第五十二章 十三番目の扉
第五十二章 十三番目の扉
シンハは
「シャシャーンカ王、シンハ
チョンドロが大広間に
「すぐにここへ通せ!」
シャシャーンカ王はチョンドロに言いつけた。チョンドロは急いでまた大広間から出て行った。
「良い知らせだといいのですが。」
シャシャーンカ王の横に
「案ずるな。戻って来たのだ。良い知らせに決まっている。」
シャシャーンカ王が
しばらくするとチョンドロに連れられてシンハが広間に入って来た。
「長旅、ご苦労であった。」
シャシャーンカ王が声をかけた。シンハは
「生き残った祭司を
シャシャーンカ王が待ちきれないという
「そのことについてですが、お話しなければならないことがあります。」
シンハが言った。その目には
「何だ!?失敗したのか!?」
シャシャーンカ王が
「何をする!?」
シャシャーンカ王がそう言いながら
「誰も動かないでください。動けばシャシャーンカ王の命はありません。」
シンハが大広間にいる全員に言った。
「何をするつもりだ!?」
シャシャーンカ王が
「あなたに呪いをかけます。スターネーシヴァラ国に攻め入れないように。」
シンハは言った。
「
シャシャーンカ王が
「いいえ、私は
シンハは落ち着いた口調で言った。
「それでそなたに何の得がある!?そんなことをすればどうなるか分かっているのか!?」
シャシャーンカ王が
「分かっています。すべて
シンハはそう言うと、シャシャーンカ王の
『汝、カルナスヴァルナ国の王シャシャーンカはスターネーシヴァラ国の王ラージャ・ヴァルダナとスターネーシヴァラ国の
シンハがそう
「うああああああ。」
シャシャーンカ王がうめいた。
「シャシャーンカ王!」
サンジャヤ大臣が
「動かないでください!」
シンハがサンジャヤ大臣に
「おのれシンハ!このままカルナスヴァルナ城を生きて出られると思うな!」
シャシャーンカ王は顔を真っ赤にして言った。シンハはシャシャーンカ王の
「
シャシャーンカ王が言った。兵士たちが襲い掛かってくる前にシンハは隠し持っていた
大広間の扉を開ける時、シンハは
シンハは廊下に出るとあることを思い出し、
『私はこの王宮に勤めて長いので、大体のことは知っています。近道も、そこら中に
シンハは廊下を
『お帰りの際はお気をつけて。どんなに急いでいても案内の家来が来るまでお待ちください。この王宮のいたるところに罠が仕掛けられております。万が一、その罠に陥ることがあっても一度
何か含みがあるような言い方だった。シンハはドアノブから手を離した。あの会話自体が
シンハは扉に背を向けてまた廊下を走った。長い廊下を
「
サンジャヤ大臣はシンハを見るとそう言った。
「兵士は!?」
シンハが息を切らせながら尋ねた。
「まだ来てはいません。しかし、時間の問題でしょう。」
サンジャヤ大臣は落ち着いた口調で言った。
「あなたは昔の私とよく似ている。王を裏切り、師を裏切り、仲間を裏切り、そしてようやく裏切り者は
サンジャヤ大臣はそう言って馬の
「シャシャーンカ王は必ず
サンジャヤ大臣が馬の背にかけてある袋を指して言った。シンハは
「ありがとうございます。」
シンハはそれだけ言うと馬を走らせた。
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