第2話   0002「体感」

宇宙 漆黒の闇の中で、微かに見える小さな光。漂うように幾つもの色鮮やかな靄が、光景を築いて全てを呑み込んでいる。

我々の耳に届くモノは、己の鼓動と業とらしい息である。


まわりの景色に見とれていると、何かしらの気配。違和感を覚える。重苦しい影が、ゆっくりと周りを封じる。


ヴゥン!!


一瞬に周りを紅に染まる放射線。金縛りに遭ったかのような、身体は恐怖に押し潰されて、呼吸を忘れていた。

それは、緩やかに姿を魅せる。

恒星の影響か?真っ白に見える大きな塊。おとぎ話の怪物のような容姿。

しかも、それが3匹。

聞き慣れない会話が、頭を過り。

そこに、超巨大な筒状の人工物が、次第に大きくなり、視界を埋める。


ドグン! ドグン!ドグン!


またしても、聞き取れない会話。再び、怪物の目が光る。

その人工物の出入口と思われる中に、3匹は進んでいく。


宇宙空間は、無重力と聞いた事は在るが未知の領域で在る。


彼等の進んだ先に、再び扉が現れた。

恐る恐ると、開けていく彼等。 その先に、何を観ているのか?

釘付けになる理由が、何となく理解できる。


彼等は会話を始めて、数秒後に扉を大きく開けた。


その目先には、大気と大地が映る。

しかも、重力が有り。鳥や虫が、翔んでいた。



それが、スペースコロニー。

人類の第2の故郷と呼ばれる空間である。

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