第十八回 規則的な週休二日制。


 ――月火水木金は平日という区切りで、土日が週末。学園は、週末はお休み。



 このエッセイも十八回を迎えた。だから、ここからは末広がりとなるクラブ。今は定着する週五日のクラブ活動。……その中で繰り広げられる僕と都築つづき君の活動、その内容も。


 今の活動のスタイルは、……体操着。

 お互いのフォルムが確認できるようにと、制服よりも体操着となった。



 その場所は、アトリエ。芸術棟の二階に位置する。かつては開かずの場所だったけれども、ここで『天使のうたたね』が描かれたことがキッカケとなって、オープンとなった。


 そこで描かれた天使たちは、千佳ちか先輩と梨花りか先輩。

 この二人の十三歳の頃が描かれている。つまりは十三歳の肖像画なの。


 飾ってある。僕は毎日、顔を合わしている。そのアクリル絵と……そして感謝。その思い溢れつつも、この場所で今日も描いている。思えば、千佳先輩が令子れいこ先生の絵のモデルを引き受けてなかったら、このアトリエは開かずのまま……


 僕はアトリエの存在も知らないまま。……アクリル絵に辿り着かなかったと思う。であるなら、僕が今生きている意味は、身が震える程、込み上げてくる描きたいという思い。



 ちょっと泣けてきちゃって……


「どうしたの?」

 と、心配そうに都築君が僕の顔を覗き込む。眼鏡の奥にあるその涙をも。


「な、何でも……目にゴミが」


「あっ、擦っちゃ駄目、目薬……持ってるから」


 目薬は基本、ビタミン剤だから……眼鏡を外して、素顔を見られる。それも、彼の膝枕で……「何かこれ、恥ずかしいね」と僕が言うと……「あっ、動かないで、じっとしてて……葉月はづき」と、ドキッとしたの。「ちゃん」が消えた僕の名を声にする都築君に。



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