第5話 動き出すE
Aテント、今日脱落者となった月山礼。
この、くそガキめ、アリス。わたしが死刑から逃れるためには生意気を当てたすでに脱落しているB、そして威圧的と負けず嫌いを当てたEを脱落にしなければならない。そのためにはまだ生存しているC、Dと組む必要がある。
すると小さな人影が見えた。こんな時に誰よ。アリスだった。
「やあ、脱落者の礼」
「このっ…」
「でも一つは当てられたじゃないか、君にしては上出来だね」
「アリスぅーっ」
「僕としたことが、独裁欲が勝ってしまったよ、久しぶりだね、生きてるのを実感したのは」
「ガキが調子に乗るな!」
「黙れよ敗北者、君はそのガキに負けたんだよ」
「絶対に負けさせてやる…」
「そうだねぇ、君は光か未来に頼ることしかできない憐れな存在だからね、手足にしかなれないね」
そう言い残すとクスクス笑いながら去っていった。屈辱、歳下に馬鹿にされ命までかかっているのにもかかわらずまるで楽しんでいる。このアリスは狂っている。だがその油断のおかげで本性をばらしていることにも気づかない哀れなアリスだ。わたしに回答権がなくても未来か光に伝えればいい。このアリスは狂っている。狂気的と。
Bテント前ではいじめに近い行為が行われていた。
「海利、君が当てられたのは光からドМ、礼から忠誠心が高い、変態だったな」
アリスは海利の首を絞めつけながら話す。もはや歳など関係ない。
「ぅっ…ぐぅあ…」
「いくらドМだからって死にたいレベルの快感なんて求めていないだろう?それに死んでしまえばもう快感を味わうことはできないぞ」
ゾクリッと海利は震えだした、快感を味わっているのかもしれない。
「光を潰さない限り死刑は確定だぞ?僕に従え」
「でも私は礼に従うって…」
締め付けを強くするアリス。
「君は馬鹿か?脱落者に従って何の意味があるんだ?まだ礼に付くのか?忠誠心が高いのは認めよう、だが僕に付くのは礼を裏切ったことにはならない、なぜならもう敗北しているからね、それとも死刑にされたいのかな?」
「うっ…私が好きなプレイは死刑ではないわよ」
「だろう?なら僕が君を支配してあげよう」
「支配?」
その言葉に笑みを浮かべる海利。
「僕に従順に従え、そうすれば君の望み通りに飼いならしてやろう」
「うっ…くっ、でも…」
「以前の礼と今の礼は別人だ、もう敗北した礼に力などない、礼より僕のほうが強かったんだよ、君はただ誓う相手を間違えた、もう以前の礼はいない、分かったね?」
徐々に首を締め上げる。
「は…ぃ…」
首から手を離すとストンと海利は倒れこむ。
「よし、いい子だ、僕の指示に従ってもらうよ」
アリスは完全に海利を掌握した。
今日は未来ではなく礼のテントに向かおうとした矢先、礼から逆に表れてくれた。
「おう、礼じゃねぇか、ちょうど行こうとしてたぜ、アリスを止めねぇとお前も死刑確定だぜ?」
「光に頼みがあるわ、アリスは狂ってるわ、狂気的よ」
考える、アリスと礼が繋がっている可能性はないだろうか?今日の投票結果を見てほぼつながりはないとみていいとは思うが。
「あたしと同盟を組む気はないか?」
「もちろん組むわ、何としてもアリスを潰してもらわないと困るのよ、未来はわけわからない投票してるし、未来より先にアリスを潰しましょう」
「その言葉、信じていいんだな?」
「もちろんよ、入ってる保証はないけれど狂ってるのは確かよ」
「なら今日はアリスは3枠入れれるが二枠入れる、もう一つがわからない」
だが待てよ、仮に狂ってるだとして、自殺願望者は他のプレイヤー、アリスしかいない、だがアリスは本性措置ポイントで本性を隠した、あたしに当てられるのを待ってあたしに一位を取らせようとしているのか?ポイントを温存しておけばもっと早くゲームが終わる。となるとあたしと未来が生き残りこのゲームを永遠に続けさせるのを阻止した一手ということだろうか。
「助かった、狂気的一面は見たことがなかったがつかめない性格をしているのは確かだな、つかめない、もあり得るか、だが無駄にポイントは減らせないからな」
アリスはあたしと未来を二人きりにすることを完全に阻止するだろう。あたしがアリスの立場ならBの海利を使ってあたしを偵察させるだろうな。
「礼、多分海利はアリスの下についてると思うぞ」
「でも忠誠心が高いから問題ないわ、でもデータ自体信用できないところもあるのよね」
「とりあえず未来のテントで作戦会議だ」
「あ、おはようございます」
「おう、おそらく今日で3対2の陣営が完成された、礼の威圧的と負けず嫌いは昨日の時点でわかっていたがあたしは未来に投票した」
「なんで私に投票したんですか?」
「おそらく追加ルールでポイントを使った何か有利なルールが追加されると思ったからだ、実際追加されたしな、あたしは脱落して未来に本性を一つ隠させるのが狙いだったが今回の追加ルールで希望も見えてきた、相手の本性をランダムに暴かせるルールが追加されたからな、ポイントは5ポイントと大きいもののこれは当てたことに含まれないから未来がアリスに使って一位になってもアリスは死刑対象にはならない、だがあたしは海利の本性を一つ当ててしまっているからな」
「アリスを生かす価値はないわ、危険よ、それになんでわたしの本性分かってて光は投票しなかったのよ」
「あたしがお前に投票したら脱落対象がアリス、海利、あたしにと3人になっちまうぜ?今みたいに同盟することもなくなるだろうしな」
「わたしを貴方たちの陣営に入れるためわざと投票しなかったのね?」
「そういうことだ、そしてあたしが単独行動をしていた時に気づいたがこの地一帯に目でとらえるには小さすぎるが小型カメラが無数に設置されていた、それに日によって場所が変わっている、ということはだ、22時以降は回答台を終えてからトイレ以外外に出ることを禁じられていることから夜に無数の小型設置カメラを誰かが動かしている、この五人のメンバーの誰かなのかそれとも五人のメンバー以外の誰かがだ」
と、話しているとがさっと声が聞こえた、誰だ?
「あら、海利じゃない?貴方もこちらの味方よねぇ?」
すっと走って去って行ってしまった。
「もうアリスに下っているな」
「あーりーすーっ、海利も裏切り者が」
礼は怒りの表情を出すがこればかりは仕方ない。さんざん使いまわした海利には特に、さっきの話聞かれたか?
「アリスはあたしを潰しに来るだろう、海利の本性も当てた上に未来は全く攻めないから潰す理由がない、未来はパスを選択してくれ、できるだけポイントを温存してほしい」
「はい、わかりました」
久しぶりに礼を交えて食事を、アリスには一応持って行った方がいいのか?海利は大丈夫なのだろうか。
「アリスー」
「光か、ようやく邪魔者は排除できたね、ふみゅ、今日も豪華だ、はむはむ」
「一応敵同士なのに持ってきてるんだから感謝しろよ?」
「もちろん礼を言うよ、お詫びに今日は君に入れるとするかな」
「恩を仇で返してるけどな」
「よく意味が分からないな、負け犬は使えているかい?」
「負け犬?礼のことか?」
「確かそんな名前だったね」
馬鹿にするようにそんなことを言う。
「味方にはなってくれてるぜ」
「こっちの犬は微妙だね、君か未来が下ってくれれば頼りがいがあるんだけどねぇ」
人を犬扱いするな。
「2対1、いや、3対2だから数的にはあたしたちのほうが有利だぜ、個々人全体ならお前が飛びぬけてるけどな」
「せいぜい楽しませてくれたまえよ、もうバレてるだろうけど久々に生を実感しているよ」
そういうとひょこっとテントに戻ってしまった。消去法で一つは確定しているんだがもう一つは合ってるかわからないからな。
22時、今日から回答台へ立てるのは3人となる。Cから順に答えていく。明日どうなっているのだろうか。
翌日
Cは昨日言った通りパスを選択。
DのあたしはEに本言及で自殺願望者、狂気的、自殺願望者は当たりだが狂気的は外れだった。
EはDに本言及、天才的、目が良い、天才的は当たりだ。目が良いは外れだが昨日の話は海利を伝ってアリスに漏れている可能性がある。
途中結果
A ポイントなし
B ポイントなし
C 2ポイント
D -2ポイント
E 0ポイント
偽性格
A お淑やか
B 暴力的
C お題なし
D 無気力
E 不思議ちゃん
本性
A 生意気 威圧的 負けず嫌い (BまたはEが一位で死刑確定)
B ドМ 忠誠心が高い 変態 ドS×挑発的×暴力的×殺人的×(AまたはDが一位で死刑確定)
C 優しい ??? ??? いじめっ子×人見知り×創造的×家事が上手い×ボクッ子×多重人格者×マイペース×
D 男喋り 天才的 ??? 中性的×弱気×病弱×姉×妹×マイペース×視力が良い×
E 独裁的 自殺願望者 ??? ??? お嬢様×貧乏×冷静×嘘つき×弱気×メイド×演技派×プライドが高い×毒舌×理系×文系×運動神経が良い×偽物×孤独×二重人格×狂気的×
6ポイント 自分の本性を増やす
5ポイント 一人を指名しランダムに暴かれていない本性を暴く
-6ポイント 自分の暴かれていない本性を一つ自動公開
脱落者が出て初めてパスが選択されました、残った人数は3人、よって3日後、このゲームは強制終了となりその時点で2人以上いる場合、全員強制死刑となります。
なに、ポイントによる追加ルールはないがポイント以外の追加ルールはまだ存在していたのか、それにあと3日だと?あと3日で決着をつけないといけない。あたしと未来が生き残り、永遠にゲームを続行する選択肢はなくなった。
だが、仮に誰かが一位を取る、一位を取ったプレイヤーは帰されるのか?こんな秘密裏にゲームが行われていることが広まれば大騒動が起きるのではないか?
3日後、誰が一位をとってもここにいるプレイヤー全員が死ぬ未来しか想像できない。これは他のプレイヤーも感じているのではないだろうか。
ポイントは昨日と変わらず変動なし、
しかし本性があたしとアリスが一つずつバレた。あたしは完全に追い込まれた。天才的な自覚はないがなにを基準にしている?アリスのほうが天才的そうだが。テストの点数もだいたい50点を取るように調整しているし100点を取らないようにしているはずなんだがな、目立ちたくないしな。未来に天才的を本言及してくれれば希望がつかめたんだがまだ問題ない。今日と明日耐えられればな。
アリスは実は自殺願望者だったか、なら一つ、アリスの本性がわかったかもしれないが今日は未来に入れよう、ポイントを貢ぐために、どちらにしろあたしは当てられれば脱落だ。賭けになるな。
Aテント
アリスが自殺志願者?これは意外だったわ。そう考えているとガサっと物音が聞こえた。この小さな、アリスね。
「やぁ、敗北者、光に狂気的でも伝えに言ったのかな?光の手にも足にもなれないようだけれどね」
挑発的な態度は無視よ。
「あら自殺志願者のアリスじゃない、そんなに死にたいなら自ら自分の本性だと思うものを光にさらせばいいんじゃないかしら?こんな回りくどいことをしないでわたしに教えに来なくても」
「僕は別に教えに来ているつもりはないよ、君みたいな生意気な人間を馬鹿にするのが面白いからさ」
「なんだとっ!」
アリスが近づいてくる。
「君のおかげで生きてる実感というものが湧いてくるからね」
アリスに恐怖心を覚えるわたし。
「未来は未知数だけど光とはいい勝負ができそうだ、それに、未来はたとえ答えが分かっていても僕には本言及をしてこない、するとしても間違っているもう出ている回答を言うだろうね、それにあと三日で二人以上残っていれば確定死刑、理想としては僕一人で勝ちたかったんだけどねぇ、未来と僕を残すのも選択肢かな、確実に死ねるからね、もちろん君たちもだよ」
わからない、アリスの考えてることが理解できない。矛盾している。
「勝ったら貴方は死ねないわよ、死にたいんじゃないの?」
「もちろん、でも最後くらい見せつけたいじゃないか、僕のような人間にも希望があると、威圧的な君にも、忠誠心の高い海利にも、優しい未来にも、そして天才的な光にも打ち勝つ能力があると」
アリスの言動から見えない何かと戦っている。しかし矛盾点は多い。ワードはもしかすると矛盾?
「最後くらい完璧な死に方をしたいところだよ」
それだけ言うと鼻歌を歌いながらBテントのほうに向かっていった。
アリスの容赦ない鉄槌が海利を襲う。声のトーンが低くなり
「なにが目が良いだ、まったく違うじゃないか、未来ともかすりもしない、忠犬にもなれないのか、もういい、使えないな」
苛立つアリスとビクビクと震える海利、立場は圧倒的だ。
「残りは3日になってしまった、光を潰した後にじっくりと未来を潰す予定だったが未来のパスの影響でそれもほぼ不可能じゃないか」
「もう一度チャンスを」
「無能にチャンスを与える時間なんてないのだよ」
「私は何をすれば…」
「邪魔だ、消えろ」
「そんな」
「それが嫌なら未来を僕の元に加えるよう全力を尽くすことだな」
Cテントでは礼、未来、あたしが集まり作戦会議が始まった。
まずは今朝、礼がアリスと会い、矛盾した会話をしていたことを暴露する。
「ほんとに生意気よ、あのアリス」
「そんなことがあったのか、だがそれなら矛盾のワードは大きくあてはまる、それにアリスの行動は二日目から不可解だ」
「不可解?どういう意味よ」
「自殺願望者は確定している、だがこのゲームのルールにパスを連続で3回使用すれば強制死刑というルールもあったな、なぜそれをしなかった?」
「言われてみれば確かにそうね」
「なにか裏がありそうですね、それに一位で勝たなければという意思も感じられます、ここにいるプレイヤー全員に恨みがあったとか完璧主義者とかあり得ませんかね」
恨み、完璧主義者か、だがあたしはアリスと会ったことはないし未来が恨みを買うようなことをする人間にも見えない。
「いや、恨みの線は捨てよう、タイムリミットはあと3日だ、それにあたしは-2点、下手に入れれば-6ポイントになり強制的に最後の本性が自動公開させられて即脱落だ」
「なら今日は私が光さんにマイペースを打ちます、またパスをしたら何か追加ルールが増えそうですし」
「そうなるとあたしはアリスも光も二枠残っているが光にポイントを貢ぐ、もちろんアリスの本性を探るためにだ、あたしの計算では最終日に一つでもアリスの本性を自力で当てられれば光がポイントを使い最後のアリスの本性を暴くことができ、これは光が本言及で言い当てたことにはならないから犠牲者は0ということになるがアリスに最後の一つを当ててもらう必要がある」
「ということは貴方自分で自爆するって言うこと?」
「ああ、そうだ、問題はアリスがどちらに入れるかだ、安定して全滅を狙うなら未来に、勝ちを譲らないのならあたしに入れてくるだろう」
今日のアリスの回答で事が大きく動くことだろう。
私は考える、光先輩の言っていたことを、正直最後まで完全に理解できていたかと言われれば答えはいいえだ。でも、光先輩が一つでも性格を当ててしまえばそれは光先輩のプラス点、私が5ポイントを使ってアリスさんの本性を暴いても私と光先輩が残ってしまう。三日しか猶予はない、詰みだ、一人勝ちよりも恐ろしい全滅が待っている。
すると意外な人物から声がかかった。海利先輩だ。
「あら、未来じゃない」
「あ、こんにちは先輩」
「このゲームで全員が助かる方法があるわよ」
いかにも怪しい、多分アリスさんの刺客とみて間違いないだろう。
「どういう方法ですか?」
「アリスは自殺願望者よね?だから今日からパスを使う気よ」
「アリスさんと繋がっていたんですね」
「…でも大丈夫よ、光は未来にポイントを入れるんでしょ?だからアリスは脱落してくれてあなたが光を暴く、もうだいたい検討はついてるんでしょ?」
「それならポイントを使って光先輩を暴くってことですか?」
「そうよ、でも未来に勝たせるのも悪くないからってことで本性だと思われるワードを聞いてきたわ」
「教えてくれるんですか?」
「もちろんよ、さっさと終わりたいでしょ、まともに食べれてもないし、思い当たる節で言えば光、男らしいわよ」
その単語に唖然とする、光はどちらの光なのだろうか、光先輩と因縁でもあるのだろうか。それとも光闇の光なのだろうか?それよりも驚きが男だ、どこか男らしさがあっただろうか、確か初めて会った時急に態度が変わって僕口調になっていた。でもアリスさんの罠の可能性もある。真に受けずに明日報告しよう。まず今日パスを使う保証はどこにもないのだから。
「ありがとうございます、海利先輩」
礼をして今日はテントに戻ることにした、これでアリスさんがパスを使えば信憑性は上がるのだけど。
「おいアリス、飯だぞ」
「やぁ、光かい、感謝するよ、はむはむ」
「あと三日しかないな、お前は自殺願望者だから全く焦ってないんだろうけどな」
「これでも焦っているんだ、さて、本当にどうしたものかねぇ、頭がパンクしそうだよ」
「ほんとに死にたいならパスを選んでくれてもいいんだぜ?」
「その手もあったね、まだ間に合うか、考えておくよ」
そう言い残すとひょこりとテントに戻った。
22時、回答権はあと3回、最も重要なのはアリスが誰を選ぶかということ。一番最悪なパターンは未来を選んでどちらも当ててしまうことだ。だが、それに関してはどうしようもない。
Cから順に回答台へ上がる。あたしも上がり、明日を待つのであった。
翌日
CはDのあたしに本言及マイペースだ。ここまではいい。
そしてDのあたしはCに本言及で、矛盾、完璧主義者と入れた。どちらも外れで追記事項なしだった。
問題のE、Cに対して仲間思い、鋭いと来た、どちらも外れでほっとしたが追記事項があった。鋭いプレイヤーが他にいるため外れ。明日あたしは脱落するだろう。アリスは未来とあたし、両方を潰す気だ、一切の手加減はない。今日あたしがアリスの 本性を最低でも一つ当てなければおそらく全滅かアリスの勝利だろう。
途中結果
A ポイントなし
B ポイントなし
C 5ポイント
D -3ポイント
E -2ポイント
Cはポイントを使いませんでした。
偽性格
A お淑やか
B 暴力的
C お題なし
D 無気力
E 不思議ちゃん
本性
A 生意気 威圧的 負けず嫌い (BまたはEが一位で死刑確定)
B ドМ 忠誠心が高い 変態 ドS×挑発的×暴力的×殺人的×(AまたはDが一位で死刑確定)
C 優しい ??? ??? いじめっ子×人見知り×創造的×家事が上手い×ボクッ子×多重人格者×マイペース×仲間思い×鋭い×(他のプレイヤー)
D 男喋り 天才的 ??? 中性的×弱気×病弱×姉×妹×視力が良い×マイペース×
E 独裁的 自殺願望者 ??? ??? お嬢様×貧乏×冷静×嘘つき×弱気×メイド×演技派×プライドが高い×毒舌×理系×文系×運動神経が良い×偽物×孤独×二重人格×狂気的×矛盾×完璧主義者×
6ポイント 自分の本性を増やす
5ポイント 一人を指名しランダムに暴かれていない本性を暴く
-6ポイント 自分の暴かれていない本性を一つ自動公開
ポイントではCの未来が暴かれていない本性を暴くを使える圏内に入った、DとEは-ポイントだがむしろこの二人にもうポイントは関係ない。
本性面では明日、あたしがバレて脱落するだろう。あと2日、攻めのアリスからしてあたしを残すなんて選択肢は恐らくない。
あたしたち礼、未来の三人はCテントに集まる。今日はアリスに礼は会わなかったらしいが昨日未来は海利にあったという。話によると昨日の時点ではアリスはパスを選択するつもりだったらしくアリス自信が本性を当ててほしいため光、男というキーワードを持ってきた模様。
このキーワードは恐らく誘導だろう、あたしの名前も光、あたしと因縁があるようにも思わせることができるし光を意識させることにより正反対の闇を意識させることができる。または類義語扱いに入るであろう希望、と光というワードはあたしたちを混乱させるために用意した隠し札だろう。男に関しては僕口調の一面と意外性を駆使して言わせる作戦だろうか。ただ急に男と言われるとアリス自身の見方が変わりこれまでの作戦を破壊するにはもってこいのキーワードだ。だがこれは逆にヒントも得ている。キーワードは光と正反対の闇ではないにしろ暗い過去があったという可能性は出てきた。
「どうするの?明日は貴方も脱落でしょう」
「そうなるな、だがアリスは未来を欲しがるだろうな、なんとしても未来と接触してくるはずだ、どちらか未来につきどちらかがアリスを監視する、これでどうだ?」
「わたしは監視のほうがいいわね、あの子おかしすぎて太刀打ちできないわ」
「よし、分かった、ならあたしが未来を護衛しよう、なるべくお互い気づかれないようにな」
Bテント前
アリスは海利に命令する。
「未来を見つけてくるんだ、それくらいのことできるだろう?」
「わ、分かったわ」
「ここに連れ出せ、今すぐにだ」
勢いよくアリスが言うと、海利は指示に従う。
一向に海利が帰っていく様子がなく数時間後、ようやく帰ってきたが未来はいなかった。
「何をしている?僕の言うことが聞こえなかったのか?何時間待たせたと思っている」
「探し回ったけどどこにもいないの」
「この役立たずが、どいつもこいつも…やはり任せるべきではないな、僕は証明しなければならないんだ」
「何を証明するの?」
「部外者は黙れ!君に僕の何がわかるというんだ」
「なにか悩み事?」
「僕は黙れと言ったよね?僕に逆らう気か?」
「……」
「もう僕に付きまとわないでくれ、未来を見つけるまではね」
それだけ言うとアリスは自分のテントへと戻った。
「アリスー」
「やぁ、光かい、まさか光と一騎打ちになると思っていたけど未来と一騎打ちになるなんてね、そこが知れない女だね」
「そこが知れない女はお前も同じだろ」
「僕は男かもしれないよ?」
「そんな誘導に乗るか」
「念には念をだよ、僕としては第二希望の全滅でもいいのだけれど」
「なんで全滅させたいんだ?恨みでもあるのか?」
「別にここにいるメンバーに恨みはないけれどあると言えばあるしないと言えばないね」
はぐらかされた気がするな、だが恨みというワードを意識させているな、答えに含まれる可能性もあるがそれ以上の恨んだ発端を探る必要がある。
「もう少しで終わるな、何か欲しいものでもあったか?」
「欲しいものか、君たちのような人間かもしれないね、そんな人間としてありたかったよ」
そう言い残すと一瞬悲しそうなそぶりを見せてひょこっとテントに戻ってしまった。
「あたしたちのような人間か」
22時になる30分前くらいに礼にアリスとの監視していた時の大体の内容だけ聞いて整理する、今日、アリス、海利から未来は逃げ切った。アリスは後ろめたい何かの問題を抱えている。それはきっとキーワードに影響してくるだろう。今日、アリスが未来に言及してくれれば理想的だがほぼないとみていい。今日、いや、正確には明日に朝、アリスがあたしに言及していれば決着がつくと言ってもいい。そのためには最低でもアリスのキーワードを一つ当て、未来に最後の本性を暴かせる必要がある。
あたしの目標は未来の一人勝ち、それに比べてアリスの目標はアリスの一人勝ちと全滅、未来は性格上わかっていてもアリスの本性を当てられないだろう、間違った本性、もうすでに出ている本性を言い当てるだろう。つまり、今日あたしがアリスの本性を一つでも当てられなかった場合、全滅という未来が待ち受ける。最悪の構図だ。
独裁者で自殺願望があるアリス、しかしこのゲームには勝つ意志が感じられる。まるで礼の話では何かを見せつけるようなわからせるようなそんな感じに聞こえた。それぞれ個性があるメンバーの中でもアリスの個性は異常なほどにずば抜けている。性格面だけとは限らないとは言っていた、あたしは今日、性格面で攻めることを辞め、根本的な部分を攻めることにする。
あたしたちのような存在か、使えない馬鹿どもと言っていた礼や海利もその中に入るということだな。つまりアリス、お前は証明したいわけだな、この世界で苦しんでいる人間にも希望はあると。たとえどんな人間でも勝ち上がることはできると。
Eテントでは珍しく焦った表情をしているアリスの姿
「はぁ…はぁ…未来の性格もつかめないしこのままでは明日決着がついてしまうかもしれない、僕はどこで間違えた?いや、だが光が言い当てるとも限らない、多分僕のワードはだいたい予想できる、もちろん今日は光を始末する、せっかくここまで死力を尽くして積み上げてきたのに水の泡ではないか、パパにあわす顔がない…光を一位にさせても良かった、しかしそうすれば未来は光に本性を暴くポイントを使うだろう、今日、未来を確実に脱落に落とせるなら光より未来を脱落に落としていた」
アリスは困惑する。もしかしたら光に当てられるのではないかと恐れを始めて見せた。
「僕が確実に死ぬために未来を当てに行くか?だが未来は仲間思いでもなかったのは予想外すぎる、この不確定要素の中から未来の本性二つ当てられれば僕は第三の理想、光の一人勝ちにたどり着ける。このゲームで一番勝たせてはいけないのはBの海利、二番目にCの未来だ、僕は自殺志願者だが自殺する勇気はない。だがこのゲームなら死刑という確定的要素と僕たち弱者と見下された人間の力を知らしめる絶好のチャンスなのだ、それに僕が一位になっても僕の死は揺らがない…くそ…光は天才的頭脳と鋭い直観を持つということなら当てられてもおかしくない、僕は弱者を救済するべく全力を出し切っているつもりだ、そして認めてもらわなければならない。その上を行かれるというのか、すべては今日の光の回答にかかっているのだな」
Aテント
わたしが死ぬ?ここにいる全員が?こんな急に連れてこられてあんまりだわ、嫌だわ、死にたくないわ
Bテント
私は礼からもアリスからも見捨てられた、でもまだ明日未来を捕まえることができれば認めてもらえられる
Cテント
………
Dテント
あたしにかかっているわけか、ここで間違えれば…全滅だな
Eテント
ぅっ…ぅぁぁ…くぅ…計画通りだったはずなのに、いや、まだだ…希望は残されている、光に当てられなければいいのだから…
そして22時の鐘が鳴り、未来、光、アリスは回答を終えた。
その様子をモニター越しから見つめる5人の大人たち。
なかなか見ごたえのある勝負になってるわね、と威圧的そうなAの女性。
僕もこんな接戦になるとは思いませんでしたよ、と忠誠心の高そうなBの男性。
どうか、子供たちに救いを…と優しそうなCの女性
なかなか頭使ってんじゃねぇか、まあ、俺ほどではねぇけどな、と天才そうなDの男性
面白いのに変わりはないな、と独裁的そうなEの男性
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