第12話
大鷲座の年、7の月 光の日
目が覚めたら、目の前に泣きそうなアリアが居た。
どうやら、5日ほど意識が戻っていなかったらしい。
無茶をするなとアリア+両親+メイド長と執事長からがっつり怒られた。
個人付きのメイドさんにはわんわん泣かれた。
特にアリアには「どんな強い回復魔法も、高位の神官も、死んだ人を生き返らせることは出来ないんですよ!」とがんがん言われた。
何があったのかと説明すると、魔狼にちょっかい掛けてきた。
いや、やってできない事は無いはずなんだ。
あの記憶が正しければ、魔狼はEXクラスでなければ基本立ち回りも単純でそう強くもない、戦闘の基本を覚えるためのエネミーだったはずだった。
……はい、事実は記憶よりも奇なり。
通常エネミーの魔狼だったのにごっつ強かったです。
特に取り巻き、あいつらの事考えてなかった。
後、自分の範囲魔法の威力の弱さも。
誰だよ「魔狼とか神の怒りで回りの雑魚押し出しながら槍で殴れば余裕」とか調子ぶっこいて挑みに行ったの。俺だよ!
周りの雑魚を押し切る事もできず、物理攻撃は威力不足で死にかけた。
それでもなんとか魔狼を叩き殺して、帰ろうとしたところで気を失い、そこを巡回の狩人たちに助けられた、という訳だ。
異世界に転生しちゃった俺の日記 近衛真魚 @shittoreus
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