　翔子さんが帰ってきた。彼女の手にはコンビニ袋が握られていた。

「さ、ご飯にしよ！」

　仕事終わりだというのに疲れを感じさせない明るい声だった。

「あの、俺」

「ご飯食べちゃった？」」

「いや、そうじゃなくて。飯まで用意してもらって悪いです。そろそろ帰ります」

　留守番している間も罪悪感でいっぱいだった。この罪悪感を埋めるためにコーヒーを沢山飲んでしまった。カフェインの取りすぎで少し、クラクラする。

「え〜、良いじゃん。お姉さんに付き合ってよ。そう言えば、健斗は一人暮らし？」

「そうですけど」

「なら、一緒にご飯食べよう」

　結局、俺は翔子さんと食卓を囲んだ。コンビニ弁当を二人して美味しく食べて、くだらない話をする。そう言えば、誰かと一緒に食事をするのは久しぶりだった。

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