第37話 妙なサイクリングin奥多摩&マルタ

①奥多摩サイクリング


昔々は真夜中の零時に勤務交替するのが普通だった。


仕事が終わり家に帰り着くのは早くて1時。


仕事終わりから同僚とファミレスで3時まで話し込んで、更に二子山部屋を見に行ったこともあった。


東京の夜は明るいから不安感がない。


ある真夜中に思った。


 私は元気だ!


 じゃあ奥多摩にサイクリングに行こう!!


ご飯を炊いておにぎりを作って、水を持って、お尻が痛くならないようにママチャリの椅子にタオルを巻いて、朝の4時に出発した。


東京の中野発!目指すは奥多摩!!


中野から杉並区、そして日野市やあきる野市だったろうか?


ナビはできるのだが、生まれついての方向音痴でよく変なところに潜り込む。


電車では片道940円。

地図では片道84 kmほどだが、多分90 km以上は走っただろう。


途中でだんだん疲れてどうして奥多摩に行こうと思ったのかわからなくなってきたが、決めたからにはちゃんと行くんだと頑張った。


そして出発から7時間以上かけて奥多摩温泉もえぎの湯に着いた!


一風呂浴びた!さっぱりした!


食事処の大根おろしかものすごい辛かった。


川のせせらぎもチラ見したし自然鑑賞ももう十分だ。


さあ帰ろう!


帰りはズルをしたくて奥多摩駅の駅員さんに頼みに行ったが、折りたためない自転車を持って乗車できませんと断られた。


奥多摩をロードバイクでサイクリングしている人たちはいたがママチャリで走ってるのは私一人。


なかなか恥ずかしいものだ。


せっかく風呂に入ったのだがまた汗かいて疲れて頑張って、杉並区まで来れば中野はもうすぐとホッとして。


やっと着いたら8時を過ぎていた。


そう、出発から16時間以上。


後で妹にその話をしたら怒られた。


「途中で自転車がパンクしたらどうするの?危ないじゃない!もうしないで!」


もう奥多摩はやめた。


じゃあ高尾山に行こう!


中野から高尾山へは片道49 km。


私は階段を上るのが嫌いで山登りも嫌いである。


つまりお参りはしないし山登りもしない。


お土産屋を冷やかして帰ってくるだけだが、それはそれで楽しかった。


達成感があった。


次は房総半島一周ママチャリサイクリングと考えていたのだが、計画だけでもちろんやめた(笑)



➁マルタのゴゾ島サイクリング


イタリアの南地中海に浮かぶマルタ島は世界遺産の宝庫である。


十字軍遠征の要として貴族の師弟たちが金をつぎ込んだ豪華な教会。


あちこちに散在する、巨大遺跡群はアトランティスのものではないかと言われている。


さらに罪を犯すのは家の端という考え方から治安も良く、マルタの人達は貯金のすべてを祭りにつぎ込むと言われるぐらい夏には毎日祭りがある。


私が海外旅行にお勧めするのはマルタ島かドイツである。


私が言ったのは冬場だったので毎日天気が悪く時には集中豪雨でひどかった。


雲ひとつないほどに空が晴れ渡ったのはゴゾ島に行った一日だけである。


フェリーに乗ってゴゾ島へ。


滋賀にはバスがないがレンタサイクリングはあった。


借りた自転車はもちろんママチャリではないロードバイクだしかも恐ろしく高い。


つまり子供が、足のつかない大人用自転車に乗るようなものだ。


運転がうまくできない。


ブレーキをかけたら自転車から飛び降りなければいけない。


墜落するようなものだ。


坂道は恐怖である。


当然あちこちで転んだが、打撲のみで大きな怪我はなかった。


海外でのレンタサイクルはひどく危険だ。


5000年前のジュガンティーヤ遺跡を見た。


大聖堂も見た。


さぁ、自転車を返してフェリーに乗ろう。


自転車を返して港に向けて歩いていたのだが走っていた車が止まって運転手が言った。


「フェリー最終は5時だよ!」


あわわ~!間に合わない!!


冬ということもあっただろうが昔マルタののフェリーの最終は早かった。


そして親切な丸太の人の車に乗せてもらい港まで送ってもらった。


旅先での親切は心にしみる。


最悪はゴゾ島のホテルに泊まれただろうが、マルタで宿泊しているホテルのオーナーが心配するから。



海外でシュノーケリングをする時は大人用でなく子供用を借りるようにしているが、自転車も子供用にすべきだとしっかり学んだ(笑)

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