第5話

いやいや、いくらなんでもおかしいだろ。

もし仮に私が天下の大嘘つきでなかったとして、この数字は明らかにおかしい。

どこかで理性の歯止めがかかってここまで人口は減るはずがない。

そう言う意見が挙がると思う。

当然だ。至極当然だと思う。

ただ、その当然は地球上だからなりたつことである。

ここは異世界もびっくりの電脳世界だ。


ここ電脳世界には、恐竜もびっくりなレベルの大型モンスターが世界中に蔓延っていた。

要は難易度鬼畜のRPGである。

初めはお互いに殺し合ってのちまちました人口減少しかなかったが、ここ1週間での急激な人口減少が、モンスターによって行われた。

徒党を組んで勇敢に立ち向かった元軍人やそれに続く酔狂な者、何もできなかった者が一瞬にして蹂躙され、後に残ったのは戦場に出ることのなかった女性たちだけだった。


その女性たちは誰が襲ってくるかわからない恐怖を克服し、強かに生きるかと思われた。

だが3日ほど前、安全と思われていた集落にもモンスターが襲撃し、多数の被害を出し、今に至る。

今私がこうして呑気に現状分析をできているかと言う理由はそれだ。


残った8%程度の人類たちは、生存に無意味でしかない互いの殺し合いを止め、モンスターたちから隠れながらの生活を行うようになったのだった。

なんと運がいいことが、その中の一人が私、瀬良俠華せらきょうかである。

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