第22話
「これでっ、倒れろっ!!!」
オリヴィアはモンスターに咆哮すると、左手を開いて手榴弾を一つ出現させ、思いっきり投擲する。
パァアンッと、甲高い音を立てて手榴弾が破裂すると、モンスターの左足を吹き飛ばす。
「キョーカごめんっっ!」
オリヴィアは一段と激しく咆哮すると、後続の私の右手をパシっと掴んで勢いよく投げ飛ばした。
「はぁっ!? え、何してんの!?」
「説教なら後で聞くから、今は早く! そいつの脳天ぶち抜いて!」
咄嗟のオリヴィアの奇行に私の思考が追いつく前に、オリヴィアの言葉が私の脳に届いた。
普通ならパニックで回らないはずの思考。
でも、オリヴィアの声があるだけで何処か安心できる。
「……っ、わかったぁっ!」
覚悟を決め、空中で体勢を持ち直すも、すぐ目の前にしゃがみ込んだモンスターの顔が現れる。
「キョーカぁっいけぇえええっ!」
オリヴィアの声を背に受け、私はビームソードを握る右腕を大きく振りかぶる。
「うりゃあああっ!」
構えもクソもない、ただの勢い任せの斬りつけではあったが、モンスターの顔面に見事直撃し、モンスターはノックバックする。
「ご苦労様!」
瞬間、シュッと私の横をオリヴィアが素早く走り抜ける。
「あぁっ! 待て待て待て!」
私の静止などお構いなしに、オリヴィアはLA奪取のためモンスターに肉薄していく。
「あらよっと!」
軽快な掛け声で打ち出されたレイピアは、後ろに倒れ込んでいたモンスターの胸部を深々と突き刺し、消滅させた。
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