第47話 日本昔話  生け花 の今昔

「夫や息子たちに 割く時間が 口惜しい。 花で身を立てられるのならば結婚なんてしなかった」


生け花の先生が言った。


日々、 真剣に花と向き合ってる 先生だった。



昔々はいろんな 流派の生け花教室があって習っている人もたくさん いた。


花代込み3000円で 生徒たちに教えても大した収入にはならない。


それでも自分の花を受け継ぐ 1人が育てられるのならば。


その思いで頑張っている。


本館に行けば たくさんの先生方がいて 生ける花も違い派閥もある。


流派の生け花展となれば器だけでもオーダーメイドで10万以上かかり 毎日通って 花の手入れをする。


大変だ。


それを許してくれて応援してくれる家族がいなければ、とても授業料だけではやりくりできない。


それでも花が好きだから。



私は花というものがわからなかったから習ってみようと思った。


花を生けることがは空間を生けること。


華道は朱子学の教えを表している。


天は導き 地は従い 人は和する。


花器の中でそれを表現し静謐な空間を構成する。


それが私の学び である。



引っ越しをして先生から遠くなったから通うのが大変だから忙しかったから通わなくなった。


でも、自分一人で花を揃え 生けてもなんとなくうまくいかない、形にならない 。


やはり 教室に行くべきだろう。


一生懸命生け花教室を探し 訪ねてみてもみんなしまっていている。


テレビを見れば 芸能人が生けた花を天才が 手直している。


それだけで十分 見る目を養う。


感覚だけで、あれほどの花を生けられるのならば教室には通わない。


だから、花を習う人もいなくなった。


それに今は時代が違うんだ。


花代込みの2500円でも、本部の偉い人が教えても人は集まない。



千利休の言葉に一花一葉とあったじゃないか。


シンプルイズベストだ。


薔薇一輪を買ってきて大切な 花器に生けて喜ぶ。


それでいいじゃないか。



と思っていたのだがなんと 私の住む こんなに中にも フラワーアレンジメント教室があったらしい。



とりあえず インスタグラムでフォローして、いつか習いに行けたらなという夢を見る(笑)



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