第6話…ムザッファル朝攻略…エピソードⅠ

★第6話…ムザッファル朝攻略、バグダッド侵攻


1369年9月中旬の月曜日朝5時…カンダハル宮殿


劉基りゅうき徐 達じょたつから連絡があり、


スエーデンを攻略したそうだ。フィンランドとノルウェーも占領した。


軍政長官を派遣してくれればポーランドを攻める。武松から推薦のあった宋江を


スエーデン、フィンランドとノルウェー一帯の軍政長官に任命した。


年俸を金のインゴット200枚支給した。軍政費用として金塊1,000トンを支給した。


ジェベの花嫁イライーダを交易部隊と一緒に南京のジェベの元に向かわせた。


奇皇后や息子のフビライ・テムル0歳も連れている。


カンダハルからカーブルへと進み、カーブルからはハワク峠、


アンジュワン峠を越えてファイザバードに向かった。


途中にラピスラズリの採れる鉱山がある。


ファイザバードからはピャンジ川沿いに右岸を通りケリフ迄行く。


途中の山道からは有名なアイ・ハヌムの廃墟が一望できる。


紀元前100年代に略奪にあい、都市を放棄して市民全員が逃げ出したそうだ。


今は砦跡のみが姿を見せている。


略奪に遭う前は豪華絢爛としか言いようの無い大都市であったそうだ。


モンゴルならずとも略奪・占領の誘惑にかられたに違いない。


その欲望はピャンジ川の断崖絶壁に阻まれている。


アムダリアとその上流のピャンジ川には数10ヶ所の渡河点があった。


ケリフは最短のうちの一つ「300m」である。


古来この川の渡しは一つの難関であった。


アシを編んで束にしたいかだと皮の浮き袋および


かいの利用が多かったが、


興味深いのは平底の木造船を馬に引かせる方法であった。


馬は泳ぎが上手で、兵卒は自分の荷物を頭にのせ、


自分の乗馬の尾につかまって渡河することが出来た。


上流部では秋と冬に馬で渡渉できる渡河点もあった。


大きな渡河点には古来宿舎のある集落や寺院・神殿などがあった。


高い山は人々を隔てるが、川は両岸の人々を結ぶと云われる。


ケリフを渡り、鉄門を越えてサマルカンドに到着した。


ここからは天山北路を進むだけである。


騎馬部隊を護衛に付けてもらってジェベの花嫁イライーダは


大急ぎでジェベの待つ南京へと進んだ。


イライーダはまだ見ぬ英雄ジェベを思い浮かべた。


ジョチ・ウルスには英雄が4人いる。


若き大英雄アドリアンとテムジン、ムカリ、ジェベの4人だ。


ボオルチュも有名だがこの4人にはかなわない。


話をアドリアンに戻す。テムジンとムカリに、


イスファハーンとヤズドを包囲するように伝令を出した。


アドリアンはブスト、ヤーランジュと侵攻しスィースタンの残敵を掃討した。


最中に妻妾達の馬車の中でスルターン・アーガーが


男の子バーティル0歳を出産した。


アドリアン侵攻の噂を聞きつけたケルマーンとホルムズの領主は降伏して来た。


領主と男系子孫のみを処刑し、妻妾達と王女達は側女にした。市民は解放した。


ムニーラの長男ヴコール19歳をホルムズの軍政長官に任命した。


年俸として金のインゴット100枚を支給した。


軍政資金として金塊100トンを支給した。


ホルムズ海峡の備えを十分にせよと命令した。


ムルジャーニャの次男ジハード13歳をケルマーンの軍政長官に任命した。


年俸として金のインゴット100枚を支給した。


軍政資金として金塊100トンを支給した。


引き続いてシーラーズに侵攻し都市を包囲した。兵糧攻めである。


包囲網の1ヶ所だけ兵を引いてそこから逃げられるようにしておいた。


矢文を打ち込み降伏勧告をした。少しずつ市民が逃げ出してくる。


降伏するかどうか問いただし、降伏した者は命を助けた。


態度の曖昧な者はその場で殺した。


降伏勧告の矢文を市内全域に打ち込み、3日以内の降伏勧告を行った。


8割方の市民は降伏して来た。アドリアンは総攻撃命令を出した。


機関砲攻撃が始まり、城門は砕け散った。


騎馬銃部隊が城内に雪崩込み、当たるを幸い皆殺しにした。


敵は白旗を掲げたが、女以外は全員処刑した。女共は全員奴隷にした。


早馬を飛ばし、シーラーズ陥落をテムジンとムカリに知らせた。


程なくイスファハーン、ガズニ陥落の知らせが届いた。


シャー・シュジャー一族を処刑し、ムザッファル朝は滅亡した。


女達は全員アドリアンの奴隷にした。


ムナーの次男ヴラドレン15歳をシーラーズの軍政長官に任命した。


年俸として金のインゴット100枚を支給した。


軍政資金として金塊100トンを支給した。


ムナーの長男ヴィタリー17歳をガズニーの軍政長官に任命した。


年俸として金のインゴット100枚を支給した。


軍政資金として金塊100トンを支給した。


イリヤッシュ・ムシャティ22歳


(モルドヴァ公国大公、妻はマリア・ゴルシャンスカヤ20歳)


をイスファハーンの軍政長官に任命した。


年俸として金のインゴット100枚を支給した。


軍政資金として金塊100トンを支給した。


アドリアンはテムジンにタブリーズ攻略を命じた。


ムカリには降伏した住民をバグダッドに向けて追い立てて


移動させるように命じた。ムルジャーニャの次女イーヤ19歳を


ヤロスラフ・アレクサンドロヴィッチ(ゴロデンスキー王子)


31歳と結婚させた。


ヤロスラフに騎馬弓部隊1万名、騎馬銃部隊5,000名と機関砲50台を


与えてバスラを攻撃させた。


アドリアンは騎馬弓部隊20万名、騎馬銃部隊5万名、機関砲部隊1,000台、


工兵部隊2万名、兵站部隊5万名を引き連れてバグダッドへと進軍した。


ヤロスラフから伝令が来た。無事占領しました。


ヤロスラフをバスラの軍政長官に任命した。


年俸を金のインゴット100枚支給した。軍政資金として金塊100トンを支給した。


部隊に運ばせた。アドリアンはバグダッドを遠巻きに包囲した。


避難民がどんどんバグダッドに集まってくる。元々バグダッドは人口が多い。


100万を越える大都市だったが今や200万を越えようとする勢いである。


食料が乏しくなってきたようだ。市民がどんどん逃げようとするが


アドリアン軍に追い返されて逃げることも出来ない。


飢えた市民達が食料を求めてバグダッド城門まで押しかけてくる。


アドリアンは降伏勧告の矢文をバグダッド市内に雨霰と打ち込む。


動揺を誘うように城に向けて催涙弾を打ち込み、機関砲も数十発撃ち込んで


城内は混乱の極みだ。とうとう敵は白旗を掲げて来た。


ジャライル朝の一族を男達は全員処刑した。女達は皆アドリアンの奴隷にした。


アドリアンがバグダッドに入場したとき、テムジンからタブリーズが投降した


と知らせが入った。一族の男は全員処刑し、女達はバグダッドに送る旨


報告があった。ジャライル朝は滅亡した。


戦闘員全員に金のインゴット10枚ずつ支給した。


食料庫を解放し、ムカリに命じて避難民を元の住居に帰らせた。


母トクトゥ・バザロフ39歳が同母弟6男ゼイネブ14歳と


同母弟7男ファイサル13歳を送ってきた。


2人をアドリアンが手を付けていない側女と娶せた。


ゼイネブをバグダッドの軍政長官に任命した。


年俸金のインゴット100枚を支給した。軍政資金として金塊100トン支給した。


ファイサルをタブリーズの軍政長官に任命した。


年俸金のインゴット100枚を支給した。軍政資金として金塊100トン支給した。


スルターン・アーガーとムジョル・サーニー及びアネック・クラグ・ジャンパー、


アリョーナ・ギヤースッディーン、エリシフ・ハーフィンガルの5人を呼んだ。


部隊を引き連れて貴族達の屋敷を捜索し、ジャライル朝の生き残りを


全員捕らえろ。財産も全て没収するのだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る