神ガ形ノ意思ニ背イテ 拾話
登場人物名
32歳
大雑把な性格だが、部下を率いる防衛隊の一部隊の隊長。
説明下手でよく
任務中ではかなり頭が回り、戦場をかけている。
昔受けた負傷が今も身体を蝕んでおり
いつ死んでもおかしくない
24歳
熱い正義感と無鉄砲な若さを持つ新人隊員
士官学校卒の元警官であったが、
任務より目先の命を優先することが多く、危険な目に合うことが多い
射撃の腕も上がってきており、実力が伸びてきている
30歳
部隊の中では狙撃を務める事が多く、高い位置からの索敵が得意である
先の任務で足を負傷しており、現在は入院中である
29歳
渋谷のバーでバーテンダーをしている男性
とある事件により視力がほとんど無いらしい
49歳
大雑把でガサツな性格だが実力は確かで引退後の現在も英雄譚が受け継がれている
現在は記者をやっているようだが、身の上話をしないためどこに属しているかは不明
36歳
嫌味を言うような性格で
金こそ全てという性格の持ち主
射撃技術や統率能力は高く、そこだけを言えば
先の任務以降行方不明となっている
27歳
戦闘では弾幕を張ったり、他隊員の立て直しの時間稼ぎや
年齢不詳
マッドサイエンティスト気質な女性
未だ研究結果を世界に公表することなく、自身のみで使っている
現在はなにか新たな兵器を製造することにご執心の様子
19歳
学園を卒業し、何かの目的を以て部隊に所属した。
自分の実力を疑わず、隊員と特に
かなりの実力者で、
Nは→後のキャラ演者が読む
※所々交代があるので注意してください。かなり大変です。
・
突如世界に現れた「
Variant Hunt Army通称
自衛隊や警察組織と違い、独立した権力を持つ
一般人や学園卒業者の中で実力保有者が入隊することができる
・
2000年に突如現れた異形の生命体。
理由や目的は不明だが人類を脅かす存在。
現れた当初は世界でも数十体しか確認されなかったが、年々数を増やしていた。
出現方法も繁殖方法などは不明となっている。
生物が
一部では神の使い等と
・
その素性、人員、目的一切が不明のテロ集団
突如姿を現れては殺戮を行う事から市民から恐れられている
役表
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
神ガ形ノ意思ニ背イテ 拾話
N→
東京郊外外れにある大きな公民館のような形状をした施設。
ここが
だが、建物内を進んでいた
かつて防衛隊員であり敵対する事となった
突然の接触に苦戦するも
思いがけない接触に困惑する二人だったが先を急ぐことにした
だがそこに
その頃
その正体を
突然現れた
二つの大きな戦いが今始まろうとしていた。
N→
だが
その一撃を受けた
「おらっつ!!」
N→
「直撃したのにほとんど効いてないとは…凄まじい耐久力ですね」
「お前も…さっきとは全く違ぇ速さになりやがったな…
俺の攻撃を危なげもなく避けるとは…
さっきの液体…何をした?」
「先ほどもお伝えした通り、話すことはできません
そちらもその兵器について教えるつもりはないのでしょう?」
「別に答える気がねぇわけじゃねぇ
説明してやってもいいが……俺の言い方はわかりにくいってよく言われてんだ
だから悪ぃが種明かしは無しだ」
「そうですか、それは残念です
その兵器に大変興味があったのですが…仕方ありませんね」
(すごい戦いだ…速さ、パワー、技術
どれを取っても俺じゃ全く着いていけない…
だけど…それじゃ
N→
二人の動きを圧巻の様子で見ていた
「
「
そもそも今のお前じゃすぐにやられちまう
部下をやらせるわけにはいかねぇんだよ」
「で…ですが!!」
「よく見てろ…俺は負けねぇ……そう言ったろ」
「大した自信ですね……
クフフ………はははは!
なんでしょう…楽しいですね!
この力……この戦い……こんなハイレベルな世界があったとは…!
嬉しいです……とても!!」
「なんだテメェ…急にテンションが上がりやがって
気持ち悪い奴だな」
「愉悦…と言えばいいのでしょうか?
この力は色々なものが視える
聴こえる…そして感じ取れる……
とても心地よいです……だからなのでしょうか
…私は今とても気分がいい…!」
(何だこの人…本当に
この傲慢な物言い…
ハイになっていると言えばいいのか
ここまでテンションが高いのは初めてだ…)
「あと…3、4分ってとこか……
あまり時間もねぇんでな
本気で行かせてもらうぞ…!」
「えぇ!私もそうさせていただきますよ!!」
N→
それを
「オラァァァ!!!!!」
「ふっ!」
「ちっ!!全然当たんねぇ!!」
「ただの連打では掠めることさえできませんよ!」
(くそっ!!せめて一瞬だけでも隙ができりゃ…!!)
「本気で来るのではなかったんですか?
このままでは私はいつになっても倒せませんよ!!」
「言われなくてもやってやる!!!」
(ダメだ…このままじゃ埒が明かねぇ!!
相手の狙い通りだとしてもこのまま攻めるしかねぇ!!)
「イチかバチかだ!!」
『パワー・フィスト!!!』
「来ましたね…!」
N→
(やはり決め技となるのは利き手のストレート
対人技の手数が少ないようですね)
(まずい!!あの攻撃じゃ…
「貰いました!はぁあっつ!!」
N→
だが
拳から外れるとその一撃を腹部に受けてしまう。
「おらあぁぁああ!!」
「ごはああっつ!!?」
N→
腹に当たった一撃を受けて
「なっ!?今のが当たった!!!?」
「ぐ……なぜ外れて…?
そうか……この状態のせいか……元の身体との感覚の誤差が……!」
「よくわからないが
なんにせよ攻撃が当たってる!
いけますよ!
「まだまだぁぁぁ!!
うぉぉぉぉぉっつ!!!」
N→
だがそれに合わせて
その構え方は
「あの技は…いったい!?」
『
N→
その一撃は
「うぐ!!!?」
「ハァッ!!」
N→
体勢を少しだけ崩し、ふらつくように顔を下ろした
「がはっ!?……ゴホゴホッ!!
ぐっ……!」
「
「心配すんな…!まだまだ問題ねぇ!!」
「まさか…
…いったい今の技は!?」
「これは…
貴方に教えた…破装、破砕……それらとは違い
私が最初に考案し、最終奥義としている
「
「装備を奪い、優位を取る
力の流れを操作し、相手の装備や関節を狙って無力化させる
それら二つはあくまでカウンターや防御を主体とする技です
ですが…この
自ら生み出す運動エネルギーを持って相手を破壊する
禍々しくも荒々しい技です
他二つの法則や理論を主とした繊細な技と違い
この技の習得難度自体はそこまで高くありませんし、使う技の種類も少ない…
ですが…こと対人においての威力は絶大ですよ……」
「なんて技だ……」
「本来であれば心臓の動きを止めるほどの威力だったはずですが
その兵器によってかなり威力が防がれてしまってますね
まさかここまで使っても倒しきれないとは……」
「
「わかってる……
お前……随分気前がいいじゃねぇか
自分の技を俺に教えるとは…舐めてるのか?」
「……そうでしたね……間違えてしまいました
あなた方は敵…でしたね」
「何言ってんだ…テメェ
俺達はハナから敵同士だったんだろ!」
「これは
ここまで混同してしまうとは………冷静にならないとですね」
「修行……」
「テメェ…さっきから言ってることが全然わかんねぇんだよ!!」
「独り言です……お気になさらず」
「そうかよ…じゃあ遠慮せずいくぞ!!」
N→
大ぶりな蹴りを放つも
「っつ!!?」
「甘いです!!」
『
N→
これを受けた
「ぐわああぁぁあっつ!!!!」
「
「く……な………
なんて……威力だ!!?」
N→
「
「やらせません!!」
「貴方が私と戦えば無事ではすみませんよ」
「覚悟のうえです!」
「そうですか……わかりました」
N→
その言葉を聞くと
『
「ぐっつ!!!」
『
N→
だが
「うぐぁぁあぁああぁぁぁぁあああぁぁああああ!!!」
N→
ボキリと大きな音が自分の耳にも聞こえるほど鳴り響く。
腕が違う方向へと曲げられた衝撃で
「うがぁぁぁぁああう……うで……がァァ……!!!」
「この技と教えた二つの技は最悪の相性関係にあります
つまり貴方の技や力では私には勝てません」
「そ……そんな………!!っぐ!!クソッ!!」
「これで……終わりです!!」
「クソォォォォォ!!!」
N→
地面に倒れた
だがその瞬間
いつの間にか
「なにっ!!?」
「おおおおおおお!!」
「ぐぁ!!!!!」
N→
地面に倒れた
「
「…かなりの耐久力ですね
完全に決まったと思ったのですが…」
「お前に…部下をやらせるわけにはいかねぇからな!
こんなとこで負けるわけにいかねぇんだよ!!」
「流石は防衛隊員……いや、その中でも貴方は別格ですね
…不屈の信念から来るその強さ
私にはないものですね」
「あぁそうだ…俺は防衛隊だ
市民を守るため…部下を守るため
テロリストなんかに俺は負けねぇ…!!!」
N→
対して
「正面から…ですか
いいでしょう!!
力比べといきましょう!!」
「うおぉぉぉぉお!!」
『パワー・フィスト!!!!』
『
N→
二人の攻撃が同時に命中する。
お互いの攻撃はまるで自動車の衝突のような大きな音を出す。
激しい一撃を受けて二人は同時に吹き飛ばされ、
「ッ!!」
「っ……ぐっ………う……」
「同時に当たった…!?」
N→
「
「うぐっ……ハァ……ハァ………!」
「す…すごい!!まさか
「ハァ……………ハァ……………!」
「流石は
まさか……勝ってしまうなんて!!」
「いや………まだだ……」
「まだ……って?」
N→
口や鼻から血を出しており、表情が先ほどまでの落ち着いたものではなく
怒りや焦りが入り混じったグチャグチャな表情をしていた。
「まさか………なんてタフさなんだ!!」
「く……ふふふ……………まだです……まだやられて…ませんよ…!」
「あれ食らって…倒れねぇとはな」
「そう簡単にやられるわけにはいきません…
私にはまだやらねばならぬ使命があります」
「しぶてぇ野郎だ
だが何度でも叩き込んでやる…」
N→
だが、急にその足がピタリと止まる。
身体全体が言うとおりに動かず、
「っぐ……!!!!!?」
「|榊原《さかきばらさん…どうしました?」
「も……もう3分……経ったってのか?」
音声アナウンス(
『活動限界・活動限界
使用時間制限オーバー
―――――装甲を維持できません
強制解除します』
「なんですか…その音は!?」
N→
以前解除した際と違い、まるで割れ物を落としたかのように勢いよく弾け飛ぶ。
そして、解除された際の蓄積された反動が一気に
「ぐぁぁああぁぁあぁああぁぁあああぁぁぁあああぁぁぁぁあああ!!!!!!!!」
N→
その頃、
刀を振りにくい至近距離での戦闘
それにより攻撃しつつ斬撃が当たりにくい状況を作り出していた。
「相手は刀を持っているのに強気に近づくのは危険じゃないんですか!?」
「いや、あれでいい!
うめぇな…!あれならあいつもやりにくいだろ
だが近づくってのが最適だとはいえ
咄嗟に思いついて出来るもんじゃねぇぞ!」
「流石は
「ちっ!」
「随分と戦いづらそうね!!」
「…」
「はぁっつ!!」
N→
空中に飛び上がりながらサマーソルトのように一回転した回し蹴りを
だが
「やばっ――!!」
「!!」
「危ねぇッ!!」
N→
「いい援護だ」
「敵に…それも年下に褒められても嬉しくねぇもんだな
おい、
ちょっとでも隙があったら一気に詰めてくるぞ、気を付けろ!」
「援護…感謝はしておくわ」
「素直に受けとっておくぜ
だがそんなことはどうでもいい
油断すんじゃねぇぞ」
「油断したつもりはないわ
予想以上に強敵なのよ…
以前戦った時とは別格ね」
「お前はこっから倒す策があんのか?」
「あったら苦労してないわ」
「じゃあ一旦交代だ…観察してたらなんか思いつくかもしれねぇからな
おい、少年!俺が相手だ!!」
「どっちでもいいから早くかかってこい」
「生意気小僧が……!!
遠慮なくいくぞ!!どらぁぁ!!」
N→
(近接戦は圧倒的にこいつが有利すぎる)
「極地を使うしか…!!!」
N→
それにより
そして、そこに槍の必殺の一撃を繰り出す。
「喰らえ!!」
『フォーカスブリッツ!!』
N→
確実に当てるため再度攻撃の際に極地を0.2秒発動した。
通常極地を連続で発動させる場合集中力の切り替えにより疲弊するが
その甲斐もあり
「当たってねぇ!?」
N→
―――はずだった。
攻撃を振る直前の極地発動前のほんの一瞬のインターバル
その瞬間に発動されていた
「さっきのブラフの技…そんなノーモーションで使ってくんのかよ!」
「残念だったな」
N→
だがその時
「ちょっとどいて!」
「
「はぁっ!!」
N→
飛び蹴りを放つが
「不意をついたってのによく止めれるわね!」
「……このくらいは簡単だ」
「ならこれはどう!!?」
N→
着地する前に飛び上がった態勢のまま銃を向けて発砲した。
「…!」
N→
だが、その射撃も瞬時に振られた斬撃により完全に弾かれてしまう。
「弾丸を斬るなんて…澄ました顔で凄い芸当をしてくれるわね」
「そんな小細工は通用しない」
「そのようね
攻守ともに隙がない……化け物ね」
「化け物……か」
N→
「やっぱり
だがこいつはそれ以上の実力者だ…
それを相手によくここまで食らいついてるもんだぜ」
「でも…このままだと有効打がありません
どうしますか?」
「どうするったって……
こういうの考えるのは苦手なんだよな…」
「他部隊に援護要請を出しますか?」
「それじゃダメだ…
俺や
頭数いたって仕方ねぇぜ
それは
せめて
そうだ、今のうちなら余裕があるはずだ
通信をしてみてくれ」
「わかりました!」
N→
「隊長!強敵1名と交戦中です!
応答願います!」
N→
だが
「隊長!応答してください!」
N→
再び通信を行うもやはり返事がない。
「
隊長や
まさか中で何かあったのでしょうか?」
「繋がらねぇ?…あいつに限ってやられてるわけねぇはずだ
今まさに戦ってるってとこかもな……
だが、だとしたらこりゃまずいぜ
来るかわからねぇ援護を期待して耐久するのも無理となると
俺らだけでこいつを倒さねぇといけねぇぞ」
「そんな……そしたら一度建物内に入って合流するというのはどうですか?」
「もし交戦中だとしたらそこで乱戦になるのもダメだ
万が一にも挟み撃ちにされちまったら不利なのは俺らだ
室内戦だとこの長い槍は使えなくなって刀の独壇場だ
まだ開けたところで戦ってる方がマシだぜ」
「でも…それでもこのままじゃ勝てませんよ!」
N→
「まさか…貴方が
「…だからなんだ?」
「いえ、ちょっと休憩がてらお話でもしない?」
「時間稼ぎのつもりか?」
「哀れな少女の話…
その子は学友を一気に失い、残された1人の少年を気にかけて
色々と調べていたそうなの
健気な子でね
手助けをしてあげたの」
「……」
「その子とはそれっきりだったけど
どうなったのかって気になってたのよね
そしたら風の噂である事を聞いたのよ
どうやらその子、死んじゃったみたいなのよ」
「……」
「本当に馬鹿な子だったのよ
誰かのことを考えるあまり、自分が死んじゃうなんて
本末転倒ってのはこういう事を言うのよね」
「……」
「誰のことかわかる?」
「
「正解…!
その子は貴方のことを一心に考えてたってのに
志半ばで死んじゃったそうなの
可哀そうよね
仲間だの友情だの…そんなものを優先して
自分自身を後回しにするなんて…愚かとしか言いようがないわ」
「それをお前が言うとはな」
「…なんですって?」
「お前もここの仲間のために戻ってきたんじゃないのか?」
「……」
「それこそお前のいう無駄な行為じゃないのか」
「えぇそうね…私もそう思うわ」
N→
「こうやって責めたら少しは堪えてくれるかと思ったけど
あの子の事どうでもよかった?」
「……」
「それともあの子が死んだこと知ってた?」
「……あぁ、知ってる」
N→
「俺が殺した」
「………貴方が?」
N→
「まさか…貴方自身が実際に手をかけるなんて……
ちょっと予想外ね…」
「俺を責めて油断させるつもりだったのか?
罪悪感に苛まれて手を抜くと思ったのか?
だとしたら残念だが効果はないようだな」
「えぇ…そうね。作戦失敗
ちょっとは表情が変わると思ったけど…」
N→
二丁の銃を
だが
「これは…?」
「必殺ってところよ!受けてみなさい」
「…来い」
(避ける気がない…!?
なら…いいわ!喰らいなさい!!)
『
N→
コ型の二丁拳銃を乱射し、雨のように放たれた連射が
『
N→
残像が残るほどの速度で振られた一振りだが、残像だけが振り終わってもなお残っている
三度振られた斬撃が周りを漂い、傘のように降り注ぐ弾丸から
「まさか…これも効かないなんて!?」
「以前見た技……そんなものが通用すると思ったか」
「あの時はショックガンだった
今度は実弾…流石に一発だけでもって思ったけど
掠めてすらいないなんてね」
「
「刀の障壁…と言ったところか
…って自分で言っててなんだよそりゃ!!
こんなの使うやつにどう勝ったらいいってんだ!」
N→
一言技名を呟くと着地前の
『
「早っ!!?」
「お前じゃ俺には勝てない」
「っつ!!!!!?」
N→
その瞬間、身体の付近を刀の斬撃が掠めとる。
着地した
防弾チョッキすら切り裂く斬撃
もしもまともに受けていればひとたまりもない威力であったことが伺えた。
「…よく避けたな」
「はぁ……はぁ…!!」
N→
激しく息を切らす
その表情には焦りが映っており、冷や汗をかいていた。
(危なかった……!?
今のを喰らってたら…間違いなく死んでいた…!)
N→
久しく感じていなかった死への恐怖。
自らを超えるであろう強敵を相手に感情の欠けた
「……まずいわね……復讐達成する前にこのままじゃ死ぬわね
戻ってこなけりゃよかった……」
「……おい!
油断すんなって言ったろ!死ぬところだったぞ!!」
「言われなくてもわかってるわよ!!」
「わかってんならいい…!とりあえず一度距離を取れ!!」
「えぇ!」
N→
その表情は苛立ちを抑えるように不機嫌そうな顔になっている。
「
「相当焦ってんだろ…
「そろそろ…飽きてきたからな
とどめを刺させてもらうぞ」
「ちっ!!あっちもやる気ってか……
しゃーねぇ!!やるっきゃねぇだろうが!!
「はぁ!?」
「
「なに?一人で戦うつもり?」
「そうだ!
おらぁぁあああ!!」
N→
外したかと思ったその一振り
だがその行動は
「今だ!!」
N→
着地した体勢の
着地した瞬間、常に
大口径の弾丸から放たれる、圧倒的な連射力と高火力。
この連射を受けたら人間はおろか
「喰らええええ!!!!!」
「!」
N→
圧倒的な連射の反動だったが極地を発動して無理やり照準を整える。
200発の弾丸を打ち切ると
「ゼェ………ゼェ………
ゲホッツ!!ゲホゲホ!!」
「や……やった!?」
「考えたものね……」
N→
今まで使ったことのない極地の長時間使用。
それにより
息を限界まで止めた際の立ち眩みのような症状に襲われて膝に手をついていた。
「ハァ……流石につかれたぜ……
こんなに集中したの…初めてだぞ……」
「凄い…!?こんな大きな銃を…
まるで小型銃のように扱うなんて…!?」
「
はは………流石に……もう二度とこんな武器使いたくねぇぜ…
まだ手が痺れてら…」
「それでは…私たちは一度隊長と合流をしましょう!」
「おい……おいおい!
うそ……だろ………!?」
「……え?どうしました?」
N→
煙が晴れるとそこには何事もなかったかのように
服についた埃を手で払っていた。
「あの連射量……全部当たったらB-Classでも死ぬんだぞ……
どうなってんだよ……!!」
「そ……そんな!!?」
「本当に打つ手がないとはこの事ね…」
「………終わりだ」
『摩天楼』
N→
三人に向けて斬撃を放とうとしていた。
だが
(まずい…この一撃…!!なんかやべぇぞ!!)
「はぁぁあっつ!!!」
「え……………?」
「なにやってんだ!!
「ッ!!!」
「ちくしょうがぁぁぁあああ!!!」
N→
斬撃が辺りの建物まで届く。
近くの瓦礫や建物の外壁に大きな斬撃痕ができており
建物の一部が崩壊し始める。
その攻撃で上がった土煙で再び4人の視界が遮られた。
「なんて一撃よ……あれが摩天流の奥義なのね
とんでもないわ」
「……ゲホゲホッ!!
いったい…なにが?
私…斬られてない……どうして?」
「無事か……………
「
は、はい!…私は大丈夫です!
もしかして助けてくれたんですか?」
「無事なら………よかった……ぜ……」
「
N→
煙が突然吹いた風で晴れていく。
その場で膝をついたまま動かない。
「ど…どうしました………っ!!!!!?」
N→
その時、
「す……
「………はは
斬られ…ちまった……ぜ」
「ど……どう……して
そんな傷を………!!?」
N→
鋭利な斬撃が深く刻まれており、防弾チョッキを超えて斬撃が通っていた。
咄嗟に盾替わりとして銃身で防ごうとしたようだが
銃ごと斬られてしまっており、身体中から夥しい量の血が流れ出ていた。
「す…
「…っ………よ……しえ……ひろ………み……
すま……ねぇ……よしえ……あんま……遊んでやれなくて……
ひろみ……………旅行……連れてくって……言ったのに…
すまねぇな………あい……してる………ぜ…」
「な……なにを言ってるんですか……!!
家族が………いるじゃないですか!!
こんなところ…で!!死んだらダメですよッ!!」
「そ………う………だ………な………
おれ……は………生きて……かえ………
………………………………………」
N→
ガクリと力がなくなったように
何度もその表情は見たことがあった。
命の灯が消えいった瞳。
とても冷たく、虚ろで、暗い色であった。
「す………す………
「うそ…でしょ……」
「
あぁぁぁぁああぁぁあああ!!!」
N→
視点移り
身体中から耐えがたい痛みが押し寄せる。
その痛みは今の
いや、たとえ万全であったとしてもショック死すらしてしまうほどの絶大な痛み。
「ぐわぁぁぁぁあああぁぁぁああぁぁぁっつ!!!!!!!!!!!」
「
N→
意識はまだ残っているようで這いつくばるように何かを呟いていた。
「良かった…!まだ生きて!!!
「ぁ…が…………あぁ……………」
「
「……こ……だ…………」
「……え?」
「どこ……だ……か……
「後ろです!!
N→
その表情を見て
その目、その濁り方。
まるで以前の
「さ………
「どこだ……敵は………
「そんな……あと……1回……猶予があるんじゃ……」
「………もう…終わりのようですね」
N→
だが、
その弾丸には徹甲弾を装填してあり、通常の弾丸と違い
「やらせません!!!」
「……私がやらずともすぐに死んでしまいますよ」
「それでも……やらせません!!
師匠でもあり……仲間でもあります…!
仲間を守れと……俺はそう…隊長から教わったんです!!」
「……やはり貴方は良い人だ
本当は……殺したくなどありません……
ですが、これが運命というのならば…仕方がありません」
N→
「あっ!!!?」
「ふっ!!!」
N→
「がぁぁあああぁあ!!!」
N→
蹴られた際に左腕を強く地面に打ち付け、強い痛みが襲い掛かった。
「くそっつ!!!つ…強すぎる!!
俺じゃ…
「…せめて苦しまないように殺してさしあげましょう」
「くっ!!」
N→
だが本能で
「か………かつ……た………‥」
N→
「君の身体はもう限界だ
あと
そしてその2度目が解除された時
君に人では耐えれない蓄積され続けたダメージを全て受けて
まず筋組織は完全に破壊され
血管は一瞬で収縮凝固化し
心臓が停止し、数秒後死に至る」
「俺…は……死ぬ………」
N→
彼の吐け口が失われたためか、
ここ数日、彼の耳は遠くなる時があった。
任務に向かう途中、部下たちの声が頭に入ってこない。
他にも熱さ、寒さを感知できなくなっていたり
定期的な過呼吸にも襲われていた。
そんな身体の不調が
だが彼は仲間のため、部下のため、そして自らの信念のため戦う事をやめなかった。
そしてそんな彼だからこそ殺されそうになっている
「ぅ………が………あ………ぁ」
N→
息も絶え絶え、意識は薄れており
目は見えず、音も聞こえず、何も感じない。
頭の中も今は何も考えられない。
ただ本能で、彼はそれだけで動いていた。
部下を、弟子を……仲間を守るために
「
貴方はもう戦えない!!!!!」
「おれは………ぶかを………まも……る」
「ダメだあああ!!!!!!」
「いつ……だ……って……………じぶん……らし……く
あ…………れ」
『そ……う……ちゃ…く』
N→
倒れている
スーツへと姿を変える。
失われた五感が戻ってきた。
「はぁぁぁぁああああっつ!!!!
おい……まだ終わってねぇぞ……!!」
「まさか……まだ立てるというんですか?」
「当たり前だ……俺は…負けねぇ」
「さ……
N→
なぜその身体で立ち上がれるのか
「なぜ…!!!もう……これで……死んでしまうんですよ!!!
どうして!!!使ったんですか!!!」
「悪いな………
俺は…‥不器用なんだ
こうやって…背中を見せる事しか俺にはできねぇ」
「くっ……!!で、ですが!!!」
「
「…………頼み……ですか?」
「こいつは……俺だけじゃ勝てねぇ………
悪いが…お前も俺と一緒に命をかけてくれ……
俺と一緒に死んでくれ」
「な……!!?」
N→
だが、そんな
その言葉を聞いた
「わかりました……!!
一緒に戦いましょう!!!」
「あぁ……!最後の足掻き
とくと見せつけてやるぞ!!」
「はい!!」
「そういう事でな…
第二ラウンドと行こうぜ…
「美しい師弟愛だ……
……貴方たちは滅ぶべき下賤な種ではなかった
ただの………不器用で実直なだけの……いえ
私も……命を賭けて挑ませていただきます」
N→
「最期の言葉は済みましたか?」
「あぁ俺が伝えるべきことは…既に伝えてる」
「……はい、あれですよね」
N→
「いつだって自分らしくあれ!!!」
N→
だが
そのタイミングで
「うがっつ!!!?」
「うぉぉぉぉぉっつ!!」
「ぐっつ!!!はぁぁあああつ!!」
N→
だが
「防御をしない…!?」
「真っ向からのステゴロだ!!」
「おおおお!!」
N→
だが
「ゴハッツ!!?」
「ふっつ!!!」
N→
怯んだ
その攻撃は膝をついた
だが
予想外の行動に
「っ!!!?ぐぁあっつ!!!
まさか……庇うことなく!!
刺し違えるつもりで!?」
「おおお!!」
『フルパワー・フィスト!!』
「ぐあぁっ!!!!」
N→
間髪入れずに出された追撃を
先ほどまでのストレートよりも更に大きく強く振りかった一撃は
それを受けた
だが
「しまっ―――――――――」
「はああああぁぁぁああ!!!!」
N→
その一撃をまともに受けてしまった
「ぁ……」
「決まりましたね…!!」
「があぁあああ!!」
N→
膝を地面についたまま身体全体で
「なにを…!?」
「掴んだぜ!!!」
「なに…?」
「いけぇぇぇぇええ!!!!!
「うぉぉおぉぉぉおおぉぉおぉぉ!!!!!」
N→
「まさかっつ!!?っ!!!!」
N→
「こんな攻撃では私には―――」
「まだだぁぁああ!!!」
「効かないんですよ!!!!」
N→
そして正面から突進を仕掛けてくる
『破壊―――!!!!』
(やはりその動きは!!!)
N→
だが
それにより
その隙を狙って
「やらせねぇぜ」
「ッ!?」
「はぁぁああぁぁあっつ!!」
N→
生身の人間の拳ではダメージは入らない…はずだった。
「ぐわぁあああぁあああああああ!!!!!!!!????」
N→
そのまま壁に身体を打ち付けて倒れる。
殴られた箇所に手をあてた。
そこからは夥しい量の血が流れ出ていたのだ。
「いったい…なにを……!?」
「はぁ………はぁ…………ハァ………!!」
N→
手には先ほど取り上げたマグナムがいつの間にか握られており、その銃口からは煙が出ていた。
そう、
今の正拳とほぼ同タイミングで腹部へとマグナムを発砲したのだ。
これは、
「や……やった………!
当たった………!!」
「ゴハッ………!!?
まさか……ここで……その技を……!?」
「これは…貴方から教わった……技……ですよ
俺は………確かに……迷いっぱなしで
不器用で……才能もない……
でも……必死に……覚えたんですよ……
……
そして………
やっと……このレベルですけど……
俺は……まだまだ弱いですけど………ここまで来ました
これが俺の全てです!!」
「ゴホゴホッ!!!……ぐ………
まさ………か……まけ……る……なんて……」
N→
言い終わる前に
「
「……あぁ……よくやった
かつ―――」
音声アナウンス(
『活動限界・活動限界
使用時間制限オーバー
―――――装甲を維持できません
強制解除します』
「
「………………………た」
N→
ドサッと音を立てて
「
N→
遠のく意識の中、まるでこだまのように響く
だが
もう声も届いていないのかもしれない。
死の間際、彼の中に平穏な時間が訪れる。
痛みも、苦しみもない。
ただ静かな時間。
そんな中、自分を呼ぶ声。
「…………………」
N→
そして
話すことができない彼なりの讃辞。
そして激励として胸を強く叩いた。
そのメッセージはきっと
そう信じて。
「
「……………………」
N→
ふっと
そしてその手には
「え……………」
N→
力なく腕が落ちると、
「
目を開けてください!!!
N→
どれだけ呼びかけようと
「うぁぁぁぁぁあああっぁぁあああぁああああぁぁぁぁぁぁぁあっつ!!!!!」
N→
再び視点移り
「まさか……あの人がやられるなんて…」
「す………すが………
あぁあっ!ぁぁぁぁああああぁあ!!!!」
N→
怒りに任せた乱射。
だが
「やけくそに撃って当たるわけないだろ……」
N→
だが
「なにっ!?」
「え!?」
「ああぁぁぁああぁぁ!!!」
N→
だが
「うっ!!!?」
N→
強烈な閃光と甲高い炸裂音が辺りに鳴り響く。
それを間近で受けた
「ぐ………っ!
やけくそじゃない……ただの無鉄砲な戦い方じゃない
なんだ…こいつ」
「どういうこと…?
すんなりやってたけど結構上手い戦い方よ
私がやるならまだしも…あの人が…?」
「よ…くも!!!よくも
「仲間の死という悲劇
それから生れる突発的な覚醒
偶発的に発動された極地……まさかこのタイミングでか……」
「覚醒……そんなこともあるのね」
「ぁぁぁああああああ!!!」
N→
乱雑な槍の使い方だったが、驚異的なスピードと反射神経を見せる
「はぁあああああっつ!!でやぁぁぁあああっつ!!
あぁぁあああ!!!らあああっつ!!!!」
「これが極地……凄まじいわね」
「だが………それもあくまで中途半端なものだ!」
N→
そして刀を構え直す。
「あぁっ!!?」
「未完成の極地…まさかお前ごときが使うとは思ってなかった
だが…練度の差というものはそう埋められるものではない
例え覚醒しようが運がよかろうが、それだけで勝てるほど現実は甘くない
本物の極地を見せてやる
……まぁ俺のは正確には違うがこれが完成形だ」
N→
白目だった部分は赤黒く染まり、光彩が徐々に黄色から緑色へと染まっていった。
瞳の周りの肌がまるで壁が剥がれるようにぺりペリと剥がれだすと
中の肌から赤と緑が織り交ざった肌が見えだす。
「な……なに……なんなのよそれ……!?」
『
N→
言い終わるや否や
繰り出された大きな斬撃が
その斬撃を受けた
「…………え」
「嘘でしょ……」
N→
先ほどの攻撃を受けてしまい、敗北したのだと。
(あぁ……私……負けちゃったんだな………)
N→
大学4年生のある日の事
そこには
家族や友達を失ったもの
それらが映り、彼女の中の正義心が刺激された。
いつしか彼女は防衛隊員となる事を目指しており、それを両親へと伝えると父親が断固として反対をしてきた。
「何度も言わせないで!
もう決めたの、私は防衛隊に入る!」
「何を言ってるんだ!女が軍人など!!できるわけがないだろ!!」
「でも…世の中には
私…何かできることがあるならやりたいの!!」
「この馬鹿娘が!!!
お前はうちの工場を継げば死ぬまで食っていけるんだ!!
なぜ命を賭けてまで他人を救わにゃならんのだ!!!」
「でも!それでも!!私はもう決めたから!!」
「おい!!!
戻ってこい!!!!!」
(そうだ……私は……お父さんの反対を押し切って……)
「お母さん…ごめんなさい
無理言って…」
「もういいのよ。
とても立派だと思うわ
でも…同時に心配な気持ちが強いのよ」
「ごめんなさい…でも居ても立っても居られなくて
私に出来ることあればやりたいの!
私は特に何が得意でもなかったから…
やりたいって思う事がやっと見つかったの…だから!」
「わかったわ、もう止めない
お父さんだってあぁは言ってるけど
「うん…わかってる
心配かけてごめんね」
「一つだけ約束して
必ず……無事で帰ってきてね」
「うん、わかってる」
N→
それから2年の訓練期間を終えて
体力試験はギリギリの合格であったが
それ以外の成績は高く、戦術支援役として
「今日から配属となりました
「おう、お前が
俺は隊長の
色々俺もまだわかってねぇ事は多いが、頼むな」
「はい!よろしくお願いします」
N→
任務の時はまだしも、報告や説明が下手で粗雑なところが目立つ人。
だがそれでも
(ほんと……隊長って……頑固だし
大雑把だし……でも頼りになる人だった)
N→
新しく入ってきた
隊長とは新人からの付き合いのようで
とても優秀な隊員であった。
他にも新人で入ってきた
彼らには自分にない戦闘技術や才能があった。
それに対して、
日々悩んでいた。
「私は……何もできない……
止めることも…私が何かを変わることもできない…
私には何ができるんでしょうか…
私は……一体何をしたら……」
「お前がいるから俺らは今の強さがあるんだ
それだけでも
(
やっぱり…私って弱いなぁ……
もっと……強く…ありたかったな………)
N→
そして少し戻り
(これが…走馬灯なんだ……
隊長……
N→
自分のこれまでが意味のあったものなのかと。
答えは出ないのだろうが、どうしてもそれが頭に浮かんできた。
(突然思いついて選んだこの道だった
ただ…誰かの力になりたい
それだけの気持ちだけだった
私には何の才能もなかったし
最後まで強くなれなかった……
本当にこれでよかったのかな……
お母さん……お父さん……
私は……立派な防衛隊員になれてたかな……)
N→
地面に倒れた
まだ薄暗く、付近では建物倒壊による小さな煙が立っている。
だが煙の隙間から小さな星が見えた。
広い宇宙の小さな光
ちっぽけで、薄暗く、雲に隠れたら見失ってしまうような小さな星。
(こんなに空は広いのに……あんなにちっちゃい
まるで私みたいだなぁ…………)
N→
それはぼんやりと空を眺めており、その目が完全に濁るまで星の光が反射していた。
「これで二人目だ」
「………まさか二人ともやられちゃうなんてね」
「あとはお前だけだ」
N→
だが引き金は引かず互いに様子見の状態を貫いている。
「そうね……どうしましょうか
このままじゃ敗色濃厚ね」
「こいつらを庇わなかったのがお前の敗因だ
三人相手なら手に困っていただろう」
「何言ってるのよ
どうせ本気を出したら三人まとめて倒せてたんでしょ」
「どうだろうな」
「それに、もしこの二人を庇おうとして私が斬られたんじゃ意味がない
それぐらいわかるでしょ」
「仲間を見捨てて、一人になった
それが結果だ」
「貴方に仲間なんて言葉を使われても響かないわね
どうせ仲間や友達なんていなかったんでしょ?
私と同じ臭いがするもの貴方」
「一緒にするな」
「あら、そう?
でも私みたいに何も信じてない
仲間も友達も必要ない
そんな顔に見えるけれどね」
N→
「友達なら一人だけ居た…」
「一人だけ?いったいそれは誰?」
「………」
「相変わらず秘匿主義な人ね」
「それはお互い様だろ
お前だって生まれてから正直に話したことがあるのか?」
「えぇそうね……その通りだわ」
N→
腰に下げた大きいホルスターから二丁の小型サブマシンガンを取り出す
その弾丸には徹甲弾が使用されており、強力な一撃を叩きこめる。
だが、装填されているこの35×2の計70発のみ。
外してしまえば負けてしまうだろう。
(もし…これが効かないってなら
もう本当に打つ手がなくなる……)
N→
クルクルと手で回しながら
「一つ聞かせて
私をこのまま見逃すってのはどう?」
「お前達3人を殺せ
これが俺の出された指示だ」
「それじゃあ無理ってわけね
ケチな人…」
「それが俺の役目だからな」
「役目ね……貴方ほどの人物がどうして
「下についたつもりはない」
「は?」
「あくまで目的が同じというだけだ」
「よくわからないけれど…覚悟は固いといったところ?」
「そうだ…さぁ、いつでもかかってこい」
「そうね…こうなった以上腹を括るわ
死ぬ気でいかせてもらうわね」
N→
再び視点移り
だがその瞬間、物音が背後からした事に気づき
「な……
「ぐ……ゴホッ…ゴホッ!!
………よく……も…やり……ましたね!
まさか…ここまで……やられてしまうとは…!」
「そ…そんな……どうして
その傷で立てるんですか!!?」
N→
腹回りの肉が付近に飛び散り内臓が視えるほどの重傷を負っている。
その血の色は赤黒いものではなく、緑色をしていた。
それは
そう、まるで
「な…なんですか……それ……!
緑色…の……血……?ど…どういうことですか!?」
「ふふ………聞いても無駄ですよ
…私ですらよくわからないのですから……」
「―――ッ!!!」
N→
だが
「…投降してください!
私だって……貴方を撃ちたくない!!」
「甘いですね……油断したら撃たれると……
躊躇することは命取りになると…そう教えたはずですよ…」
「ですが……それは
明らかに何度も俺を殺すチャンスはあったはずです!
どうしてですか…?
どうして
「私は…‥あの御方に…忠誠を捧げたのです…!」
「あの御方……?いったい誰の事ですか?」
「
私は彼の思想に賛同し…総てを捧げているのです……」
「ジョーカー…?そいつは一体……?」
「彼は…我々人類の罪を……償うための機会を与えているのです」
「罪だなんて……俺らはただ……市民を守るために戦っているだけです!
それのどこが悪いのですか!!」
「……それは……また次の機会にお話ししましょう
私たちはまた近いうちに姿を現わします……
そこまで
また再びお会いできる日を楽しみにしていますよ」
「近いうちに…?」
「そうです……
破滅の……
総てが……決まり…終わるのです」
N→
「待てッ!!
うぐっ……!!!!?」
N→
全身に走る痛みのあまり走ることができず足を止めた。
茫然と立ち尽くしていた
ゆっくりと振り返り、
「
N→
だが
「
きっと…真っ先に……仲間を守れって……
助けに行くはずだ……」
N→
「
N→
自分をここまで育ててきてくれたこと
自分を守ってくれていたこと
そして自らの命を賭けて道を示し続けてきてくれたこと
それら全ての感謝を込めて
「今まで……ありがとうございました!!!」
N→
急がなければならないが、満身創痍の
「うっ…!!!
…無線…は…………」
N→
だが先ほどの戦闘の際のダメージで故障しているようで電源が入らなかった。
「
N→
壁に手をつきながら
残る仲間を助けるため
M→
命を賭けて部下を守ろうとしたもの
それに着いていった者ら
彼らの命は無惨にもあっさりと散ってしまう
勝利と引き換えに失った代償はとても大きい
残された者たちに悲しみだけを遺して
「ここは……?」
「よう
「隊長…?どうしてここに?」
「俺らはどうやら死んじまったみたいでな
さっき
「
ほんとあいつ強すぎるぜ」
「そんな……二人とも……いえ
私も……死んだ?」
「あぁそういうことだ
俺らがまさか
「でもあーいうのって結構しぶとく生き残ったりすんじゃねぇか」
「言えてるな」
「二人とも…どうしてそんなに気楽なんですか?
私たち死んでしまったんですよ!?」
「あぁ~…なんだろな
こういうのもなんだが、やっと肩の荷が下りた気分で
ちょっと気分もよくてな」
「何言ってるんですか!?
「まぁ心配っちゃ心配だぜ?
俺もここに来た時はそりゃ焦ったが
でもあっちの様子はわかんねぇからな」
「だから後の事はあいつらに任せる」
「任せるって……そんな無責任な……」
「こいつの大雑把なところは今に始まったことじゃねぇだろ?」
「はぁ…………それもそうですけど」
「もし俺だけ生きてたら隊長なんて面倒くせぇの押し付けられてたかもしれねぇんだぜ
マジでよかったぜ!」
「でも…
「そうだな…流石にそっちは心配だぜ
でもあいつらなら俺がどうして命を賭けたか必ずわかってくれる
もし二人がこっち来たら家族サービスをうんとしてやらねぇとな」
「こっちに来たら…って縁起でもないですよ」
「そうだ、久々に三人で一杯やらないか?
「そういや三人では長いこと行ってなかったな
たまにはぱーっと朝まで飲み明かすってのも悪くねぇな」
「今はそれどころじゃ……」
「心配する気持ちは俺にだってそりゃある
だが今の俺らにはやれることがねぇ」
「だから細かいこと考えるのは後にして
今は死人らしくあいつらに後を託すとしようぜ
ってさっき
「死人らしくって…
二人とも本当に適当なんですから………」
「これが俺流なんだよ
いつだって自分らしくあれって言ってんだろ
長い休暇をもらったと思おうぜ」
「……はぁ~~~わかりました
もう深く考えないようにします…
…せっかくの休暇なら美味しいところ連れてってくださいよ」
「そういやお前、俺らに飯奢るって話してたよな?
「えぇ、そうしましょう!
確かに散々私たちに仕事押し付けたんですから
たまには私たちだって無理言ってもいいはずですよ!」
「たらふく高くて美味いもん頼んでやろうぜ」
「はい!
早く行きますよ
「おいおい………しゃーねぇ
だがちっとは遠慮しろよな」
神ガ形ノ意思ニ背イテ 拾話 完
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・アドリブ演技に関して
この台本はアドリブを入れる事を前提として書いています
なので演者様方の判断で挟んで頂いて構いません
是非素晴らしい演技にアクセントをつけてください
しかし作風に合わないものはご遠慮ください
・性別変更や比率に関して
作者はあまり好ましくは思っていませんがある程度ならば可とします
そのある程度の境界線は他の演者様たちとの話し合いに委ねます
・特殊なものについて
台本を演じる際に読み込まないで演じる行為や
言語を変える、明らかに台本無視と取れる
特殊な行為をするものは認めていません
流石に読み込んで普通に演技してください
多分そうじゃないとこの台本は演じれないです
二次創作等、商権利用問題のある場合、質問や不明点ございましたら
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