第6話 料理勝負!

「それじゃあルールは、こう。私と雪羽はまず料理を作る。その料理を拓也に食べてもらい、拓也が判断してもらう。それでいい?」

「いいですよ。まぁ私が勝ちますけど。」

なんて言ったって私はお兄ちゃんの好物を知っているから、と雪羽がボソッと言ってたのは聞かなかったことにしよう。

2人は制服の上からエプロンを着て、霞は髪を後ろに結んでいる。そして、雪羽は腰まである白銀髪の髪は霞と同じく、後ろに結んでいる。

「私は実況の霞のお父さん!桃坂です!」

わぁ!いきなり俺の座ってる横に入って来た、桃坂さん。

「久しぶりです。桃坂さん。」

俺はなんか挨拶すると、桃坂さんは

「あ、これはこれは進藤くん。」

あれ?この人ってこんな人だっけ?

俺はそんなことを思いながらも霞と雪羽の料理勝負をしてる姿を見ていた。

雪羽は手際良くナイフを扱い、霞は、霞・・・は、なんか困ってる・・・?

「両者接戦!さぁ勝つのはどっちだ!」

そして、10分後。

「両者完成!」

霞と雪羽は俺のところに料理を持っていき、台に置いた。

「まずは霞選手!どうやら、唐揚げを作っているよう!次に雪羽選手!ハンバーグだ!」

霞が作った唐揚げは思ったよりも見た目はできている。雪羽の作ったハンバーグは完璧、さすがだな。

「それでは審査員の拓也くんどうぞ!」

桃坂さんの合図で俺は1口ずつ食べた。

「うん、どっちも美味いぞ。」

「お兄ちゃん、どっちか決めてー」

「いや、どっちも美味しいんだよ」

ほんとにどっちも美味しい。雪羽のハンバーグは肉汁が出て、食べた瞬間とろけた。霞は意外と美味しかった。唐揚げはサクサクしてて中はジューシー。どっちかって言われても、決めれない。

「それじゃあこうしたら?」

俺はみんなに提案する。

「どっちも勝ちってことで。俺はお前らの料理に順位を付けたくない。どっちも美味しい。」

そう言うと、霞と雪羽は顔を赤くした。

やばい、俺今恥ずかしいこと言った。

「ま、まぁ今回の勝負はここまで。」

「そ、そうですね。今回は仕方ないですね。」

そう言って、この戦いは終わった・・・のか?休戦なのかな。

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