介護関係のあれこれ
ケアマネジャーって何してんの?
ケアマネジャー。
あなたの身内の誰かが介護を受けているならば、何か聞いたことある職業名だと思います。
何をしている職業の人だと思いますか?
何かたまに家に来て色々世間話して帰ってく、何しに来てんだかわかんない人?
はい、そうです。
多分、介護保険サービスを利用している人とご家族にとってみれば、実際に介護をしてくれるデイサービスだったり、ヘルパーだったり、福祉用具を貸してくれる事業所は介護をやってくれている人、という認識はされていると思いますし、感謝もされているのではないでしょうか。
その点、ケアマネジャーって家に来て介護を受けている本人や介護をしているあなたと何か色々話をして、ただ帰っているだけ、何をしているのかわからない。毎回次の月の介護サービスの予定を持って来てハンコを貰う、たまにケアプランていう介護の計画書を持って来て説明されるんだけれど当たり前のことを難しく勿体付けてるように書いてあるだけな気がする。
そう思っているあなた、ありがとうございます。
介護をするご家族がそう思っておられるのは、介護を要するお年寄りの状態が安定しているからです。
本当に本当にありがとうございます。
皮肉でも何でもなくそう思います。
できるだけ、ケアマネジャーが何をしているのかわからない状況が続くように、介護されているお年寄りの状態が少なくとも今の状態で安定するように、介護サービス事業所に感謝を伝えておきます。
実際にケアマネジャーがしている仕事というのは、ざっくりと言ってしまえば
『ケアプランと呼ばれる居宅介護サービス計画書を作成し、各サービス事業所に介護サービスの提供を依頼する』
ということになります。
居宅介護サービス計画書を作成するに当たって、アセスメントというご本人や家族の意向や生活するための環境の確認、介護を受けるご本人の出来る動作できない動作、やりたいことや何故それがやれなくなっているのかなどの原因の分析などを行った上で、ご本人とご家族が望む生活を居宅介護サービス計画書に書き、望む生活を実現するための目標を設定し、その目標を達成するための介護サービスを各サービス事業所にどれくらいの頻度で依頼する、というように居宅介護サービス計画書を作っていきます。
この居宅介護サービス計画書の内で必要性があって利用する介護保険サービスと位置付けられ、事前に各月ごとの提供予定を書面で伝えられた各介護サービス事業所は、初めて利用者の利用料のうち9割を介護保険給付として受け取ることができるようになります。
もちろんケアマネジャーが勝手に居宅介護サービス計画書を作る訳ではなく、アセスメントでご本人、ご家族の意向を聞いた上で作成しています。作成した居宅介護サービス計画書はご本人の署名、捺印を頂いた上で各介護サービス事業所に交付しています。毎月、次の月の介護サービス利用予定(サービス利用票)もご本人、ご家族に確認してもらい捺印をいただいています。
毎月ケアマネが来るのはこのサービス利用票を皆さまに確認してもらうためなんですね。
また、居宅介護サービス計画書は一度作れば永久にそれでよし、というものではありません。ご本人の状態が変わった時には新しくその時の状態に合わせて(当然アセスメントした上で)作り直す必要があります。
また、居宅介護サービス計画書自体、内容に「介護サービスやその他の資源を利用することで半年後、ご本人はこのような状態になっている(短期目標)」「一年後、ご本人はこのような状態になっている(長期目標)」という目標を設定しています。
毎月この目標を達成するための適切な介護サービスが提供されていたかどうかを確認する作業(モニタリング)をケアマネジャーは行っています。
毎月訪問して世間話をご本人とご家族としているというのは、このモニタリングを行っているのです。
という訳で皆様、ケアマネジャーが毎月何か来る、というのも理由があることですので邪険にはしないで下さいませ。
今回の話のまとめ
●ケアマネジャーの仕事は居宅介護サービス計画書を作ること
(在宅のケアマネだけでなく、施設のケアマネもそう)
●居宅介護サービス計画書に記載された介護サービス事業所は介護保険から給付を受けられるので、その事業所を使うと1割負担(人による)で利用できる
●居宅介護サービス計画書には期間を決めた目標設定がされており、その目標達成のために介護サービスを利用している
●居宅介護サービス計画書に記載された目標達成のためのサービス提供がなされているかどうかケアマネジャーは毎月確認している(そのためにお宅を訪問している)
●次の月の介護サービス利用の予定(サービス利用票)をご本人、ご家族に確認を取ったら各介護サービス事業所に予定を交付している
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