第十六章 王の死
第十六章 王の死
控え室にいる四人の
「アジタ祭司長、どうなされたのです!?」
クリパールが最初に声を上げた。
「大変じゃ!王は毒を
アジタ
「アジタ
「何です、王よ。」
アジタ
「今まで私を支え、国に尽くして下さったこと、感謝しています。私はもうダメなようです。どうかスターネーシヴァラ国を守って下さい。それとハルシャを…ハルシャを頼みます。これが私の最後の願い…。」
そう言い終るとラージャ王は静かに目をつぶった。
「ラージャ王!」
アジタ
「わしがついていながら。」
アジタ
扉の前では、つるの
「ラージャ王が今しがた息を引き取られた。これからこの城を脱出し、スターネーシヴァラ城に戻る。シャシャーンカ王はスターネーシヴァラ国に攻め込んでくるつもりだ。
アジタ
その時、おもむろに一人の祭司がアジタ
「出口なら私がご案内できます。使者として何度かこの城を訪れたことがあります。」
シンハだった。
「よし、案内を頼む。」
アジタ
シンハは先頭を走った。その後をアジタ
シンハは突然振り返りもせず、急に足を速めた。アジタ
シンハは暗い角を右に曲がり、姿が見えなくなった。見失うまいとクリパールが追いかけた。その時、クリパールのすぐ後ろで重い
「アジタ
クリパールは
「アジタ
クリパールはそう言うと
「クリパール、わしらのことは良い。お前だけで逃げよ。シンハは先に行ってしまったようだから自力で出口を見つけるのだ。そしてスターネーシヴァラ国にこのことを伝えよ。」
「アジタ
クリパールは叫んだ。
「わしはこれまでじゃ、クリパール。」
アジタ
「良いか、クリパール。シャシャーンカ王はすぐにスターネーシヴァラ国へ攻めてくる。わしがいない以上城は
「アニル様?しかしあの方は
クリパールがそう言い返した。
「実は、アニルはグッジャラ国に
アジタ
「これ以上説明している
アジタ
「承知いたしました。アジタ
クリパールは深々と最後のお
クリパールはたまたま目に入った一つの階段を上がった。その階段こそ城が攻められた時のための唯一の
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