第24話 試合終了

ピッ、ピッ、ピーーーーーーーーー!!


「試合終了!!4−1で、日本快勝!!」


「いや〜、すごい試合でしたね」


「そうですね!私も、数多くの代表戦を見てきましたがこんな試合は初めて見ました!」


傑がフリーキックを決めた後、フランスは再びアランを中心に攻めたが傑やDF陣に止められ、傑の圧倒的な技術で簡単に運ばれ、最後は佐伯に決められた。


「ありがとう、傑」

アランが、やられたよと言いながら握手を求めてきた。

「ああ、久しぶりにできてよかった」

握手をし、讃えあった。


「今度、食事でも行かないか?」

「食事?」

「ああ、それぞれの家族を連れて一緒に行かないか?」

そういうことか。


「わかった。返事は後でするよ」

「いい返事待ってるよ」

そう言って、コートを出て行った。


「スグルと言ったか・・・・」

フランスのDFが一人、やってきた。

「そうだけど・・・・・」

この人確か、CBの人だよな。


「今回は、全く通用しなかったが、次は止める」

「ああ、またやろう」

それだけ言って、コートを出て行った。




「やったね傑」

佐伯が、田中を連れ、やってきた。

「ああ、お疲れ」

「なんか、物足りなさそうだね」

田中が、伺うように聞いてきた。


「ん?ああ、少しね」

フランスは、世界でも強豪国に入るのだがそんな相手でも傑には物足りなかった。

「そ、そうなんだ・・・・・」

田中にとっては、フランスは勝てると思っていなかった相手だけに今回の結果には驚きしかなかった。

「まあ、とりあえず戻ろうぜ」

三人は、控室に戻っていった。



「みんな、お疲れ」

監督も、今回の結果にはご機嫌だった。

「今日の試合に関して私からなにも言うことはないが・・・・・」


「三条、このチームで”世界”取れそうか?」

単刀直入に聞いてきた。

世界か・・・・・・。


「まあ、いけるんじゃないですか?」

「聞いたかお前ら、取りに行くぞ”世界”」

「「「「おう!!」」」」


ミーティングを終え、みんな好き好きに話していた。

「三条やったな!!田中との一連の流れ上手くいったじゃん!」

「お前、とんでもないな!!」

傑は、チームメイトからもてはやされていた。


「田中がよくやってくれたんですよ」

そろそろウザくなってきた傑は、田中に矛先を向けさせようとした。

「え!?」

傑の思惑が通じたのか、田中は驚いた顔を見せた。


「だよな!!」

傑にむらがっていたチームメイトは、一斉に田中の元に向かった。

「あ、あの、その・・・・・・・」

さすがは田中、慣れてなさすぎる。

だが今回は、本当にすごかった。

田中の眼は本物だ。


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