第7話うちの母のオカシイところ

 母はちょっと普通ではない。

 まぁ、前の話にも色々書いてますがこれだけじゃなかった。

 他に何があるって?

 まず、食に関して。

 高級品へのこだわりが強く、タイトルにも載せましたチョコパイとかプッチンプリン等のザッツ庶民なお菓子は不味いと言って買ってくれたことはありませんでした。

 子供ながらに美味しそうだなぁとよだれを垂らしておりましたがダメだと言われて育ちました。と言っても、私の家は残念ながら庶民、使える金額には限りがあるので母も毎度毎度百貨店のお高いお菓子を買ってられない。と言っても百貨店は月に3回から4回くらいは行ってて、服買ったり惣菜買ったりしてる。でも、スーパーへ行っても買うのはその中でもお値段高めのやつ。お夕飯の買い物もお肉は和牛と決まっていた。

 ここまでい聞くとアレ?と思いませんか?

 この食の内容どう聞いても高給取りのサラリーマンの奥様。

 イエイエ違います。ウチ、父は某大手スーパーの事務のおっちゃんで、けして上層部ではありません。もちろん母は専業主婦。

 ついでに言うと、家族のお洋服なんかもブランド物にこだわり安物はあまり買わない。

 因みに、私、一回もコレ買って言ったことない。

 だって、私が手に取る服全部趣味悪いとうるさいぐらいの全否定。

 だからワガママ言ったことない。母のきせかえ人形状態。

 まだまだありますよ!

 前述の通りお受験させまくりの母、お塾代もお安くない。

 あ、習い事もあります。

 しかも、ピアノ。

 ピアノ。本物。中古じゃなくて新品。

 3桁したそうです。

 その金あるなら車買い替えたほうが良くない?オンボロ軽自動車を買い替えたほうが良くない?

 しかも、私、ピアノ大嫌い。

 だって、習い始めて一週間も立たないうちから上達しないと斜め後ろから母が見張りながら文句文句文句エンドレス。

 そう言えば兄は有名私立に小中高通して行ってましたから学費と交通費合わせて相当なものだったはず。

 もちろん父の給料では賄いきれず、爺様が遺した不動産の売却益で賄ってた模様。

 今の私からすると金の計算できなさすぎて有り得ない。

 本人はちゃんと考えていたと言うが、それが本当だとは思えない。

 しかも、恩着せがましい。

 お母さんのおかげとよく宣う。

 感謝してしかるべきだと。

 教育で金使うのは感謝するけど、爺様の土地財産頼りってのは問題だ。現実をちゃんと受け入れてそれに即したお金の使い方をして欲しかったし、私のためと言いながら私の負担や考えや意見を無視して努力を求めてくるのは親の自分勝手でしかない。って言うか、奴はこちらが頑張る前から即結果を求めて文句ばっか垂れてたから努力を求めてるんじゃなくて“天才的才能を求めてた”だな。

 ため息しか出ない。ナニコイツ。マジで。

 あとオカシイと言えば、私が生まれた時の名付けもイカれてた。

 母は私にご近所に住んでいたという憧れの女の子の名前をつけようとしていた。

 キモっ!!

 お寺のお坊さんが画数がよろしくないと却下して下さったおかげで呪われた名は付けられずに済んだ。

 今思えば母の言っていたその女の子。

 ピアノができて大変頭の良いお嬢さんだったのだそうだ。

 はぁ~~っ。

 要はあの人憧れの女の子が欲しくて私をそれに仕立てようと画策したんですね。

 あーキモイ。





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