最終選考編
第12話 最終選考で落ちる作品って?
『最終選考』とは、文字通り最後に行われる選考のことです。編集部の方々や選考委員の方々(現役作家や外部のサブカルチャーの要人)が中心となって選考していきます。
ここを突破出来れば入賞となり、晴れて作家として作品を出版することに繋がります。長い苦労や努力が実るかどうか、大切な分岐点です。
それだけに、ここを突破出来るかどうかの『難易度』はかなり上がっており、これまでの一次や二次選考を容易く突破出来た方も、何度も落とされる事は多いでしょう。
その理由としては、『応募作のレベルが高いものが集まっている』ことが挙げられます。
また選考する側のレベルも上がっているため、落とされる可能性はどうしても高くなります。
最終選考や三次選考まで到達出来た作品は、もちろんそれなりの努力や技術によって書かれたでしょう。他の人より一歩抜き出た作品であることは確かです。
しかし、最終選考ではそれと同等レベルの作品が集まり、それを業界のプロの方々が厳しい目で判断し、選考していきます。
それはかなりシビアです。大抵の新人賞では『下読み』の方が選考し、一次選考や二次選考行っていきます。
もちろん、この方々もそれなりの知識を持って判定されるのですが、あくまで彼らの役割は『数減らし』です。
小説として最低限の形を整えているか、明らかな欠点を抱えているか、それを判断するのが仕事で、『本当の選考のための足切り』に過ぎません。
下読みの方も、必ずしもライトノベルを熟視しているとは限りません。(下読みの方々の内訳は、多くはライトノベル作家の新人、あるいは中堅、専門学校関連の方、その知人など)、要は『ライトノベル業界に携わってはいるが、頂点に近い人ではない』、もしくは『素人ではないが、きちんとした技能を得た玄人ではない』、半プロ、半業界人の方も参加している場合もあります。
(応募作が多いので、選考する数を揃えなければ選考が出来ないという事情がある)
なので、一次選考や二次選考については、下読みの方の趣味で通ることもある場合も多少はあります。
ラブコメが好きな方ならラブコメが、アクションが好きならアクションが通り、反対に、下読みの方が苦手なジャンルに当たった場合は、クオリティが高くとも落とされる場合もあるでしょう。
(采配時にある程度はその辺りは考慮されるはずですが、それでもゼロというわけにはいかない)
いわば、『運』で選考が左右されるパターンですね。
ただ、もちろん、最終選考までいくと、運だけで突破出来る可能性はかなり低くなります。
当然と言えば当然ですが、最終選考を担当しているのは一流の方々、編集部の面々、現役作家や、サブカルチャーを生業とする方は選考を担当します。
半端な知識や選定基準ではなく、中にはアニメや映画に関わった方もいるでしょう。
そんなプロの方々から見て、「商品となるのか」、「本当に面白い作品と言えるか、、それが厳しく判定されます。
その選考基準は何か。
大きく分けると、『小説としての完成度』、『商品としての売りやすさ』が重視されます。
次回に続きます。
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