第6話  言葉が難解すぎる、クドすぎる場合

これは比較的、誰もが陥りやすい傾向にあると思います。 

ライトノベル作家を目指す方はヒット作を読み、「よし自分も!」と思う方が多いと思うのですが、その作品の影響を強く受けるあまり、その『劣化コピー』になってしまうパターンですね。


具体的には、Fateシリーズや、西尾維新さんの作品、野崎まどさんの作品など、個性的な作品――作者や作品に強烈な個性がある場合、その劣化になってしまうパターンです。


私も以前はこのタイプでした。


当時、西尾維新さんの作品や狼の香辛料シリーズなどにハマっていて、難解な言い回しや厨ニ的な文章を書くことに夢中だったのですね。

そうしたら起承転結も話の繋がりも微妙で、『作品として未熟なもの』になってしまいました。


当然、新人賞では一次選考で落ちまくりです。良くて二次選考止まりまででした。


個性的な作品は、卓越したセンスがあってこそ成り立っている作品です。そのため『模倣するのが非常に難しく、初心者がお手本とするには難しい』作品とも言えます。


磨かれたセンスによって出来た作品のため、多くの場合は劣化、あるいは中途半端な部分だけ会得してしまいがちだと思います。

例えばですが、


それは、炎のような男だった。

それは、紅蓮のごとき男だった。


このような厨ニ的文章は、要所要所で使うと効果的な場合もあるのですが、多すぎると読みづらくなって失敗します。書いている本人は良いのですが、読み返してみると多分、「なんだこれ……」とドン引きする場合もあるかもしれません。



対策としては、『応募する前にかならず読み直してみる』


ただし、書いた直後に読み直してもあまり意味はありません。執筆した作者は、ランナーズハイみたいな高揚した気持ちになっているため、『つまらない文章でも面白く感じる』状態が多いものです。


なので、時間を置く(出来れば三日から二週間くらい。最低でも一日は間を置くべき)そうして、冷静に自分の作品を見れば、良い作品に繋がると思います。

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