第32話 早めの起床
そして翌朝は早めの起床となった。
いつもより早い。理由は俺の家に居る女子2人を一度家に帰らさないと。だからである。
あの2人は急に泊まったからな。なにも持ってない状態で俺のところに居たし。今日の学校の準備やらもできてないし。着替えもなしだからな。
ちなみに……昨日は触れないようにしたのだが――。
いやうん。わかっていたが。あの2人多分風呂のあと下着着けてなかったからな。想像するな。といってもなんかいろいろしてしまうというね。古市がぱたりと寝た時にまあチラリと見えてはいけないところまで見えていた気がするし。運んでいる時の感じがね。うん。まあ吉野も……多分。だから。まあ触れなければ問題ないだろう。ってことがあって。
まあとりあえずいろいろ問題あるし。このままではなので早く1回家に帰らさないとな。一応2人も昨日の夜に言ってたからな。朝に一度家に寄りたい。と。
なので俺はいつもより早く起きて……眠いが頑張ったぞ。うん。
「おーい。起きてるか?吉野。古市。朝だぞ」
コンコン。
と、言いながら。2人が寝ている部屋のドアをノックした。
「……」
「……」
反応なし。ちょっと早すぎたか?と思ったが。まあギリギリだとな。ということで。
「開けるぞ?言ったからな……」
「……」
「……」
ガチャ。
反応を再度確認のち。ドアを開けてみると……うん。美少女?2人仲良く寝ていた。吉野は抱き枕役なのか。古市に完全ホールドされていた。ちょっと……今日は苦しそうな寝顔しているな。
「おい。朝だぞ。2人とも」
「—―うん?葛先輩の声?」
すると古市が動き出した。
「古市ー、吉野」
「ふぇ?なんで先輩居るんですか?」
うん。まず古市と目があった。そして古市の声で吉野も起きたみたいだ。
「昨日泊まっていたの誰だ?」
「って、な、なんで葛先輩部屋にいるんですか!?」
「2人ともが起きないからだよ。何回声かければいいんだよ」
「寝起き見ないでくださいよー。恥ずかしいし。いろいろダメですよー。もう」
古市がちょっと赤い顔をして布団で顔を隠しつつ言っている。
「いやいや、別に寝起きだろうといつも通りだろ?」
と俺が言った時だった。
「……先輩」
「うん?吉野も起きたか?」
ホールドから解放された吉野も起き上がり――。
「……起きたから出てって」
怖い。朝から怖いよー。吉野さん。うん。こういう場合は……大人しく……。
「……はいよ」
「夜空ちゃん。強ーい」
起こしてやったら女子に部屋を追い出されましたとさ。
それからしばらくして――。
吉野、古市が準備できたのか出てきて……3人で軽く朝ごはん食べて。ってパンしかなかったからな。まあ2人から文句はなかったのでセーフ。で、2人を家まで送りましたとさ。わざわざ送ったのは何故か明るいが家まで送れと。うるさくてね。
朝からいい運動して2人を送った後俺も再度家に帰ってきて制服に着替え学校へ向かった。いや、本当は送って行く時に着替えていてもよかったんだが……なんか俺だけ制服だとな目立つし。
っか、そういえば2人とも俺の服。体操着をそのまま着て行ったが……返してくれるよな?今日はいいんだが。体育のある日までに短パンだけは返してほしいな。2枚しかないのに2枚とも貸し出したからな。って俺が制服じゃなくても女子2人が体操服と目立つか……まあ終わったことだがな。
そして学校では2人にはまだ会ってないな。讃大とは朝から話したが……まあこれはいつもの事だ。
で、あっという間に放課後となって……。
教室を出ようとしたとき珍しい来客があった。
「—―あっ……」
「なんだよ吉野。めずらしいな。教室の前に来るとか」
俺が教室を出るとちょうど吉野が上級生の目を気にしつつ?こちらに歩いてきていた。
「……いろいろご迷惑おかけしました」
「うん?どうした?」
何か用でもあったのかと思ったら。頭をさげられた。って。いろいろ視線があったため。場所を移動。歩きながら。ということにした。
「で、急になんだよ」
「その、よくよく考えたら昨日は……と。先輩にご迷惑をと」
「だよな。なんか来て、泊まって朝からバタバタと。なかなかだったな。」
「あ、服は洗って返します」
「次の体育までには頼む」
「はい」
「っか、帰るよな?」
「あ、はい。放課後ですから。とりあえず早く先輩に一言謝っておきたかったので……」
歩いていたら下駄箱まで来たのでそのまま2人で話しながら学校を出た。
「っか、今日眠い」
「私もです」
「早かったからな。無駄に朝から動いたし」
「朝ギリギリでした」
「おつ」
「朝のバタバタは大変ですね。古市さんは余裕だったみたいですが」
「古市の方が家遠いんだかな……要領がいいのかしらんが。ってまだ古市は今日あれから会ってないな。って会うと捕まるとだからとっとと学校から消えよう」
「古市さんはどんな姿でも可愛いから」
「吉野は髪バッサリしたらな。いいと思うぞ」
俺は指でチョキチョキしつつ言う。
「だ、だから!髪切ろうとしないでください!そのジェスチャー禁止です」
まあチョキチョキしたくなるっていうか。吉野見てるとやっはこいつ普通に顔見えてるとかわいいかと。うん
「先輩?」
「あー、悪い勝手にイメージしてた」
「……変態」
「いやいや髪型だからな?」
「変態」
「それいったら、ノーパン。ノーブラでの朝帰りもだろ?」
「なっ!」
吉野が立ち止まった。そして周りをキョロキョロ。誰もいないのを確認しているのだろうか?ってあれ?冗談みたいな感じで言ったんだが……ってそういえばこれは触れないでおこうって俺自身も決めていた事だったような……。
でもちゃんと吉野の方は見たわけじゃないし……古市だけだからな。際どかったのは。うん。だから吉野はちゃんと付けてましたからー。とかの返事があるとか。思っていたのだが……。
「せ、先輩……な、なんで知ってるんですか!?」
「はい?」
「…………夜から……その……うん」
「いや、勘。うん。単なる勘」
「……ヤル。必ず……ヤル……キル!」
「まてまて。殺意がやばい!溢れてるから」
うん、黒いオーラです。
っか、マジでノーパンノーブラだったのかよ?って、つまり昨日の夜から朝家に帰るまで……体操服のみだったと?やっぱり古市のちょっと見えてはいけないあれは……って今こんな事を思っている場合じゃないか。
「……先輩。変な妄想禁止です」
「してないしてない」
「……体操服……返しませんよ」
「返せよ」
うん。それはないと俺困る。うん、学校生活で地味に困るからな?うん。
「……変態」
「貸してやったんだぞ?俺が貸さなかったらマッパだろ?」
「ふにゃああ!」
うん。吉野が激怒?寸前。壊れた?
でも、うん。まあ俺が悪い?
とか思っていたら。
♪♪〜
俺のスマホが鳴った。電話?らしい。
「吉野。タイムタイム。電話」
「無しです」
「電話だよ……って、古市か――もしもし」
吉野の攻撃を気にしつつ。スマホの通話ボタンを押す。
「あー、出た。葛先輩今どこですか?」
「帰り道だが?」
「なんでですかー!お手伝いはどうしたんですかー?」
「いや……今日はなにも聞いてないんだが……」
「……ほら!!讃大先輩。葛先輩聞いてないそうですよー」
ちょっと古市の声が小さくなったので……多分讃大が近くにいるのだろう。
「……あれー?あー吉野さんがいたから話さなかったか」
すると讃大の声が微かに……やっぱり讃大も近くにいるようだ。まあ今日は放課後すぐ吉野には捕まったが。讃大には捕まってなかったはずだからな。俺悪くない。
「葛先輩。今から戻ってきてくださいよー」
「……え?」
「作業が溜まってます」
「……俺生徒会じゃないからな?」
「わーん。葛先輩が手伝ってくれないー。わーん」
「泣き真似してもな」
「バレたかー」
「バレバレだって、電話してる間に作業できるんじゃないか?」
「葛先輩がいないとはかどりません」
「いやいや、讃大と古市で進むかと」
まあ学校からの帰り道。しばらく後輩と話しましたとさ。ちなみに……俺のとなりにいた後輩は後輩で待たされたからか。なんか変なオーラが出ていた気がしました。はい。
まあ学校にはもちろん戻るとかなく。いや今から戻ってもすぐ下校時間になるからな。なんとか古市の話を終わらせたのち。
吉野を家まで送って行きましたとさ。はい。終わり。
この日は1人で平和に過ごせました、
が。
翌日は……めっちゃ大変でした。
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