第四十五章 アビジートの蛇
第四十五章 アビジートの蛇
ソミンは西の
「さっきまでここにいたのですが。」
ソミンが息を
「探しましょう。まだ近くにいるはずです。」
プータマリ
「あっちだ。」
スバル
「どうした!?」
ソミンが侍女に尋ねた。侍女は廊下の床を指しながら言った。
「蛇が…」
三人は目を落とすと、そこには一匹の
「あっ!」
ソミンはルハーニが連れていた
「確かソミンという名ではなかったか?」
シェーシャが言った。突然蛇が若い男の声でしゃべりだしたので二人の祭司は
「そうです。シェーシャ。」
ソミンはそんな二人を
「大変なことになった。ルハーニが祭司に
シェーシャはソミンに助けを求めようとした。
「シンハの仕業か!?」
スバル
「そうだ。そんな名前で呼ばれていた。一緒にいたジェイ
シェーシャがスバル
「クリパール?」
スバル
「そう呼ばれていた。」
シェーシャはそう言って
「私とクールマは幸いにも術に掛からず、逃げられたが、クールマとははぐれ、ルハーニたちの姿はどこにも見当たらない。」
シェーシャは
「我々は今、シンハを追っているところです。」
プータマリ
「ならば私もついていく。」
プータマリ
シェーシャはソミンの
「行きましょう。」
先を急ぐようにプータマリ
アニルとシンハは王宮の中庭に来ていた。
「その
アニルはまた手を差し出した。
「渡せばどうなるかくらい分かっている。」
シンハは息を切らしながら言った。もう走り続けて体力の限界に達していた。それでも右手には黄色い
「いいだろう。この
シンハはそう言うと、
アニルは池に両足を突っ込んだところで動きを止めた。水に映っ《うつ》た
ぐるぐると円を描いているうちに、
アニルは池を出て
「
アニルは
「アニル殿!」
ソミンの声がした。スバル
「アニル殿、シンハ殿は?」
ソミンがそう尋ねながら近づいてきた時、また
「危ない!」
アニルはそう叫ぶと、ソミンはとっさに
「一体何事だ!?」
ソミンを襲っている
「
アニルは池の中の黄色の輪を見下ろしながら言った。輪の中からはまた
「どうすれば封印は元に戻るのです!?」
プータマリ
「私にも分かりません。」
アニルは落ち着いた
池の中からまた一匹魔物が出てきた。その魔物はスバル
「それは何です?」
プータマリ
「
スバル
「この化け物は何です?」
ソミンが
「
アニルが『
「
プータマリ
「そうだ。その輪は
シェーシャが池の中を覗き込みながら言った。
「どうすれば入り口を
アニルが今にも
「穴を
シェーシャが言った。
「よしでは早速。」
スバル
「ダメだ。
シェーシャがスバル
「今すぐ封印できないんですか!?」
プータマリ
「あと一人必要だ。」
スバル
「ソミン
スバル
「分かりました。
ソミンが確認を取った。
「いいや、
シェーシャがソミンの
「どういうことです?」
ソミンは首の辺りをさすりながら聞き返した。
「
プータマリ
「私の言ったとおりに言えばいい。祭司なら誰でもいいから早く連れて来い。」
ソミンにシェーシャが言った。
「ソミン
アニルはソミンに忠告しておいた。
「分かりました。」
ソミンはそう言うと、走り出した。
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