第3話 中学生(1)

私の地元は小学校が多い割に中学校があまり多くなかった。(こういうもの?)


色んな小学校の人がいたり、幼稚園が一緒だった人とも再会したりと嬉しかった。


小学生時代は私服で中学生からセーラー服。

それまでスカートとは無縁だったので、こんな私が、似合わない、恥ずかしい、と制服が嫌で学校にも行きたくなくなった。


それでも慣れるもので、同じ趣味を持つ子が話しかけてきてくれて一緒に美術部に入った。


いじめられていた私は中学生でもいじめられるのでは、とビクビクしていたが美術部の上級生に気に入られいじめとは無縁の生活を送っていた。


部長だったサツキちゃんが異様に私をかわいがってくれた。

ぶっちゃけ絵は上手くないし美的センスもなかった。なのに毎日可愛がってもらっていたので同級生からは少し嫌がらせをされていた。


筆や絵の具を隠されるのは当たり前。

作品が壊れてることもしばしば…

それでもサツキちゃんがどうにかしてくれていたのを無意識に優越感に浸っていたのかもしれない。


サツキちゃんが卒業するときには、リボンタイを貰った。これつけて私のこと忘れないでね!って濃厚なキス付き。これが私のファーストキス。


のちにサツキちゃんはレズだったと知る。


3年生が居なくなって急につまらなくなった私は部活を辞めた。


美術部自体に未練はなかった。

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