第9話……エピソード7……コンスタンティノープル攻め

★ルダキーの叙事詩「カリラとデムナ」からの一句

世界と人間が存在し初めて以来、知識を必要としない人はかって存在しなかった。

賢明な人たちはあらゆる時代にあらゆる言語で知識の法則を集め、保存した。

知識は心の輝く松明、そしてお前をあらゆる災から守るものだ。

1371年5月上旬の月曜日朝5時……キエフ宮殿

 何時もの時間に目が覚めた。今から6時半までは戦闘訓練である。

ストレッチと云う方が適切だ。何時でも戦闘できるように

身体を慣らしておくのである。

アドルフは兄貴の命令により各地の攻略を行った。

 今は特に攻撃命令を出されていないが、アドルフは次の命令を

先取りすることにした。

キリアの港からドナウ川をさかのぼり、オーストリアまで攻め上ろう。

 色々計画を1人で練っている時、アドリアンから指令が来た。

ハドリアノポリス英語名アドリアノープルを攻略し、コンスタンティノープルを占領せよ。

難攻不落の都市だから心して掛かれ」と云う。アドルフは「テムジンが失敗したな」

と思った。

★一盗二婢三妾四妻……閨房の楽しみ……エリザベタ・コトロマニッチ編①

 エリザベタ・コトロマニッチ31歳……ポーランド国王妃を呼んだ。

オスマン帝国について知りたかったのだ。

 エリザベタ「この辺りでオスマン帝国のムラト一世の名を知らないものはいませんわ。アドルフ様の名を知る者は少ないですが。

ポーランドは幸い準同盟国でしたし、攻撃されたことはありません。

でもブルガリア、マケドニアは戦を仕掛けられ属国になってしまいました。

戦上手ですし、火力系武器に優れています。大砲、鉄砲などの武器です。

それにスルタン直属のイェニチェリが優れています」

アドルフ「イェニチェリとはどういう組織だ。

俺は知らないが兄貴がその言葉を使っていたような記憶がある」

エリザベタ「君主直属の常設歩兵部隊ですが特徴的なのは火力武器「大砲、鉄砲」

を常備していることです。

オスマン帝国が拡大する過程で、従来の騎射を主戦術とする

トルコ系軽騎兵の軍事力に頼らない君主の直属兵力として創設されました」

アドルフ「人員構成はどうなっているのか」

エリザベタ「当初はキリスト教徒の戦争捕虜からなる奴隷軍でしたが、

領内のキリスト教徒の子弟から優秀な青少年を徴集し、

イスラーム教に改宗させてイェニチェリなどに採用するデヴシルメ制度が考案され、

定期的な人材供給が行われるようになりました。イェニチェリは長官である

イェニチェリ・アアスYeniçeri Ağası以下部隊ごとに

分かれて強い規律を持ち、オスマン帝国の軍事的拡大に大いに貢献しました。

同じ頃にヨーロッパで銃が普及し始めるといち早くこれを取り入れ、

組織的に運用したことも大きいことです」

 アドルフはこの女性の分析力に驚嘆し、側女から側室に取り立てた。

もう一つエリザベタに質問した。

アドルフ「女性の身で貴女のように優れた見識と知識を持った人がいるのに何故

ラオシュ一世は戦に負けたのか。君は夫にアドバイスをしないのか?

それとも夫が聞く耳を持たないのか?」

エリザベタ「最近まで姑のエルジュビェタに支配され私は全く無力な存在でした。

娘を2人生むまで口も聞けない有様でした」

アドルフは彼女に痛く同情した。能力があっても女性は正当に評価されないのだな

とも思った。戦闘は出来なくてもエリザベタは軍師が務まる。

馬氏と同じ扱いにしよう。アドルフはエリザベタを軍師に抜擢した。

林冲を引き抜き、今度の作戦の軍司令官とした。

何だか夜伽のムードでは無くなってしまったがまだ時間は十分にある。

2人は薬酒と蜂蜜酒を飲み交わし色々語り合い、少し距離が縮まった。

エリザベタにとってこの若いと云うより幼い征服者は男というよりも息子のような者

であった。ほろ酔い気分になりつい身体を許してしまうまではエリザベタはアドルフ

を完全に目下に見ていた。

だが若くたくましく無限の精力の持ち主に執拗に求められ、

大声を出させられ何百回となく逝かされてしまうと立場は逆転した。

アドルフはエリザベタが何回逝っても決してピストンを止めなかった。

エリザベタは泣いてお願いしたが駄目だった。

元々王族の出身でこんな荒っぽい連中の相手をしたことなど無い。

近寄る男はみなエリザベタに敬意を払い云うことは何でも聞いてくれた。

アドルフは違う。女の云うことなど聞かない。

結局朝日が出るまで組み敷かれエリザベタは悲鳴を上げ、

アドルフの女になることを誓わされた。

★一盗二婢三妾四妻……閨房の楽しみ……キリーロ修道院長①

 キリーロ修道院長アマンダ36歳を呼んだ。典型的なロシア美人だ。

こんな人が河川賊ウシクイニクの片棒を担いで

しかも一緒に来るなんて信じられない。

修道院で首尾を待っていれば良いじゃないか。

おいおい聞いてみることにしよう。薬酒と蜂蜜酒を2人で飲み交わし、

2人ともぐでんぐでんになって抱き合って眠りこけてしまった。

目が覚めると真夜中の1時位になっていた。

それでもちゃんとアドルフの天狗の鼻はアマンダの姫の蜜壺に潜り込んでいた。

やることはやったんだなと自らの好色さに呆れた。

そのままの姿勢で抽送を開始した。

薬酒の効き目で好色になっていたアマンダは夢現ゆめうつつ状態でアドルフの

腰の動きに呼応してデカ尻をどんどん激しく振り出し屋敷中に響きわたる嬌声を

張り上げ激しく絶頂した。

「ああ逝く逝く。もう駄目。私また逝くわ。貴方はまだなの。

どうして何時までも硬いままなの。ああ良い。またイクイク。逝っちゃうの。

我慢できなくてアマンダは逝きます。逝く逝くう!」

アドルフは逝かずに何百回も挿入を繰り返しアマンダは失神にまで追い込まれた。

アドルフは辞めずに続けアマンダは涙ながらに

「許して。もう限界なの。逝き過ぎてつらいの。ああまた逝く逝く。逝くう!」

と訴えた。

その時やっと挿入回数が1,000回になり、アドルフはどくどくどくと射精した。

アドルフもアマンダも身体が少し軽くなったような気がした。

2人は少し強くなり、アマンダは年が一つ若くなり35歳になった。

★シベリアの地理的背景②

 一般にこの針葉樹林は、チュルク語に由来するタイガと云う名前で知られ、

シベリア全土にわたってヒグマ、オオカミ、オオシカ、シカ、オオヤマネコ

などの野生動物と、リス、シマリス、ニオイネコ、シロテンイタチ、クロテン

などのような、多数の小さい毛皮用動物の生息地である。

南へ下って、トムスク辺りの緯度になると、土地は乾燥し始め、

針葉樹林はポプラとカバの木に取って代わり、初めは森林ステップとなる。

そして草原が優勢な開けたステップへと変化するのである。森林からステップへと

変わるこの移行地帯は、西シベリア南側にある唯一の自然環境の境界線である。

ここからトルキスタン高原がアフガニスタンとイランの方へ、

千マイルにわたって広がっている。

★アドルフ13歳……女たちの出産予定

エリザベタ、アマンダ……1372年3月

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