第9話 世界が知った真の天才
紅白戦が終わり、正式に契約を結んだ傑は、成績を出していないにもかかわらず、いきなり100億で契約を結ばれた。
「え、なんて?」
「だから、100億だって」
遥は、傑から聞かされた契約内容に頭が追いついていないようだ。
「生涯賃金?」
「年俸だよ」
「一年で100億????」
「だからそう言ってるじゃん」
「傑ってそんなすごかったの?」
「じゃないとここまできてないって・・・・」
よほどのナルシストかバカか、それとも本物しかいきなりスペイン最高のクラブに移籍しようなんて考えない。
「なるほどね〜」
「よくわかってないだろ」
「当たり前じゃん!100億だよ?100億」
世界のトップ選手たちは、倍以上もらっている選手もいるが、それでも大金だ。
「だって、ついこないだまで高校生だよ?」
それもそうだ。高校生がいきなり年収100億とか言ってきたら笑いたくなる。
「まあ、でもそれなりの働きは求められているからね」
そしていきなりこう切り出した。傑にとっては、こちらが本題だった。
「遥、これからもずっとそばにいてくれ」
「え!?そ、それって・・・」
まだ、そういう年ではないため、明言は避けたが、そういうことだ。
「え?そんないきなり・・・・」
「だめか?」
「え、いや、ダメじゃ無いけど・・・・」
じゃ、じゃあ。と条件を出してきた。
その条件に、わかった。と一言返してその話は終わった。
そして、1年後。
「ゴ〜ル!!!!」
「「「「「「わあああああああ!!!!」」」」」」
スタジアムに大きな歓声が鳴り響いた。
「7ー0!スペインリーグ最終節、今まで圧倒的な強さで勝ってきたマスフェルトが、勝てば優勝が決まるこの試合、7−0で圧勝しています!」
「なんと言っても、この人!!スグル・サンジョウ!この試合だけで、ハットトリックに4アシスト!全てのゴールを演出し、得点王争いでは、2位と圧倒的な差で勝っています!DF陣を翻弄するその姿は、まさに『悪魔』!」
ピッ、ピッ、ピ〜!!
「ここで試合終了!!そして、マスフェルトの優勝が決定!!そして今大会のMVP、得点王が決まりました!!両者ともにスグル・サンジョウが掻っ攫っていきました!」
この結果を見て、スペインのサッカーファンはもちろんのこと多くの国々、特に日本では大騒ぎだった。
そして、三条傑を知るものは特に驚いていた。
猛は、もちろんのこと佐伯兄弟、特に弟が驚いていた。
傑のスペインでの活躍は、日本では報道されなかった。
公安が、裏で手を回していたからだ。奴らの手がかりを掴めないまま世の中に傑の顔を晒して仕舞えば格好の的だからだ。
だが、傑が日本を出て1年ほど経った時、ようやく手がかりを掴んだ。
それにより、傑の顔が世間に知れ渡り、騒ぎとなった。
そして、1年後、オリンピックの1年前から、新たな物語が始まる。
「こちら東京国際空港には、多くの報道陣が集まっています。そのわけは、今日この日、あのスペインの強豪マスフェルトを2年連続優勝に導き、MVPと得点王すらも勝ち取った、三条傑選手が日本に一時帰国ということで、多くの報道陣が詰め寄せています」
それはまるで、2年前、佐伯隼人が帰国した時以上の盛り上がりだった。
前回と違うのは記者会見がないということ、それは帰国した彼には、家族がいたため、傑が断ったからだ。
遥の出した条件を2年連続で達成した傑は、1年目の翌年に遥と籍を入れた。
関係性は、変わったが、今までも一緒にいたため大きく変わったことはなかった。
空港を出て、美咲の元へと向かうため車に乗る。運転は、マネージャーがしてくれている。
「やっとオリンピックだね」
「そうだな。いい選手がいるといいけど」
そんな会話をしながら、目的地へと向かった。
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まだ終わりません!終わる感じの内容でしたが。まだまだ書きたいことがあるので、構想がある程度できるまで、2日ほどください!
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