第三十九章 アニルとソミン
第三十九章 アニルとソミン
話しながら王宮のサクセーナ大臣の部屋に向かって突き進んで行くと、さっきの侍女たちから知らされたのか、一人の
「
アニルはその
「私も
そこへ白い衣を
「ハルシャ王子!」
ラーケーシュは手を振って
「ラーケーシュ!」
ハルシャ王子もラーケーシュに
「ハルシャ王子ご無事で何よりです。私の無理な願いを聞き届けてくださったんですね。本当にアニル様を呼んできてくださった。」
ラーケーシュはハルシャ王子の
ラーケーシュはハルシャ王子からアニルに目を移した。
「アニル様、よく戻って来てくださいました。しかもこんなに早く!」
何も知らないラーケーシュはアニルが
「ええ、まあ」
アニルは
ラーケーシュもその
「ソミン
ラーケーシュが言った。ソミンは顔を上げた。アニルは
「知り合いですか?」
アニルがラーケーシュに尋ねた。
「はい。ハルシャ王子の
ラーケーシュがそう言うと、アニルの心は決まったようだった。
「話を聞きましょう、ソミン
「ありがとうございます。」
全員ソミンの
「お帰りなさいませ、ハルシャ王子。ご無事で何よりです。」
チャカが言った。アニルの顔は知らないようで、ただラーケーシュの付き添いで来た祭司だと思って
「チャカ
ソミンがそう言うとチャカは
「例の話とは何です?」
アニルが尋ねた。アニルは
「これを見てください。」
ソミンはそう言って
「
アニルにはこれが何を意味するのかがすぐには分からなかった。
「そこに名前のある五人はハルシャ王子とラーケーシュ殿を
アニルは
「これは一体どこで?」
アニルが
「
ソミンが言った。アニルは
「サクセーナ大臣がハルシャ王子を
ジェイ
「これを見る限りではその可能性が高いと思われます。」
ソミンが答えた。
「王子を
クールマがルハーニの
ソミン、チャカ、ラーケーシュは目を
「そんなにじろじろ見ないでくれ。落ち着かん。」
「アニル殿、こちらは?」
ソミンが尋ねた。
「ハルシャ王子を私のところまで案内してくれた
アニルに
「
チャカが尋ねた。
「
シェーシャ赤い目でチャカを睨みながら言った。チャカは恐怖で顔を引きつらせて後ずさりした。
「ソミン
アニルはそう言って
「なぜです?」
ソミンが予想外の
「ハルシャ王子を襲った五人の内二人はハルシャ王子を追って私のところまで来ました。私の術にかかり、二人のうち一人は意識を失っていたのですが、もう一人はかろうじて意識をとどめていました。顔に
アニルがそう言うと、ソミンは
「答えたのですか?」
ソミンが恐る恐る尋ねた。
「ええ。男はオモルトと名乗りました。」
アニルは答えた。
「カルナスヴァルナ国から来たんだ。」
ハルシャ王子が
「おそらく、そうでしょうね。もし五人がカルナスヴァルナ国の送り込んできた
アニルは
「分かりました。」
ソミンは
「ハルシャ王子はこちらでお守りいたしますから、ご安心を。これからサクセーナ大臣を含めた五大臣に会わなければならないので失礼します。」
アニルは事務的にそう言ってハルシャ王子たちを引き連れてソミンの事務室から出た。
ジェイ
「アニル殿、サクセーナ大臣が敵かもしれないのに我々の無事を知らせ、ハルシャ王子を会わせるのですか?」
ジェイ
「会うのはサクセーナ大臣一人ではありません。他の四人の大臣にも会って無事を知らせます。それから今後の対策も決めます。」
アニルが言った。
「もしサクセーナ大臣が
ジェイ
「そうならないよう、サクセーナ大臣に見張りをつけてください。ジェイ
アニルはそう言ってすべてをジェイ
ハルシャ王子はアニルとジェイ
さらに
そんなハルシャ王子をルハーニとクールマ、シェーシャ、ラーケーシュは横目でうかがっていた。
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