増えた記憶があります。それがこちら。


 タイトル:「この淡々としたところが良い」


 淡々と進んでいくストーリーに、ちょっとしたツッコミがいい感じで効いてくる。

 ちょっとためておいて、一気に読むのが密かな楽しみです。


 このレビューがミニブーストを起こしたのは、最後の文章だと思います。


「ちょっとためておいて、一気に読むのが密かな楽しみです」


 ここです。


 生活感というんでしょうか。このかたが楽しんでいる風景がなんか伝わりますよね。


 こういう文章は、ちょくちょくいただくことがあります。


「毎朝、PCを開くのが楽しみなってます」


 とか


「再開心待ちにしてました。これからワクドキの毎日が始まるんですね」


 とか。


 こういう読む側の日常をストレートに表現すると、めっちゃ伝わります。


 例えば「更新が楽しみ」というのを言いたいとします。


「毎日更新楽しみにしてます!がんばってください!」


 もちろん、これでもいいんです。ですがブーストが起きるようなレビューは、ちょっとひとひねりあるんです。


「もう毎朝、パソコンの前でコーヒー片手にスタンバイですよ!はよ更新してください!」


 こう書くとどうでしょう、この人がパソコンの前にいる風景が脳内映像としてでません? こういう脳内映像が浮かぶレビューって、ブーストが起こりやすいんです。


 うわー、長くなってきた。紹介したいレビューっていっぱいあるんですが、記事が長くなってきました。


 よし、最後にひとつ紹介しようと思います。


 次に紹介するレビューの注目点は、ひとことで解説すると「熱量」です。


 このかたは何度かレビューをくれているのですが、ほぼ毎回ブーストかかります。


 そしてこれから紹介するレビューは、僕の短編作品「グリーゼのために」につけられたレビューです。


 短編なんて通常だと十人ぐらいに読まれるのがせいぜいです。基本WEB小説というのは長編なんです。異世界転生の長編。これしかヒットしません。


 理由について書くと、これまた長くなるのでここではヤメておきます。


 言いたかったのは、レビューの効果。一話のみの短編、しかも異世界でもなくファンタジーでもなく現代劇についたレビュー。


 読まれるはずのない短編が二百人ぐらいに読まれました。その原因の半分は、このかたのレビューだと思います。


 長いレビューなので、読み飛ばしながら確認していただいてかまいません。でも長いのもやはり「熱量」なんです。


 タイトル:「圧巻!!短編小説ではない!!これは映画だ!!」


 代々木氏の「シンデレラ・ラブ・ストーリー ~秘密の城とガラスの靴の行方~」でも、その素敵さ素晴らしさにどっぷりハマってしまったのですが今回の物語も超弩級!


 これが1人の人間の知識と脳みそで作られた……??と凄さに唖然としてしまう物語です。(これは私が物書きなので、その立場としての感想ですね)


 私はシアトルに行った事もないし、ピアノのあるバーにも行ったことはない。それでも映像がガンガンと脳内に流れ込んでくる!


 代々木氏は、1人で生きている女の強さを表現するのがめちゃくちゃうまい。それがまたかっこいい芯があって素敵な女性で一発で好きになっちゃうのです。


 そこに絡み合う奇跡と、ロマンスが絶妙!!そして壮大!!


 これで落ち着くのかと思いきやこれでもか!これでもか!とくる展開を映画館で見るように体験して頂きたいです!!


 読めばわかります!!

 オススメです!!


 以上です。


 どうでしょう「熱量」って伝わってきませんでしょうか。


 さてさて、これでレビューの解説を終わります。


 身の丈以上のレビューをもらってますので、本来なら取りあげることすらおこがましいのですが、解説のためにご容赦くださいませ。


 ブーストが起こりやすいレビュー、最後に特徴をまとめてみます。


○強く言い切る表現

○長文レビュー

○あらすじがあるレビュー

○読者の生活感があるレビュー

○熱量!


 今日に紹介したレビューの特徴は、この五つでした。


 この記事、おもしろかったり、参考になったりすればいいなぁと思います。


 さて明日は何書こう。まだ考えてませんが、書きたいことは色々あるので、いっぱい書きます。おひまつぶしに、おつきあいくださいませ。

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