第9話 買い物して
昼ご飯の満腹感を感じながら俺達は今日買う物の確認をしていた。
「アロ今日買うものは?」
「はい、うちの料理人が調味料が底をつきそうだと言ったのでその買い出し、そしてメイド達の掃除用具が少なくなってきているのでその補充。買うものはそれだけですかね。あとは館の皆に手土産を買えばいいと思います。」
「そうか、それなら別行動をしなくてもいいな。」
「そうですね、ではまず掃除用具から買いにいきましょう。」
俺達はまず掃除用具の売っている家具屋に行き掃除道具を買うために店の中に入った。
ここら辺は俺の専門外だから、アロとコーネリアに任せるか。
二人が買う掃除道具を決め会計を済ましたら次は、調味料を買うために食材市場という長い街道に沢山の店が出店しているところに買いに行った。
「おぉここも結構賑わってるな。」
「そうですね、ここは観光客が来るより、この街に住んでる人たちが来てるって聞いたので人が多いですね。」
「確かに、この人数でいったら周りから目立つし二手に分かれるか。」
俺がそう提案し、俺とネフィラ、アリアチームと、アロとコーネリア、マルコチームの二つに分かれた。
「じぁ二時間後ここにまた集合だ。それと各々目立ちすぎないように。」
今いる噴水を集合場所とし、各自のお買い物が始まった。
〜〜アロ・コーネリア・マルコ〜〜
「さて、私たちは食材と、調味料の方を調達しに行きましょう。ほら、マルコそんなとこで縮こまってないで行きますよ。」
「うぅ、俺もオヤジと一緒かよかった。」
マルコはエクステティアと一緒に行動をとることができず、先ほどから道のど真ん中で四つん這いになっていた。大きな人(?)がど真ん中で止まって『おゥ〜』と、号泣しているそんな姿を見て、ネロもコーネリアも正直ドン引きな状態だった。しかし急に顔を上げ、
「だが!ここでいい食材を買うことが出来たらきっとオヤジも褒めてくれるはず!さ、二人とも早く行くぞ!」
2マルコは先程の落ち込みようが嘘のように元気になり、食材市場へとくりだした。その言動にコーネリアもアロもため息をつきこの先を心配しながらマルコと同じように向かっていき、まずハーブや薬草などを売っている店に入った。
「一番と、五十七番の薬草をお願いします。」
「はいよ!食用のやつで合ってるかい?」
「はい、それでお願いします。」
この世界で調味料というのはハーブなどの薬草のことを指し胡椒や塩などの香辛料は、高級品として位置付けられており、一般的な商店には売っておらず金持ちの娯楽飯として普及されている。
「じゃぁ全部で100ゴールドだな。‥‥‥よし、ちょうど100ゴールド毎度あり!」
アロは薬草を売ってくれたおやじにお金を払い次の目的のために店を後にしようとするが、店のおやじが呼び止めた。
「あぁ、そうそうあんたは店の前に立っているあのお兄ちゃんたちがいるから大丈夫だと思うが、最近女の人を狙った誘拐事件が多発してる。あんたみたいな別嬪な女は気をつけろよ。まぁ、お人好しのおじさんからの助言だと思って頭の片隅にでも置いといてくれ。じゃまた来てくれよな。」
「そうですか、ありがとうございます。覚えておきますね。」
アロは店をあとにしマルコとコーネリアと次の店に向かったのだが、先程言われた助言が少し頭から離れないでいた。
(店の方に言われたこと我々には関係ないことだとは思いますが、一応ご主人様に今ご報告した方がよろしいでしょうか?んー悩みますね。まぁ、集合までにあと一時間ありますしご主人様に会った時に考えましょう。さて、次は館のみんなへのお土産ですねどこに売ってるのでしょう?コーネリアに聞けばわかでしょうか?)
アロは次に買うもののことを考えながら言われた助言を脳の片隅においやっていったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます