第五話
翔太がどこかへ行ってしまい、今俺は春川さんと二人状態だ。
俺はニヤリと笑った。
いきなり、チャンスか……ここで、LINEを交換まで持っててやる……。
そう決意すると、俺は春川さんに……。
「二人きりになっちゃったね……」
「うん……」と俺と二人で不安なのか横髪をくるくるとしながら言う春川さん。
「今日は翔太と帰る予定とか?」
「うんうん、今日は翔太、用事あるとか……」
「そっか……」
だから、急いでたのか。
まぁ、俺も今日はうららと帰るから一緒に帰るのは無理っぽいけど……。
「ねぇ、耕平くん?」
「ん?」
「よく翔太が、耕平くんのこと話してくるからどんな人かなって思ってたら、翔太が言うぐらいいい人でよかった……」
「な、そんなこと言ってたのか……」
とても心が痛む。
それもそうだ。
なんせ、翔太は俺の親友だ。
今まで、一緒にバカやって、喧嘩して、一緒に遊んで来た俺の親友だ。
でも…………春川さんは騙されてる……。
「うん!」
そっか……でも、ごめん……春川さん。
翔太を地獄へ落とさせてもらうよ。
「あ、そろそろ、俺も彼女と……」
「耕平くんの彼女って確か……うらら先輩だよね?」
「うん、そうだけど……」
「いいなぁ〜、私もあんくらい可愛くなりたい!」
「今の春川さんも充分可愛いよ」
事実だ。
もし、俺がうららのことが好きでなかったら、多分人生で一番可愛いと言ってもいいほどに。
そう思うと、何故か早く春川さんとしたい。
そんな欲が出た。
「なになに、浮気〜。このこの〜」と恥ずかしがっているのか顔を赤くしながら言う春川さん。
「ち、ちがいますよ。それより……そろそろ……あ、LINE交換できます?」
「あ、いいよ!!」
「はい! 完了!」
「ありがと! じゃぁ……俺はこれで……」
俺は歩きながらスマホの電源を切った。
よし、これで一歩近づけた。
どんどんとお前への復讐が近づいてきたよ。
待ってろよ……翔太……。
○
「お待たせ……耕平くん!」
「うん……」
しばらく昇降口で待っていると汗でシャツまで濡れているうららが来た。
「汗……すごいね」
「あ〜、急いで来たからね……」
「そっか……じゃぁ、帰ろ……」
「うん!」
俺はうららの手を握り、歩き始めた──。
そして、しばらくした時だった──。
俺はうららのシャツを見ると汗で黒のブラジャーが透けていることに気づいた。
「うらら……」
「ん?」
「その……汗でブラが……」
「ほんとだ……恥ずかしぃ……」
しかし、うららの家まではまだ遠くこのまま歩いていても…………。
「ならさ、俺っち家で服、乾燥かけてく?」
比較的、俺の家は学校から近い。
もうすぐ着くし、そちらの方が良さそうだ。
「じゃぁ……お言葉に甘えて……」
「うん、行こ……」
「耕平くん、ズボン膨れてる……」と恥ずかしそうに言ううらら。
「だって、ブラ……」
「恥ずかしぃ……」
なんだろうか、この違和感……今までにうららがそんなことを言ったことがない気がする……。
○
乾燥をかけている間、うららはお風呂に入り適当に俺の服を貸した。
「おまたせ……」
貸した服が薄着の為か、うららの身体のラインが見て取れる。
やはり、すごい身体だ……。
そう思うと更に膨れ上がった……。
抑えろ……抑えろ…………。
うららは俺が座っているソファーの横に座ると……。
「耕平くん……まだ、ズボン……」
「いや……ちょっとね………」
「まだ、乾燥に時間かかるし、する?」
え…………。
その発言は明らかに今までに聞いたことがなかった。
そこで俺はわかった。
うららがビッチになりかけていることを……。
「いや………」
「しよ………ほら………」と俺の腕を胸へ誘導するうらら。
「ほら………しよ………」
そして、俺はうららに熱くキスをしてソファーに倒れた。
○
やはり、耕平くんとのエッチはなんも気持ちよくない。
でも、心的には気持ちがいい。
だから、やめられない。
「耕平くん………」
「ん?」
「大好き…………」
「ありがとう……」
あぁーあ……正直、翔太の身体に恋しそうだ。
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