第8話

と言うわけで、一人だと饒舌になる系陰キャ代表の私は、かくもこうして黒の剣士もびっくりなレベルで、電脳世界ので前線ソロプレイヤーを務めていた。

我ながら順応早すぎるとは思う。

でも、死ぬ前に全力は尽くしてから死にたい。


と、ここら辺で一回今の状況を整理したいと思う。

過去ばっかり思い返していても、状況は何にも変わらないから。

今私がいるのは、日本の静岡県あたり。

1ヶ月でこのペースなら、伊能忠敬ごっこも案外いけるかもしれない。

早いのかどうか全くわかんないけど。

当然というか、ここまでくる道のりで私以外の人とは出会っていない。

その国の首都にだけ人々が集められていて、地方にはいないのかもしれない。

なんてゲーム的ご都合主義を考えては見るものの、実際のところは不明だけど。


おっと、そんなことを言っている間に、静岡県は浜名湖へ到着した模様。

ここの湖、ダイダラボッチさんがこけそうになって手をついてできたとかいう、かなり微妙な伝説が残っているらしい。

もし本当だったらダサすぎて逆に笑える。

ボッチさん()。

そんなことはさておき、全力で今を楽しみに行くか。

初戦闘の水辺のモンスターたのしみなんだよね…。

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